3点目で決した勝負―2019/8/17札幌×清水
北海道コンサドーレ札幌について書こうと始めたnote。ついに初更新です。
シーズン途中、どまんなか、書き始めにくいですが、そんなことを言っていたらなにも始まらないので、書きます。
もちろん、8-0の大勝に終わった17日の清水戦のことを、最初のテーマにします。むしろ書きやすい読まれやすい、良いタイミングかもしれないですね。
この試合のポイントは
①7分の大ピンチをしのいだこと(相手のミス)
②チャナティップが自ら呼び込んだ先制点
③「神出鬼没」の進藤が外国人助っ人に完璧に競り勝った3点目
と、JDPは見ます。
それでは、まず
①7分の大ピンチをしのいだこと(相手のミス)
序盤の7分に大ピンチを迎えています。清水からみれば決定機とも呼べるほどの大きなチャンスでした。それも、DFラインのミスによるもの。決められていれば、その後の展開は大きく変わっていたでしょう。試合結果に引っ張られて見過ごしがちですが、試合の最序盤は清水も前線に良いパスを入れる機会が何度かあり、チャンスを作れそうな気配はありました。3分の河合が裏に抜け出すシーン、直後には札幌のボランチの脇の狭いスペースで西澤がくさびを受けるシーンなど。
そんな中、札幌が中盤でボールを奪い、最終ラインに戻してビルドアップを試みようとした7分の場面。
ほぼ最終ラインの左サイドでバックパスを受けた福森、右足トラップが少しずれたのか、足下が狂い、中央やや後ろにいたミンテへのパスをしっかりミートできませんでした。前線に残っていた清水の河合が拾い、ゴール前に入ってきたドウグラスへスルーパスを送ります。
ドウグラスの前にはGKクソンユンだけという絶好のチャンスになりましたが、焦ったような格好で左足のトーキックでシュート。ゴール上に外してしまいます。
焦った原因として、進藤が逆サイドからよく付いてきていたこと、あるいはクソンユンの威圧感、、といった点は上げられますが、
決まっていれば展開が大きく変わっていただけに、清水にとっては惜しい、札幌にとっては助かった、非常に印象的な場面かと思います。
②チャナティップが自ら呼び込んだ先制点
清水のGK西部がクロス処理をミスし、拾ったチャナティップが落ち着いてシュートを決めた、というシーンですが、
このシーンをさかのぼると、チャナティップ自身がそもそも基点となっていることがわかります。
チャナティップのシュート
↑
清水GK西部のパンチング
↑
バックパスを受けた進藤のクロス
↑
右サイド深くに上がっていた白井
↑
チャナティップのサイドチェンジ
まずこのサイドチェンジがすごかったですよね。左サイド深い位置、ペナルティエリアの少し手前から、逆サイドのペナルティエリア外側に入る白井へピンポイントのロングパスを送りました。ここまで攻め入ったら、普通は逆サイドには振らないと思いますが、左サイドに味方と相手を合わせて8人が密集している状況を見て、咄嗟に判断したのでしょう。パスが短くなり中央でカットされるとカウンターを受けやすくなる場面でもあります。キック精度に相当自信があったのでしょう。
ここからさらにさかのぼると、
チャナティップのサイドチェンジ
↑
左サイド深い位置でのスローイン
↑
ジェイが抜け出すもクリアされる
↑
チャナティップのスルーパス
となります。
得点シーンの基点となったセットプレー(スローイン)の基点となったプレーが、チャナティップのドリブルからのスルーパスだったわけです。
このスルーパス、そして精度の高いサイドチェンジ。この二つのプレーにより、自らのシュートチャンスを呼び込んだと、私は読み解きました。良いプレーが出せていた結果、チャンスが巡ってきて、決めきった。先制点となり、チームに勢いをもたらしました。
③「神出鬼没」の進藤による3点目
冒頭から「神出鬼没」と書きまくっているのは、
前節の浦和戦で解説を担当していた敬愛する戸田和幸さんが、進藤をこう評していたからです。
言い得て妙、という言葉を初めて口に出したかも知れません。
今回のゴールは神出鬼没という感じではありませんでしたが、非常に重要なゴールだったと思います。
後半開始早々に3点差とするゴールを取れたというのが、まずタイミングとして素晴らしい。2-0は怖いですからね。
そして、競り勝ち方もすごい。マークに付いていた相手はヘナト・アウグスト。進藤の183㎝/74㎏に対し、ヘナトは185㎝/77㎏。ちょっと大きいですね。でも当たり負けず、ヘディングシュートの勢いでヘナトも倒しました。
ところでこのヘナトのマーク、解説を担当していた山西尊裕さんは、「最善の対応」と言っていました。最善でも止められない、進藤の勢いを感じますね。
さらに言えば、J.LEAGUE.jpによると、へディング得点数4はリーグ1位だそう。勢い感じますね!(1位タイが何人いるのかはわかりません)
まとめ
以上の3点がこの試合のポイントであり、後半開始直後の3ゴール目で試合は決したと感じました。後半がゴールラッシュとなるわけですが、清水のディフェンスが明らかに緩んでいます。気持ちが少し切れてしまったのでしょう。
しかし、そこを攻めきり、ゴールを大量に奪ったことは、チームが成長した証とも言えます。ますます今後が楽しみなコンサドーレになりましたね!
おまけ
最後に、スタッツで気になったことが2点あります。
①8-0なのにポゼッションは49%
②スプリント数、白井27に対し菅12
この二つの事実の分析も、してみたいとは思っていますが、もし良いブログなど見かけたら教えてください。
以上、JDPでした。
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