「遅ればせながら」が多すぎる
流行や人気はともかく、一般的によく知られていることや雑学に疎い。
最近「遅ればせながら」学んだのは、コンビニのコーヒーだ。氷しか入っていないカップを買って、店内のコーヒーサーバーにセットしてコーヒーを注ぐ。普及して久しいが、ゴールデンウィークに初めて使った。濃いめとか薄めとか選べるなんて知らなかった。
子供の頃から、進んで周りの話題に合わせようという自発性に乏しかった。ムシキングも遊戯王も母の先導で一瞬かじっただけだし、少年ジャンプ系についてはほぼ読んでいない。幽遊白書とドラゴンボールは整骨院で全巻読んだ。
スポーツ観戦も関心がないから、職場や飲み会でその話題になると気配を消すように努めている。ルールなら何となく分かるが、専門用語が飛び交う環境になると肩身の狭い思いをする。
あとはパチンコとタバコ。どちらも現時点で心底関心が湧かない。いつか私もハマる日がくるのだろうか。飲み会で周りがパチンコとタバコの話を始めると、私は愛想笑いを浮かべながらジョッキを握りしめる。
人に勧められても関心が湧かない捻くれ者なので、結局自分自身が「面白そう」となってから一歩踏み出す。だからマイブームがいつも『今更感』をまとっている。
遅ればせながら去年からハマっているのは、坂道アイドルグループだ。
きっかけは高熱で眠れなかった日に乃木坂46のANNを偶然聴いたことである。それからラジオ視聴を中心に、YouTubeや出演映画を見ている。
存在は元々知っていたし、代表的な曲も聴いたことがある。なぜ今更ハマったんだろうと我ながら不思議に思ったが、きっと去年が私にとってご縁のあるタイミングだったのだ。
とはいえ、アイドルのライブは未経験である。周りにアイドル好きもいないし、今度ソロっと会いに行ってみたい。
いくつになっても、発見や学びがあるのは嬉しい。周りからしたら今更なことかもしれないが、私にとっては新たな感情との出会いだし、それで良いと思っている。
遅ればせながら。その言葉に内包された『世界の拡張』みたいな感覚がけっこう好きだ。
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