生成AIがもたらす副産物「プロンプト思考」で仕事は劇的効率化! でも、世界はつまらなくなるのでは?
生成AIの登場によって、最近よく聞く言葉「プロンプト」
これを読んでいるあなたもきっと、毎日良いプロンプトを書くために四苦八苦しているはず(はい、自分もプロンプトに悩まされている人の一人です…)
そんな「プロンプト」を効果的に作成することで、生成AIの能力を最大限に引き出すように考える方法を「プロンプト思考」とします。
この記事では、そんな生成AIがもたらす副産物:プロンプト思考が引き起こすコミニュケーションの効率化と、引き起こすデメリットを紹介します。
生成AIがもたらす副産物:「プロンプト思考」がもたらす効率性
しかし、最近仕事をしていて、ふと思ったのは「生成AIだけでなく人に依頼する際もプロンプトを意識するようになったなと」
特に出てきたアウトプットがイマイチだと、「あぁ、プロンプトが良くなかったからかぁ」と考えるようになってきており、次回の改善活かそうとしてしている自分がいます。
そこで思ったのは、
「生成AIだけでなく人に依頼する際もプロンプトを意識するようになれば、劇的に仕事は効率化するのではないか?」
ということ。
まさに生成AIがもたらす副産物で、生成AIの登場によって、人のコミニュケーションも効率化されるという変化が起きるのでないかと思いました。
プロンプト思考を人とのコミニュケーションに活かすメリット
では、どんなメリットがもたらされるのか?
生成AIへの指示だけでなく、人に物事を依頼する際にも、プロンプト思考を応用することで、以下のようなメリットを得ることができます。
意思疎通の円滑化: 相手に求めていることを明確に伝えることで、誤解を招くことなくスムーズな意思疎通を実現できます。
作業の効率化: 相手に必要な情報を提供することで、相手がスムーズに作業を進めることができます。
成果の向上: 目標を明確に共有することで、より良い成果を出すことができます。
ちなみに人に物事を依頼する際に、プロンプト思考を意識するポイントは以下の通りです。
5W1Hを意識する: 誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように行うのかを明確にする。
具体的な指示を与える: 抽象的な指示ではなく、具体的な指示を与える。
必要な情報を提供する: 相手が作業を進めるために必要な情報を提供する。
目標を共有する: 達成したい目標を明確にする。
もちろん、生成AIの前も研修などで習う内容なので、知ってはいて意識もしてないわけではないけど、生成AIとのやり取りを通じて発生した「プロンプト思考」でより顕著に意識するようになるのではないでしょうか?
「プロンプト思考」で世界はつまらなくなるのでは?
ただ同時に思ったのは、みんなが「プロンプト思考」でコミニュケーションをすると、世界がつまらなくなるのでは?ということです。
というのも、少し抽象的な箇所や曖昧な点があるからこそ活かせる創造性や全く検討もしてなかった回答から生まれる偶発性がなくなってしまう可能性があるのかと。
ガチガチに型にハメて依頼をすると自由度がなくなり、効率的だけどつまらない回答ばかりになってしまう→そんな世界はつまらなくないのでは?
生成AIに聞いてみた「プロンプト思考」のデメリット
そんなデメリットを生成AI(ChatGPT-4)に聞いてみました。
「効率化と明瞭化を目指す中で、確かに失われるものもあります。以下に、いくつかの潜在的なデメリットを挙げてみましょう」
1. 人間関係の温かみの減少
コミュニケーションがあまりにも効率化され、目的志向になりすぎると、会話における温かみや親密さが失われる可能性があります。日常の雑談や些細な会話は人間関係を深める重要な要素であり、これらが犠牲になることで、仕事の場だけでなく私生活においても関係が希薄になる恐れがあります。
2. 創造性と偶発性の低下
プロンプト思考が過度に強調されると、偶発的なアイデアや創造的な会話の機会が減少するかもしれません。コミュニケーションがストリクトに管理されることで、新しいアイデアが生まれる余地が狭まり、柔軟性が失われがちです。
3. ストレスとプレッシャーの増加
意図や要求を常に明確に伝えなければならないというプレッシャーは、特にコミュニケーションに不安を感じる人々にとってストレスの原因となる可能性があります。このような環境では、自然体でいることが難しくなり、コミュニケーションにおける自由度が低下します。
4. 柔軟性の喪失
あらゆる状況においてプロンプト思考を強制することは、対話の自然な流れを妨げ、柔軟に対応する能力を低下させるかもしれません。対人関係では予期せぬ状況が発生することがあり、その都度適切に対応する柔軟性が重要です。
5. 人間らしさの欠如
最も重要なのは、コミュニケーションにおける人間らしさを保つことです。プロンプト思考に過度に依存すると、感情や共感を伴うコミュニケーションが後回しにされ、人と人とのつながりが機械的なものになってしまう恐れがあります。
どれももっともなデメリットですね。
一番怖いと思ったのは、「3. ストレスとプレッシャーの増加」
その中でも一番怖いと思ったは、「3. ストレスとプレッシャーの増加」ですね。
生成AIと違って感情がある人間を相手にするのは、ミスが許されにくい…
なので、「あぁー、あの人のプロンプト、イケてないわー」と思われたり、AIネイティブの世代から、「課長のプロンプト、マジで意味わかんない」など、プロンプトへの評価を気にする世界観は、非常に恐怖です。
そのうち、メンタル症状の一つに「プロンプト恐怖症」なんてのも追加されるかもしれません。
まとめ:「プロンプト思考」の適切な活用
最後はデメリットを羅列しましたが、それでもやっぱり「プロンプト思考」によりもたらされる効率化は、非常に素晴らしいと思います。
仕事が早く終われば、その分余暇楽しむ時間も増えますし、コミニュケーションエラーでイライラすることも減ります。
ただ「プロンプト思考」がもたらすかもしれないデメリットは、意識して防ぐ必要はあるかと思います。
そこから生まれる創造性や偶発性は大事なので、あえてコミニュケーションに余白を創ることをしても良いかもしれないですね。
ミスコミュニケーションから生まれる面白さやほっこりするエピソードなど、効率化を求める仕事においても、そういうって大事だと思います…!