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気持ちを新たに
ご無沙汰しております。
年に数回しか更新しないNoteになってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新しい年が始まり、早1ヶ月が過ぎようとしています。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は社会人になり始めての年末年始9連休というものを経験し、仕事のことは頭にありながらですが、休むことの大切さを実感した年末年始となりました。そんな中で、JOINの今後について少し考えていましたので、その辺りを書かせて頂きます。
先ずは、昨年もご利用頂いた皆さま、お客様をご紹介頂いた同業種の方々、本当に有難うございました。隙間時間に行なっている事業であるゆえ、ご希望の時間にお応えできないなどのご迷惑は大変申し訳なく感じておりますが、しばらくはこの形を継続していきたいと思っております。できる限りの日時調整は致しますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年から、お知り合いの方からの「ご紹介限定」とさせて頂いております。と言いますか、実態に合わせてそのような文言を付け加えさせて頂きました。初めての方はどなたか藤井を知っている方を通じてご連絡頂けますと幸いです。
さて、今年は大きな変化の年となりそうです。
約4年前に入学していた大学をこの3月に卒業いたします。
元々は2年で必要な事を学んで卒業予定でしたが、息子の発達遅れがわかったことや教員職への転職などで休学したり、入学して心理学を学ぶうちに研究にも取り組みたくなり、1年在学を延長して卒業研究にも取り組みました。この4年で娘は5歳から9歳になり、息子は2歳から6歳になりました。そんな中での学業を妻にも支えてもらって無事にこの3月に卒業します。
理学療法士の方々と話していると、多くの方が大学院へ進学されますが、私は心理学の学部生を選びました。もちろん、大学院進学を考えなかったわけではありません。しかし、研究をしたいための進学でもなく、お客様に関わらせて頂く上で何か一つの分野を極めて研究することよりも、人間の心理の基礎を学ぶことの方が興味・関心があったため、その決断に至りました。変わっているとよく言われますが、褒め言葉だと勝手に受け止める事にしています!
今、4年間の学びを終えると同時に息子の発達の遅れに出会ったことで改めて想っていることがあります。
「ニューロダイバーシティ」
この言葉はまだご存知でない方も多いかもしれません。
ニューロダイバーシティとは、Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)という2つの言葉が組み合わされて生まれた「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方のことです。特に、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害といった発達障害において生じる現象を、能力の欠如や優劣ではなく、『人間のゲノムの自然で正常な変異』として捉える概念でもあります。
たまたま4年前に心理学部へ入学して間もない頃に息子の「自閉スペクトラム症」と「知的障がい」が診断されました。教育心理学、発達心理学、学習・言語心理学、心理支援法、神経・生理心理学、臨床心理学、さまざまな講義の中で繰り返し発達障がいの説明が出てきました。自分でも「息子のために入学したのか?」と思うほど、さまざまな事を学びながら息子の子育てをする事になっていきました。色々考える中で、家族の時間を第一に優先するために転職し、大学も一時休学する事にしました。
そんな中で4年間学びながら、息子を含めて家族を幸せにするためにどう生きていこうか真剣に考えることもありました。そんな時にふと目に飛び込んできたのが「ニューロダイバシティ」です。
障害児はまだまだ一般的には「変わった子」とみられがちです。息子も少なからず奇声をあげることもありますし、もうすぐ小学校へ入学しますが、まだ3語文でコミュニケーションがとれるようになってきたかな?といった成長度合いです。保育士の妻からすると、まだ2歳児レベルだそうです。
そんな中で我が家は、保育園→子供支援センター→保育園のあと、一般の小学校へ入学する決断に至りました。定型発達だった娘では悩むこともありませんでしたが、小学校へ進学する際にはいくつか選択肢がありました。
①通常学級:1クラスおよそ35名以下で編成され、クラスの生徒全員がいっせいに授業を受けながら学習します。
②通級指導教室:通常学級に在籍しながら、通級指導教室に通うケースもあります。普段は通常学級で学び、その他に、週2回程度の頻度で子どもがかかえている問題や障害に応じた個別の学習を特別指導教室で行うのです。
③特別支援学級:特別な支援が必要な子どものために設けられた学級です。
④特別支援学校:特別支援学校の学校の時間割には、通常学級と同様の教科(算数や国語など)、道徳、特別活動、総合的な学習の時間があります。
①〜③は通常の小学校の中、④は別の学校になります。
息子の場合、③か④が現実的な選択肢だったのかもしれません。しかし、通える小学校に③がなかったことで、自動的に②か④の選択肢になりました。この経験もニューロダイバシティが腑に落ちたきっかけでもあります。現在の日本の制度は、やはり昭和を引きずっているというか、昔の感覚でしか物事が決まっていません。①〜④の選択肢がありますと国が定めていても、実際の地域では2つ選択肢があればいい方でしょう。つまり、言いたいことは子供の人数が大幅に減ってきている社会で①〜④の選択肢を維持するのは難しいでしょうし、障がい児が増えているのに腫れ物のように扱っていくとそもそも社会が立ち行かなくなるのではないかと思うのです。
少し別の観点からも書いてみたいと思います。
息子の場合、明らかな言葉の成長の遅さが目立ちます。その反面、他者とのコミュニケーションができないかといえばそうでもなく「場面理解」の能力は優れているようです。また、悪くいえば「こだわりが強い」のですが、自分の決めたルーティンを恐ろしく毎日こなす力も際立っています。
遊び方も独特なのですが、非常に緻密な設計をします。
例えばこんな遊び方をします。
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変わった子供といえば、そうなるのですが、他の人とは違った側面があって、成長速度がゆっくりと見ればただそれだけとも捉えられます。
ニューロダイバシティという概念は、息子のような子供を障がい児とみなすのではなく、能力の欠如や優劣ではなく『人間のゲノムの自然で正常な変異』と考えます。現在、子供の発達特性がかなり増加傾向にあります。
特別支援学級在籍者数
平成22年145,321人→令和2年302,473人
おそらく、上記は把握できていない人数もあると思いますので、さらに多いと思います。新生児が70万人を下回った社会において、障がい児を「腫れ物」のように扱うのではなく、ニューロダイバシティの概念を多くの人が持ち、共に生活できる社会にしていくことが、障がい児だけでなく、新しい社会を作ることにも繋がっていくのではないかと考えています。
話が長くなりましたが、現在、JOINでは一般の方やアスリートの方のコンディショニングに関わらせて頂いております。これとは別に昨年から発達が遅れている子供達の運動指導にも従事しています。まだうまく表現できませんが、これらが別々のものではなく、一つの社会の中で当たり前にあるような未来が作っていけないものか思案中です。
「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方を持って、今年も自分のできる事に邁進していきたいと思います。
でも「多様性」という言葉も注意が必要だとは感じるところで、別の機会にまとめてみたいと思います。あとランニングがここに加わりそうなんです。という話も別の機会に・・・書き出すと止まらなくなるので今日はここまで。。
長文を最後までお読み頂き、有難うございました。
今年はこんな日記形式でも考えている事や想いを残していこうかと思います。
それでは!
代表 藤井隆太