共働きZ世代の孫と祖父母の新しい関係
おはようございます。水曜の朝です。
主催している2日間イベント型の高校生・高専生むけ起業体験プログラムStartupBaseU18は、3ヶ月のオンラインゼミ型の探究ラボに形を変えて、もう1年になります。
新しい出会いが生まれるドキドキ感、チームの中の熱量がどんどん変化していく臨場感、会場に入ってきた時の不安な表情が怒涛の2日間を走り切って清々しい表情へ変化していく様子、そんなオフラインのイベントは今や、やや遠い日のことになっているけど、当然、恋しくて仕方ないし、再開できる日を切に願っている。
一方で、オンラインにはオンラインのいいところがある笑
1年やってみてようやく実感が湧いた。3ヶ月間のプログラムになったこともあり、一人一人へのファシリテータの伴走度は解像度が上がり、当然、達成度が高くなる。
3ヶ月対話を繰り返すとどんな価値観の持ち主か、普段どんな学校生活をして、家族関係や友達関係、先生との関係まで垣間見えることもよくある。
そう、そして本題。
オンラインのStartupBaseに参加した高3生の彼が言いました
「彼女のおばあちゃんと仲が良くて。定期テストで学校が早く終わった後に彼女のお家に遊びにいくと、おばあちゃんがいて、3人で外食することもあります」
「そんなおばあちゃんは足が少しわるくて、外出する時もつまずいてしまわないか心配。後ろから急かされたりする都会の地下鉄などハラハラする」
その彼は、そんなおばあちゃんを孫が旅行に連れていく「おばあちゃんジャーニープロジェクト」を起案した。旅行の主催には旅行業の免許が必要なので、来月、主催となってもらう旅行会社にプレゼンのアポも取り付けているとのこと。
思えば、StartupBaseU18の参加者の中だけでも、鹿児島の女子高生が起案した「墓参りタクシー」に始まり、沖縄から神戸回に参加した高校生が起案した「終活アプリ」、「おばあちゃんとの音声onlyチャットアプリ」、今回の「おばあちゃんジャーニープロジェクト」そう、高校生からおばあちゃんやおじいちゃんを笑顔にしたいというプロジェクトは結構な頻度で出てくる。高齢化社会だからだろうか?もちろんそれもあるだろう。
聞けば、両親が共働きというのも大きそうだ。おばあちゃんジャーニーの起案者の彼女のお家も日中に学校から帰ると同居しているおばあちゃんと孫になる、ということだ。同居でなくても、おばあちゃんに育てられた高校生も多いだろう。
昨日は、上智の社会福祉学科(福祉とは、児童福祉、高齢者福祉、障害者福祉、精神保健福祉と多岐にわたるらしい)の大学生みさみさが、高校生の福祉ツアーのアドバイスをしに来てくれた。
要支援1、2のおばあちゃんを対象にしたツアーという話だけでも、みさみさからは、
・介護認定の更新は頻繁にはしない、人によって実際の状況と乖離する場合があるから、事前に1人1人確認しておくのがお互い安心
・サポーターとして引率する人を誰にするのか?は、もっと当事者(家族や孫に)ヒアリングをするべき
・対象者のペルソナは、引率者との関係性も設定した方がいい(同居で仲がいいのか、二人だけで盛り上がれるのか、久しぶりに一緒に旅行するのかetc)
など、具体的な神アドバイスがいくつも出て本当に私が勉強になった。
誰かのためを思って、その誰かに価値あることをつくり出すこと。
誰かのために、はいずれ社会のためになる。
そんな頼もしい高校生・大学生がたくさんここにいる。