12月1日 Ankiとは?初心者でもわかる基本の使い方【アドベントカレンダー2024】
イントロダクション
Ankiは、言わずと知れた「覚えたいことを効率的に身につける」ための暗記カードアプリです。
特に、語学や資格試験など、多くの情報を長期間記憶する必要がある分野で多く利用されています。このツールは、科学的な学習理論を元に設計されており、初心者でも簡単に利用できる点が魅力です。
この記事のポイント:
Ankiの基本的な特徴を解説
初心者向けの使い方をステップごとに紹介
効率的に学ぶためのコツや注意点を解説
Ankiは「勉強時間を効率的に使いたい」という人にぴったりのツールです。この記事では、初心者でも迷わず使えるよう、わかりやすく解説していきます。まずは、インストールから☝️
Ankiとは?初心者向けにわかりやすく解説
「Anki」の基本概要
Ankiは、デジタル形式の暗記カードアプリで、科学的な学習理論「スペースド・リピティション(間隔反復)」を採用しています。この理論に基づき、覚えた情報を忘れる前に効率的に復習を促します。
Ankiのカードは簡単にカスタマイズでき、テキストだけでなく画像や音声も使えるため、視覚や聴覚を活用した学習が可能です。
どんな人におすすめ?
学習アプリ「Anki」は、以下のような人に特におすすめです:
語学学習者:単語やフレーズを効率的に覚えられる。
資格試験を目指す人:大量の知識を短期間で効率よく暗記。
医療系の学習者:医学用語や国家試験の対策に最適。
ポイント:
覚える情報量が多い分野で効果を発揮。
スキマ時間を活用して学習を進めたい人に最適。
Ankiはどんな分野の勉強にも応用できますが、特に記憶の反復が重要な分野で力を発揮します
※体を使う勉強、例えば体操教室とかには、使えない‥(T_T)
Ankiの基本の使い方をステップで解説
ステップ1: アプリをダウンロードする
まずは、公式サイトからAnkiをダウンロードします。スマホで利用する場合は、iOSまたはAndroidのアプリストアから入手できます。
PCサイト↓
GooglePlay Storeサイト↓
Appstoreサイト↓
ポイント:
PCでは公式サイト、スマホではアプリストアでダウンロード。
基本機能は無料で利用可能。
※AndroidスマートフォンとPCには無料でダウンロード出来ますが、iOSアプリは3,500円します。ただ、それ以上の価値があると感じています。
1ヶ月のアドベントカレンダーで、一緒にAnkiの使い方を学んでいきましょう!!🙌🙌
ステップ2: デッキを作成する
ダウンロードが出来たら、次にデッキを作成します。
Ankiでは、覚えたい内容を「デッキ」という単位で管理します。デッキ作成はとても簡単で、アプリ上の「デッキを作成」ボタンを押すだけです。
デッキが完成したら次に、カードを作成します。このカードに、覚えたい単語や情報を入力していきます。
空のデッキをクリックすると「おめでとうございます!!〜〜」という画面が開きます。この状態でヘッダーにある「追加」をクリックすることで、カードを作成することが出来ます。
ポイント:
デッキは学習内容ごとに分けて作成すると効率的。
テキストだけでなく、画像や音声もカードに追加可能。
ステップ3: ”Spaced Repetition Study”に乗って学習する
Ankiの効果を最大限に引き出すには、「復習のタイミング」を意識することが重要です。Ankiでは、正解率に応じて次の復習タイミングが自動的に設定されます。Anki で採用されている、このような徐々に間隔が伸びていく学習方法のことを”Spaced Repetition Study”と呼び、SRSと略したり、間隔反復学習と呼ばれたりします。
「間隔が伸びる」?
例えば新しいカードに回答した場合、
正解すると10分後
間違えると1分後
にカードが再度表示されます。正解し続けることで10分後→1日後→3日後→7日後‥と徐々に間隔は長くなります。Ankiが採用しているSRSは実はとても複雑な仕組みなのですが、ここでは多くは語りません。結構面白いです笑
もし興味がある方のために、参考リンクを張っておきます‥👇️
便宜的に、SRSの1つである「ライトナーシステム」でAnkiの学習スタイルを紹介します。
私達がカードを追加すると、Ankiの内部で自動的に「易しさ」メーターが設置されます。初期値は250%です。
先ほど1日→3日→7日‥と一見不規則に見えたのはコレが理由です。
例えば2回連続でカードに正解すると、
1回目:1日×2.5=2.5日(3日)
2回目:1日×2.5×2.5=6.25日(7日)
…
となります。切り上げされているのは、基本的に1日1回しか学習しないためです笑
間違えると「易しさ」メーターが10%引かれ、上のような計算式で再度次に表示されるまでの日数が増えていきます。
あなたがやること、それはアプリを開いて、今日のカードをこなす。ただそれだけです。Just Do It!!
「無理に詰め込まない」ということは、実は何においても重要です。
筋トレの世界でさえ、最近は「詰め込みすぎない=オールアウトしない」ということが重要とされています。
1日2日で詰め込んでその後やらないよりも、1ヶ月時間をかけてじっくりやった方が、脳には定着するんですよね。
Ankiを使うメリットと注意点
メリット: 短時間で効率的に覚えられる
Ankiの最大のメリットは、学習効率を飛躍的に向上させる「スペースド・リピティション」の仕組みにあります。この方法を用いることで、復習すべきタイミングを決めることを外注し、必要最低限の時間で記憶を定着させることが可能です。
メリット:情報の検索、整理が簡単
また、デジタル化されたカードは検索や整理が簡単で、大量の情報を一括管理するのに適しています。
ポイント:
スペースド・リピティションで学習を効率的に。短時間で必要な情報を暗記可能。
デジタルカードのため、検索や整理が簡単。
Ankiは「時間がない」「効率的に覚えたい」という人の強い味方です。
私自身、紙でまとめノートを作成した時期もありました。
しかし「可読性がない」「検索できない」「時間がかかる」などの理由からデジタルに移行しました^^;
注意点: 初期設定が面倒
Ankiは非常に便利なツールですが、初めて使う際にはいくつか注意点があります。
例えばPC操作に慣れていない人は、アプリのダウンロードに抵抗があるかもしれません。またデッキやカードの作成に慣れるまで、操作に時間がかかる可能性もあります。
紙とペンがあればその場で書き殴れるアナログ方法と比べて、Ankiを用いることを手間に感じる方がいるかもしれませんね‥。
注意点:カードの作成が手間
2日目から、実際のテストを想定したカードの作成方法を紹介していきます。
その過程は泥臭く、the 試験対策、という感じがします。
「それだったらテキストを眺めているだけで学習になるよ‥」という方にとっては、カードを作成する時間は無駄になってしまうかもしれません。
初期設定や操作に少し戸惑うかもしれませんが、慣れると非常に便利になります。焦らずゆっくり進めていきましょう✊️
Ankiをさらに活用するためのコツ
効率アップのテクニック
Ankiをさらに活用するためには、カードのデザインを工夫することが重要です。
例えば、カードに画像や音声を追加すると記憶の助けになります。
また、情報を簡潔にまとめ、1枚のカードに詰め込みすぎないようにすることで、復習がスムーズになります。
詰め込みすぎた例↓
Ankiの重要なシステムである「Spaced Repetition」は、間違えた問題は高頻度で、正解した問題は低頻度で聞いてくれることにあります(易しさメーターが下がるため)
上のような「一度に大量のことを聞くカード」の場合、間違えた時に「自分は何が分かっていなくて間違えたのか?」が分からず、いつまで立っても同じカードを出題されては間違えて‥というループにハマってしまうのです…。
ポイント:
画像や音声を活用して記憶を助ける。
情報を簡潔にまとめ、1カード1情報を心がける。
復習しやすいデザインを目指す。
工夫次第でAnkiの効果が何倍にもなります。最初は「覚えにくいカード」というのも理解しづらいもの。使いながら少しずつ改善していきましょう。
他のユーザーが作ったデッキを活用する
Ankiには、他のユーザーが作成した「共有デッキ(Premade-deck)」がたくさん公開されています。これを活用することでカードをゼロから作成する手間を省き、すぐに学習を始めることができます。
※ただし、内容を自分の学習目的に合わせてカスタマイズすることを忘れないようにしましょう。
共有デッキは初心者にとって心強いサポートツールです。最初は他人のデッキを活用しながら、慣れたら自分だけのデッキを作るのもおすすめです。
Premade-deckをダウンロードすると一緒に「ノートタイプ」もダウンロード出来るのですが、これが地味に便利。
例えばUSMLE受験者が愛用しているAnking のデッキでは、「Missed Question」というフィールド(情報を入力する場所のこと)がありました
「間違えた問題の画像を挿入するフィールド」のことです。
これを応用して、自分が国家試験用に作成したデッキでも、Missed Questionというフィールドを作成していました。
よくある質問と初心者向けの解答
Q.「カードが多すぎて復習が追いつかない」場合の対処法
復習が追いつかない場合、1日の新規カード追加数を減らす設定がおすすめです。また、カードを「優先度の高いもの」と「後回しにしても良いもの」に分けて整理することで、効率よく学習を進められます。
1日にすべてをやり切る必要はないのです。100枚のカードを追加したら、例えば1日10枚ずつ新規カードを実行×10日、と「困難を分割」するのです。
「1日10枚?楽勝でしょ〜」と思ったそこのあなた!
1日10個の新規事項を覚えるのは、結構ハードなものです。全盛期(CBT直前)の自分は1日50枚の新規カード+その日のカードを消化してましたが、Ankiをやるだけで1.5時間位使っていました^^;
今から考えると、あれは少しペースが早すぎましたね‥。
ポイント:
1日の新規カード追加数を調整する。
カードを優先度ごとに整理する。
学習ペースを自分に合わせて管理する。
草を飛び越える忍者と同じ。1日1日、丁寧にカードをこなすことで、徐々に出来る自分になっていくのです。
Q. スマホとパソコンで同期する方法ってあるの?
Ankiはアカウントを作成すれば、スマホとパソコン間で簡単にデータを同期できます。Android、Mac PC, タブレット、デスクトップなどなど使用デバイスが異なっても、アカウントにログインすれば同期可能です。
最初の画面でヘッダー一番右の「同期」の項目を選ぶと、ログインが求められます。まだ登録したことがなければ、「登録」してから、ログインしましょう。
同じアカウントでログインするだけで、自動的にカードが共有されます。
ポイント:
アカウントを作成して同期機能を利用。
スマホとパソコン間でデータを共有可能。
外出先でも学習を継続できる。
同期機能を使えば、いつでも、どの端末でも効率的に学習できます。
パソコンでカードを作成し、通学中にスマホでAnkiカード復習‥というリズムで勉強していました。
有料版と無料版の違いは?
前述した通り、Ankiは基本的に無料で利用できますが、iOSアプリ版は有料となっています(3,500円)。
無料版でもほとんどの機能が使えますが、iOSユーザーがスマホでAnkiを使いたい場合は有料版の購入が必要です。逆に、有料版にしたから新しい機能が開放される‥ということはほぼありません!珍しいw
ポイント:
無料版でもほぼすべての機能が利用可能。
iOS版アプリのみ有料。
学習環境に合わせて選択するのがおすすめ。
無料でここまでの機能を使えるのはAnkiの大きな魅力‥。まずはPCで使用してみるのも良いですが、必要に応じて有料版も検討しましょう。Androidスマホの人は、ラッキー!!
まとめ
Ankiは、初心者から上級者まで幅広く使える効率的な学習ツールです。
スペースド・リピティションの理論に基づき、短時間で記憶を定着させる仕組みが特徴です。
最初は操作に少し慣れが必要ですが、一度使いこなすと学習効率が格段に向上します。自分のペースで少しずつ進め、Ankiの便利さを体感してください。
💡まとめポイント:
Ankiは初心者でも簡単に使える便利なツール。
効率的な学習で時間を有効活用可能!
自分に合った使い方で効果を最大化!
Ankiは勉強の習慣を劇的に変えるツールです。今日からぜひ始めてみてください!
明日は「Ankiカード作成の基本ルールとコツ」という内容です。
今日より更に具体的に、Ankiカードをどう作っていけばよいのか?ということについて、医師国家試験の勉強を元に解説していきます。
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