子どもたちの迎え入れと出欠確認及び下校管理について

前回は、子どもたちが自ら進んで通い続けられる放課後児童クラブにするためにどのようにして作り上げるかをお話いたしました。

今回は、子どもたちの迎え入れと出欠確認及び下校管理についてお話いたします。

まず、子どもたちが放課後児童クラブに迎え入れる前に、子どもたちを迎え入れる準備を行います。迎え入れ準備には施設設備や遊具などの安全点検、整理整頓、清掃等を行いますが、迎え入れの前については最低限、施設設備や遊具などの安全点検、整理整頓、机の拭き掃除、活動室及び玄関の清掃を行う必要があるでしょう。
机の拭き掃除及び活動室の清掃については、活動中はどうしても、人が立ち歩いたりするので、ホコリは舞い上がって空気中に浮遊していますが、閉室した後、人の往来がなくなるため、空気中のホコリが床に落ちてきます。そのため児童クラブを開室してすぐ、床に落ちたホコリを掃除機で吸ったほうがより衛生的なため、活動室の清掃については開室直後に行うことが望ましいです。机の拭き掃除についても同様です。
逆にトイレ清掃については、閉室前に行う方が望ましいです。これはいくらトイレをきれいに使ったとしても水が流れない部分にも糞尿は飛び散ります。これを一晩放置するとそこから臭いが発生し、次の日には悪臭が漂ってしまう恐れがあります。それを防ぐためにも、閉室間際にトイレ掃除を行うほうが望ましいです。

このようにして、迎え入れ準備を行い、子どもたちの登室を待ちます。

そして、時間になると、子どもたちが登室してくるので、登室する子どもたちをあたたかく迎え入れます。
子どもたち迎え入れる際、私たちは子どもたちの様子を確認し、心身の状態を確認します。子どもたちが普段通りの様子ならあまり問題ないですが、普段の様子と違ったり、子ども同士のやりとりに違和感を感じたりしたときは注意が必要です。また、児童クラブに来る途中寄り道していたり、連絡なく欠席したりする子どももいます。このような出席予定の子どもがいつまで立っても来ない場合は、同じクラスの子どもたちや学校に尋ね、連絡なく欠席していることがわかった時点で速やかに保護者に連絡し確認する必要があります。また、連絡なく欠席した子どもには、後日きちんと、自分の判断だけで欠席しないことをよく話し、あわせて、その日欠席した背景や子どもの気持ち及び状況を把握した上で保護者の方と協力しながら対応を図っていくことが大切です。

そうして、子どもたちを迎え入れたあと、子どもたちの出欠確認及び下校管理を行っていきますが、この出欠確認と下校管理は非常に取り扱いがデリケートなものになります。出欠確認の抜け落ちや下校時間・下校方法のミスが起きてしまうと、保護者との信頼関係が大きく揺らいだり、間違ってかえってしまった子どもも危険にさらされてしまいかねません。

とてもデリケートな出欠確認と下校管理をミスなく行うためには、下記のことが必要です。

・事前に、『保護者からの出欠の連絡がなく児童が出席した場合、安全上の配慮として、一旦そのまま出席とし、保護者と連絡。その後、保護者からの欠席確認ができ次第、児童を帰宅させる』という旨を保護者と子どもたちにきちんと説明しておく。
・連絡方法は一本化せず、保護者が無理なく連絡取りやすい方法についてリサーチしておく。
・出欠及び下校時間については、支援員全員が把握できるようにしておく。
・下校時間のボードは児童がさわれない、書き換えれないようにしておく。
・人数確認は複数回行い、かつ毎回複数人で確認する。
・出欠に関する連絡連携が学校と児童クラブでスムーズに行える方法をきちんと確立しておく

まず、1つ目の『事前に、『保護者からの出欠の連絡がなく児童が出席した場合、安全上の配慮として、一旦そのまま出席とし、保護者と連絡。その後、保護者からの欠席確認ができ次第、児童を帰宅させる』という旨を保護者と子どもたちにきちんと説明しておく。』についてですが、原則、児童クラブを欠席する際は、保護者の方からご連絡していただく必要があるのですが、時折、子どもから口頭で欠席する旨を伝えられることがよくあります。その際、保護者の連絡がなかなかつかず、子どもによっては連絡してるすきに勝手に帰ってしまう子もいます。その場合、実際に保護者の方がご在宅で欠席されるなら問題ありませんが、子どもの勘違いやごまかしだと、子どもの動向がつかめず、安全面でもかなり深刻な問題となります。ですので、保護者の方にも子どもたちにも上記のことはきちんと説明しておき、子どもが欠席する場合は、連絡を保護者の方から確実にしてもらうようにしてください。

2つ目の『連絡方法は一本化せず、保護者が無理なく連絡取りやすい方法についてリサーチしておく。』については、これも上記と関連するのですが、保護者によっては電話が確実に取れる方もいれば、取れない人もいるでしょうし、職場にかけたほうがつながる方もおられます。もし、こちらへの連絡方法が電話のみにした場合、電話をかけるのが難しい保護者の方にとっては煩わしく思うこともあるでしょう。
また、本来、出席するはずの子どもが帰ってしまった場合や欠席する旨を子どもの口頭で伝えられた場合、こちらの対処としては、まず保護者の方に連絡いたします。その際、連絡がつかないとなると児童クラブとしても、以後の対処について苦慮しかねる部分が出てきます。しかしながら、保護者の方も勤務中ということもあり、すぐに連絡がつかない事情も当然、理解できます。
ですので、連絡方法は一本化せず、保護者の方に予め無理なく連絡取りやすい方法をリサーチしておくことも私は大事なことと感じます。

では、次に3つ目の『出欠及び下校時間については、支援員全員が把握できるようにしておく。』についてお話いたします。出欠や下校時間の把握を特定の誰かのみがやっている場合、万が一ミスがあったり、なくても別の対処で動けなくなった時、誰も対応ができなくなる恐れが出てきます。出欠確認や下校管理についての事務処理はその日の当番の支援員でも構いませんが、情報の把握は全員しておかないといけません。
全員が出欠及び下校時間の把握をしておくことで、万が一ミスがあっても誰かが気付けたり、その日の出欠確認や下校管理の担当が別の対処をしていても、カバーできるようになります。

つづいて、4つ目の『下校時間のボードは児童がさわれない、書き換えれないようにしておく。』についてですが、下校時間のボードを子どもたちがさわれるところにおくと、いたずらにさわる子がグチャグチャにしたり、勝手に並び替えたりすることや、下校時間のボードの扱いを知ってる児童がこっそり、自分の帰りたい時間に変えるといったことが起こり、正確な下校管理が難しくなります。また、シート式のものの場合も同様で、子どもたちがさわれるとこにおいておくと、落書きされたり、時間を書き換えられる恐れがあります。
そのようなことを防ぐためにも、下校ボードは子どもたちがさわれないところに掲げる、シート式なら書き換えられないよう、子どもがさわれないところにおいておくことが望ましいと思います。

5つ目の『人数確認は複数回行い、かつ毎回複数人で確認する。』についてですが、学校休校日の出席人数や下校前の人数確認は最低2回は行うようにし、かつ、複数人で確認するようにしましょう。人数確認を1人で行ったり、1回のみにしてしまうと、その人が見間違ったり、数え間違えがあったりすると、下校ミスにもつながりかねません。そういったミスを防ぐためにも、学校休校日の出席人数や下校前の人数確認は最低2回は行うこと、かつ、複数人で確認することはとても大切です。

最後の6つ目の『出欠に関する連絡連携が学校と児童クラブでスムーズに行える方法をきちんと確立しておく。』についてですが、これは学校との兼ね合いになるので、現実的には難しいかもしれません。ですが、実際のところ、保護者の方の中には、「学校と児童クラブはきちんと連携してるかは、どっちかに伝えたら、連絡がきちんと伝達されるやろ」と思われている方が結構おられます。たしかに、私が保護者の立場であると、そう思いますし、逆にそうじゃなけりゃ、「こっちも忙しいのになんでわざわざどっちも連絡せなあかんねん!!」と思います。ですので、このような連絡方法及び連携についても、学校と児童クラブできっちり話し合い決めていくことも大事こと思います。

今回は、子どもたちの迎え入れと出欠確認及び下校管理についてお話いたしました。迎え入れの準備や迎い入れ時にする多様な仕事についての意味であったり、出欠確認と下校管理のデリケートさをお話したので、結構中身の重要さとボリュームでいっぱいいっぱいになるかもしれませんが、少しずつ心掛けていただけると幸いです。

今回もご覧いただきありがとうございました。

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