首位阪神とのこれからの戦いに向けて
交流戦が終わってひと通りのデータが出たところでこれまでの戦いと
これからの戦いについて分析してみた。
昨日現在で7.0ゲーム離されているのですがチームの成績を比べてみます。
まずは打撃。
打撃成績
阪神60試合:打率.254 安打数503本、本塁打65本、得点圏.278
巨人64試合:打率.254 安打数540本、本塁打79本、得点圏.233
阪神の安打数も試合数の差4と平均安打数8を掛けて足すと535本になりほぼ変わらない数字です。ただ打撃成績で圧倒的に違う数字が得点圏打率です。しかしこれはチームの平均値なので一概には言えません。
ただ阪神の主力、サンズ、マルテ、梅野、佐藤は3割を越え、近本でも.294の数字です。大山が.200と低調ですがそれを補って余りある数字です。
逆に巨人は規定打席到達も岡本のみで得点圏の成績は下記の通り。
(得点圏打席20打席以上)
見ての通り常時スタメンのウィーラー、坂本、岡本以外でのタイムリーはあまり期待できない数字になっていて、近々の試合内容を見ていても効果的なホームランは出てもチャンスでの凡退が目立つ形が多く残塁も目につきます。また送りバントや盗塁、エンドランなど細かい野球は鳴りを潜め大味な戦いをせざるを得ない現状になっています。
現在2番を任せられているウィーラーにチャンスで回そうと考えると下位打線での出塁率がもっと必要になってくるので、スモークの抜けた明日からの戦いは岡本の前後を任せてはどうかと思います。また丸が復帰し梶谷も戻ってくれば主力にもバント、というような場面も多くなるのではないでしょうか。そしてそれが巨人の戦い方でもあるのです。
そのためには1,2番の定着も必須の条件になってくるでしょう。
実力重視で行くのなら丸復帰でも丸より数字の良い松原を使うのか、丸松原梶谷の外野布陣ならウィーラーを一塁で使うのか、そうすれば中島の使い方は?
頭の痛いところと思いがちですが、スモーク退団により一塁しか守れない二人が一人になることで選択肢が一つ減り、実は考え方はシンプル且つオプションは増えるんです。
これを相手の右左を気にせず使い切るか、これまでのように臨機応変にいくのかベンチの腕の見せどころですね。
続いて投手成績。
チーム防御率
阪神:3.27 (先発2.92 救援4.03)QS率 58.33%
巨人:3.49 (先発3.45 救援3.57)QS率 53.13%
これまでの戦い方を振り返ると阪神は中継ぎ抑えがしっかりしていて先行逃げ切りの形が確立しているイメージでしたが、防御率だけで見ると最近の成績も反映してか救援の防御率が悪くなっています。逆にQS率は巨人のイメージだったにもかかわらず今では阪神の方が数字で上回っています。
しかし防御率もまた大敗した時の数値も含んだ平均値になるので、全体を通して見た阪神は僅差のゲームをしっかりものにしているというのが妥当な見方でしょう。現に引き分け2というのはこの状況下では極端に少ないとも言える数字です。
私は開幕当初から先発の完投を求めるよりも中継ぎ抑えの充実を図るべきだと訴えてきましたが、今年9回打ち切りというルールを逆手に捉えて成功しているのが阪神だと考えています。
9回はスアレス、勝ちパに岩貞岩崎、小林馬場、ここにきて藤浪も中継ぎで頑張っています。最近岩岩の牙城が崩れつつありますが7回8回を何とかしたらという9回スアレスの安心感は先発投手にとってもその間を埋める中継ぎにも心強いでしょう。
巨人は桑田の提言もあり135球完投というお題目が掲げられましたが、結局のところ6回まで頑張ればいいという楽な考えが阪神の先発投手のQS率を上げ、開幕当初からQS率の高かった巨人先発陣は1回でも多く投げようとするあまり逆につかまるという悪循環に陥りました。今では当初のお題目はどこへやら早々の先発降板が目立ち、球数135球の話も頓挫しています。試合展開で先発投手の続投降板は変わってくるので中継ぎを効率よく待機させるために完投よりもまず6回、試合展開と球数を見てその先を考えるという発想にした方が合理的だと私は考えます。
引き分けをどう見るか
ここまで引き分けが10。自軍が追いついて引き分けたのが4試合、逆に追いつかれた試合が6試合あります。その6試合のうち救援が追いつかれたのが4試合。要するに逃げ切れなかった試合です。スコア内訳は下記の通り。
1-1 3試合
2-2 2試合
3-3 2試合
4-4 2試合
5-5 1試合
これを負けなかったとみるか勝ちきれなかったとみるかで大きく変わり、現に阪神は前述のとおり引き分けは2試合だけなので僅差でも勝ち切れているのです。3-3までの7試合は確実に投手の責任とは言えないでしょう。阪神との差はこういう試合を勝っているか引き分けているかの差なのです。
まとめ
私は1か月の五輪休みが流れを変えると考えています。
久しぶりの優勝を目指す阪神にとってもこの休養はありがたいはず。
しかしなかなか調子の上がらない巨人の選手にとっても更に逆襲のチャンスともいえます。
これまで挙げた巨人のウィークポイントはまさしくこれから修正できるポジ要素なのです。
阪神は過去に大差を逆転された苦い経験があり二の舞を演じないためにしっかりと対策も練ってくるでしょう。そこが追われるものの苦しさに繋がり隙も見えてくる。
約半分でこの差ができたのならあと半分で必ず巻き返し可能。
そのためにも五輪休みまでの戦いが大事にもなってきます。
スモークの退団が逆にチームの循環を良くしてくれると考え明日からの戦いに備えたいと思います。
頑張れジャイアンツ!!
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