房総半島をガチ勢と一緒にクロスバイクで全力疾走した話
今回はサークルで内房へサイクリングに行った際のお話。
大学生活と言えばサークル活動!という人も多いかもしれないが、私は学生の本分は学業原理主義者のためサークルへのコミットは少なめだ。
サイクリングクラブについても、学業がやたら忙しく幽霊部員に片足が浸かっている状態だった。そんな中どうにか都合がついたためサイクリングに参加することになったのである。
行き先は内房、日程は1泊2日で、君津から館山まで海岸沿いにチマチマ寄り道しながら走るらしい。東京からだと内房は余裕で日帰りできる距離のため、逆に時間をかけて観光することは珍しいかもしれない。
集合場所は大学の最寄り駅となっており、そこから輪行で君津まで行くというプランだ。輪行とはチャリを電車に載せて移動すること。
……が、今回は乗り換えがあるため少し面倒。しかもラッシュが始まる前とはいえ平日朝に都心を通り抜けることになるためいろいろと気を使わなければならない。
そんなわけで他のメンバーには現地に直接行くと伝え、こっそりと車を出撃させることにした。アクアラインという素晴らしいトンネルを使わない手はない。車ならもうひとり乗せることができるため、サイクリングガチ勢の友人も同行することになった。
車の中はこんな感じ。前後輪だけ外せば割と余裕で入る。電車での移動と違い輪行袋に入れて気をつけながら運ぶ必要がないためとても楽。
いざ内房へ
朝5時頃に家を出る。友人と彼のチャリを搭載し下道を爆走。
高井戸ICから首都高に侵入。首都高を走るのは初めてだったが交通量が多い分スピードもかなり控えめだった(というかほぼ詰まってた)ため流れに付いていくだけで特に困ることはなかった。
めちゃくちゃ余談だが、環八と高井戸駅が交差する光景は都内で好きな景色トップ10に入る。(西日暮里駅もすごく良い)
(Googleストリートビューよりキャプチャー)
西新宿JCTという名のジェットコースターに突入。急勾配を全力で登った後に急カーブ。そしてものすごい勢いで地下に潜り、山手トンネルを突き抜け臨海線へ。
(Google Earthよりキャプチャー)
羽田空港の下を通り抜けアクアラインを渡る。君津ICで降り、君津駅付近の駐車場に車を止めチャリを組み立てる。荷物を軽くするため輪行袋やその他いらない荷物は車内に置いていくことにした。
……と、ここで輪行組から遅刻するとの連絡が。錦糸町での乗り換えに失敗したらしい。中には1時間以上遅刻するメンバーもいたため、とりあえず集まった人から30分遅れで出発することに。私の大学は教授も含め時間にルーズすぎる人が多いため、これくらいの遅刻は日常茶飯事だ。
いざ出発
まずは君津駅から少し走ったところにある富津岬へ。
展望台から東京湾を臨む。アクアラインの海ほたるはもちろん、横浜から都心の高層ビル群や京葉工業地帯を見渡すことができる。
反対側はこんな感じ。
館山方面。千葉はかなりぺったんこなイメージがあるが意外とでこぼこ。
少し南下して東京湾観音へ。実は上の写真も目を凝らすと真ん中あたりに写っているのが見える。
高さは56メートルで20階分となっている。めちゃくちゃでかいな。
遠くに見えた飛行機をパシャリ。
上からの眺めはこんな感じ。登るには螺旋階段を延々登る必要があるため注意。富津岬の展望台と比べてもかなり高い。
南下し鋸山へ。江戸時代から採石場として利用されていたようで人工的に削り取られた山肌だらけ。この山肌がのこぎりの歯に見えることから鋸山という名前がついたらしい。
鋸山は意外と広く見どころもたくさんあるのだが、今回は時間があまりなくいくつか回るだけとなった。
まずは地獄のぞき。岩が断崖絶壁からせり出す形になっている。
これはすごい景色!高所恐怖症の人がいたら全力で連れて行くことをオススメする。
こちらは百尺観音。その名の通り100尺の大きさ。どことなく爆破されたバーミヤン渓谷の大仏感がある。
岩の切れ目から陽がさす。
その後さらに南下し菱川師宣記念館へ。見返り美人像。
日も沈みかけてきたところで宿に到着。
東京湾に沈む夕日……と思ったが、方角的に見えているのは相模湾っぽい。ということは奥に見える陸地は伊豆半島か。
少し北へ視線を移すと富士山。奥に見えるのは三浦半島。左の方にちょこっと橋っぽいものが見えているため城ヶ島付近と思われる。
ところで、大学生が旅行に行くと夜に体内アルコール消毒大会が開催されるのは世の常なのだろうか。朝型の私にとっては夜更しは致命傷のため、会場が動物園と化す前に退散した。
そして夜中にふと目が覚めるとトイレの方から嘔吐音が聞こえてくる。どんだけ飲んでんねん。
翌日
朝8時過ぎに宿を出発。原岡海岸の原岡桟橋へ向かう。
橋が途中で壊れており先までは行けなかった。
夕焼け時には映える写真を狙って人が集まるスポットらしいが、朝はほとんど観光客はいなかった。
その後近くにある道の駅とみうらへ。
ビワがめちゃくちゃプッシュされていたが花の写真しか撮っていなかった。花より団子ならぬビワよりフラワー。
その後大福寺へ。すごい場所に建っているなあ。
上まで登る。
なかなか良い展望。
地獄のぞきよりもこっちのほうが怖いかもしれない。
そんなこんなでゴールの館山に到着……したものの、他のメンバーは道の駅で道草を食っているらしく集合できるまでは時間がかかるとのこと。
そんなわけで房総半島の先端部分をぐるっと回ることに。チーバくんで言うと足の指先あたり。
(チーバくんのプロフィールより引用)
このあたりの道は房総フラワーラインと呼ばれているらしい。道沿いの館山ファミリーパークに入る。
花だらけ!
これは映える。入館料が少し高いが花が咲いている時期ならおすすめ。
その後はぐるっと館山駅付近に戻り他のメンバーと合流。ここからは電車に乗って帰るだけ……というわけにはいかない。車は君津に置き去りにされているのだ。輪行袋も荷物を減らすために車内に置いてきたため、君津まで輪行という選択肢もなし。
そんなわけで2日かけて走った50km程の道を全力疾走で戻ることになった。
本編
まさかのここから本編開始。……というかこのまま終わったらタイトル詐欺である。
実は50kmはチャリ的にはあまり長い距離ではない上、内房は道が整備されているためそこそこ走りやすい。ただし都内ほどではないが信号がちょくちょくあり、起伏も意外とあるためペースの維持には注意。
長距離を移動する場合は全力疾走よりも、ペースを維持して休憩の回数を減らす方が平均速度は上がる。……が、せっかくなので全力疾走。限界に挑戦してみる。
結局、休憩や信号待ちを除いた移動時間は2時間15分、平均速度は23.9km/hとなった。後半少しバテてしまったのと坂がきつかったためスピードが落ちた感じだ。
獲得標高(登った標高の合計)はなんと600m!……が、これはおそらく計測ミスで実際には300mほどだと思われる。それでもかなり登っているけど。
ちなみに道中、だがしかしの聖地巡礼に行こうと密かに企んでいたのだがいつの間にか通過していた。全力疾走サイクリングだと観光は諦めるしかないかもしれない。でも全力で走るのは楽しい。
その後は車で帰宅。途中アクアラインが驚異的に渋滞していたが夜にはなんとか家に到着。
おわりに
そんなこんなで本編はめちゃくちゃ短くなってしまった。走るだけだと内容ゼロのため仕方ないが。
普段はルート設定もろくにせずにブラブラ走ることが多いが、ルートを決めて全力疾走したり、ヒルクライムに挑戦するのも修行チックでなかなか楽しい。もちろんみんなで寄り道観光しながらのんびり進むのも違った面白さがある。サイクリングの楽しみ方は様々だ。
……といったところで今回はここまで。
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