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Ep.003 学習計画の立て方

第2章 学習教材の選定に至るまで(現時点の能力を知る)

6月30日 3回目の講義 学習計画の策定②
 まだ彼の性格や学習能力等がはかりかねていたため、以下の課題を設けた。
1.大きな書店に行く
 (1)何も考えず、書店を一周して目に入ったタイトルを3冊メモする
 (2)TOEICコーナーへ行き気になった3冊をメモする
 (3)音読用の教材を1冊選んで必ず購入する
2.学習ログをつける
 (1)覚えたこと・覚えたいことを1つ選んで簡単に記載する
 (2)(何をやったかを残すのが大事なので)1行でもOK
 (3)(学習の見直しのため)学習した時間帯と時間を記録
3.学習に使う予算を決定する
 (1)使い切る必要はない
 (2)新品でも中古でもOK
 (3)問題集だけは最新版を使うこと

約束した学習時間で目標点数と学習期間中の累積時間を作成して共有した。

学習期間と目標点数及び最低学習時間30分を毎日継続した場合の累計時間

正直、時間が足りないと感じていた。本人は試験を経験していないので実感がないのだと判断した。早期に現在の立ち位置を確認する必要があると感じた。

7月3日 模試試験の実施
 前回の講義で彼の目測と私の推定に差があることを感じたので、模試を実施した。下記のabceedは、サブスクリプション制の語学学習サイトであるが、一部無料で使える機能があり模試も設定時間で受けることが出来る。

模試の時間も設定できるので、最短の30問/15分の模試を受けてもらい、その間の様子をZoomで彼の目線等を気にしながら観察した。

実際のabceed内の模試設定画面

なお、他にも模試受験が可能なサイトだとオンライン資格予備校のStudyingも無料の会員登録で模試が受験可能だ。

 模試を受ける前に、K君に以下の準備資料を見せながら模試を受ける趣旨を説明したが、うなずいてはいるが感覚的に私が期待している意思の疎通は出来ていないという感覚があった。

【模試を受ける趣旨】
■試験の性質を知る・自分の実力を知る
ネットで検索すると様々なコースがあります。
個人、法人問わず、オンライン、通学と生活サイクルに合わせて選べますが、どれが最適解かは自分で見つけるしかありません。

まずは無料で受けれるテストを受けてみましょう。

▼テストを受けることの効能
①テストの形式・性質を知る。
②自分のレベルを知る。
③やるべき分量を知る。

実際の点数は以下の通りだった。
スコア判定:310(目標600)
Listening:170
Reading:140

 出力される結果はPart1~Part7までの正答率やABC評価での正答率のランク付けやレーダーチャート表示までしてくれるため、現時点での可視化を行う上でとても役に立った。
 まだ一度も模試を受験されていない方は是非おススメしたい。

 目標時間もオーバーし、理解できない言葉が出ると手が止まってしまう等受験に向けての現在の彼の立ち位置は認識してくれたと思った。しかし、思ったよりも反応が鈍いと感じており、ここで受験に至るまでの動機が弱いのではないかと感じたため、妙な胸騒ぎがした。
 
 講義が終わった後に30分ほど時間を延長して自発的な動きが必要であることを説明したが距離を感じたため、K君には説教のようなアプローチは向いてないと判断したため、他の方法を講じることにした。

 どうしても譲れないやり方でない限り、私はこのように本人の性格などをみて対応を適宜変える等考えるようにしている。ただ、本人の動機が薄い場合、かなり前提が異なるので難易度は急激に上がる。父親であるH氏も「大変だよ?」と笑いながら言っていたが、乗りかかった船だ。私はあきらめるわけにはいかないと半ば意地にもなりかけていた。

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