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「僕のこと、どう思ってる?」君はまともな顔で聞いてきた。「え???」思ったよりも大きな声が出てきて顔を真っ赤にして顔を伏せた。目は渦巻きを書いていて完全に恥ずかしかった。カフェでこんな大声を出していいのかと思ったほどだ。「それで、答えは?」君は全く気にしていないようだ。「ウぅ~ッ」私は頭を抱えたままそっぽを向いた。こんな真っ赤な顔を見せるわけには行けない…
ちょうどその時、窓の向こう側に一人の少年が見えた。電信柱にもたれかかって本を読んでいた。私が少し気になっている人だ。とてもふわりとしていていつも静かだった。いつも本を読んでいて、授業態度は普通、いつも平均点をとっていて目立ったところを見たことはない。私もそうだが私よりも静かでとてもなぜかあこがれてしまう人だ。もちろん君もあこがれるけど彼も少しあこがれてしまう。私は彼みたいになってみたかった。
ちょうどその時、数人の大きな人たちがたかっていった。私はそれからどうなるかが手に取るほどわかる気がして目を違う方向に向かせたかったのに目が釘付けになってしまった。
大男たちはにやにやとしていたが急に逃げ出して行った。何も起こっていない。彼が何かをしたわけではない。だが、大男たちは恐怖を顔に表してすたこらせっせと逃げていった。私は心の中で思った。いったいどうやったのかと。すると、君が呼び掛け来ているのに気が付いた。
「ああ、ごめん」私は慌てて誤った。「それで、答えは?」私は答えた。「好き」行ったときは何を言ったのかを気づかなかった。だが、気づいたときにはもう遅かった。「あ、いや…その…」君はポカ0んとしていた。私は目を回しながら説明しようとしたが無理だった。「ありがとう」君はお礼を言ってきた。「え?」私はどうしてかわからなかった。「もう知ってたけどね」私は「へ?」と君を見た。「だって前に告白されたでしょ?悔しかったけど」君は苦笑いした。「でもね…僕も好きだよ」私はその場で体だけが気を失った。寝てしまったといってもおかしくはないだろう。声だけが聞こえてくる。
君が慌てて助けを呼ぶ声、誰かがかけてくる足音、運ばれる感触、ベッドらしきものに卸されるふかふかさ。すべて感じ取り、聞こえていた。「石丸くん、ありがとう」私はその名前に覚えがあった。どこかは思い出せない。だが、どこかでは聞いたことがある名前だ。
石丸…石丸…だめ、思い出せない。 何度思い出そうとしても思い出すことはできなかった。
そのまま本当に寝てしまった。

「んんん…ッ」私は目を覚ました。起き上がるとなぜか学校の保健室にいた。中に入ったことはなかった。目の前を通り過ぎたことしかなかったからだ。だが、ベッドの横に誰かがいる気がした。横を見てみると君が寝ていた。ぽかんとしていた。どうして彼がいるのかが思い出せない。しかも少し向こうには彼がいた。しかし、やっと思い出せた。いったい彼が誰だったのかを。石丸だ。といってもさっき聞いたから思い出せたことで、ほかのことは思い出すことができない。「なんでここに?」すると、初めて石丸君が話すのを聞いた。
「?」
「なぜか気絶したからな」
「???」

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