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医者という仕事:どんな患者が来るのか、そして適性は?

医者は3Kのブルーワーカーである

弁護士の仕事、特に街弁(地域密着型で一般民事を扱う弁護士)になると、いろんな人と接するのでお坊ちゃまお嬢様にとってはキツいというポストに対し、医師も同様だというポストをした。ただ思ったことを書いただけなのだが、思いのほかバズってしまった。医者という仕事は世の中の人間全員を相手にするので底辺の相手もする。至極当たり前のことなのだが、医療現場を知らないと、医療ドラマを見て医者はかっこよくて高給でと憧れだけ抱くのかもしれない。医者はブルーワーカーなのだ。そして、3K、キツい、汚い、危険な仕事である。いや、6Kかな、キツイ、汚い、危険、帰れない、厳しい、給料は労働に比較して安い。

古代において、医師の地位は低かった。昔の医師が行っていたのは祈祷や漢方薬によるたいして治らない”治療”だった。理髪外科医として床屋と外科医を兼任し、傷の縫合や瀉血(血を抜くこと)を行ったりしていた。近年になり、医学が急激に発展し、国家資格となってから、医師の地位は向上した。つまり、難関国家資格であり高給だから、医師になりたいと思う人たちが殺到し、偏差値も跳ね上がるが、医師という仕事だけ見てみたらどうだろう。医師の仕事って偏差値の高い頭の良い人がする仕事として妥当なのだろうか。医師がやっていることは古代の時代からそんなに変わっていない。病気の人をみて治療するということだけである。そして、当たり前のことだが、誰でも病気になる。どんな悪人、犯罪者だって病気になる。それから、生活が乱れている人ほど病気になりやすい。毎日カップラーメンとポテトチップスを食べてお酒を浴びるほど飲み、ヘビースモーカーの人たちが病気になってやってくる。生活習慣病の知識があり、食事や運動に気をつけているようなエリート層はめったに病院に来ない。

こんな大変な患者がやってくる

実際に、医者をしていて、毎日のように大変な患者がやってくる。いくら説明しても理解してくれないし、一方的なクレームばかりだし、ひどいと脅迫もある。普段の生活で、ヤクザやアル中と接することはあるだろうか?医師になると当たり前のように彼らと接することになる。

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