普通に生きたい僕であった(62)
「シャドウキラーが住んでた基地」彼女はすぐに答えた。
僕は一瞬顎が落ちたかと思った。
「今なんて?」シャドウキラーとは最近活動が消えた団体だ。
警察は今でも追っているが、何一つ情を報えていなかった。
「シャドウキラーのかつて住んだ基地」やはり聞き間違えではなかったようだ。
私は頭を抱えてうなった。「なんでそんな情報を知ってるんだ?」彼女は首をかしげた。
「さあ」
僕はずっと考えてしまった。
彼女の考えていることは一つも読めない。
彼女の体が僕の超能力よりも強いのか、彼女が何も考えていないか、どっちかだ。
僕はため息をついた。考えることができるのは2つだけ。
彼女が探し当てた。だが、これは少し彼女がしそうなことじゃない。
見つけたとしてもいったい何なのかもわからないと思う。
それか、もう一つがあっているのならば僕はやばい少女と一緒にいることになる。
彼女はシャドウキラーの一員だった。
考えたくはないが、超えれが事実の可能性は大きく存在する。
彼女の体力なら子供でもあの中に入ることが可能だろう。
それと、もう一つ気になったことがあった。
彼女が言った一言、「かつて住んでいた」という一言。
ということはもう済んでいないということになる。
消えたではなく、無くなったかもしれない。
存在自体が消えたのかもしれない。
それ以外考える子なんてできっこない。
かんがえることは大変だが、彼女の一言が原因でめちゃくちゃ考えてしまった。
いったいどういうことなのかからもうわからなくなってしまった。
彼女はシャドウキラーの情報を持っている。
警察が持てるはずない情報を持っている。
警察はシャドウキラーが消えたといった。
それは違う場所に移ったという意味だ。
だが、もしも彼女が言ったことを本島とすればシャドウキラーは消えたということになる。
存在自体が消えたということになる。
情報が少ないが、どう考えてもこうなってしまう。
そう考える理由はもう一つある。
「かつて住んでいた」というのは確かに移ったという意味にもなる。
だが、彼女の一言には悲しみも入っていた気がした。
まるで彼女が好きだった誰かが消えたかのように。
この世から。
ちょうどそこへ、足音が聞こえてきた。
今はお父さんが仕事に、お母さんが買い物に行っているのでお母さんかと思った。
だが、それにしては足音が静かすぎる。
僕はこっそりと透視を使って部屋の外を見た。
誰もいない。
気のせいかと思ったのでそのまま見回っていた。
透視は壁でも透き通してみることが可能だ。
どこでも見ることができる。
誰かが銀行強盗をしているのを見ることもできるし、楽しむこともできる。
だが、それには弱点も存在する。
見ている間は、本当の視界が見えなくなる。
だから、透視している間にバットで殴られてもおかしくない。
傷一つつかないが。今回もそれが原因で誰かが僕の部屋に入ってきた。
まるでドアを透き通ったみたいに、ドアの音もしなかった。
ただ、うっすらと地面の足音が聞こえてきた。
サッ