ブラジャーを外した日 2018.5

(どうも、空衣です。男じゃないけど男になっていく人です。
一人称はボクではないけど、文章上はそう書くことが多いかも。
書いているものは自分の体験・感じたことがメインであり、だれかを傷つける意図はありません。よろしくね。)



**自分、男になる。 **

(注: Xジェンダーなので、「自分は男だ」という意識の持ち方は元々していないのです。)

そう決めてから、毎日ネットで当事者の体験談を調べまくった。
性別違和は昔からあったとはいえ、治療を必要とするトランスセクシュアルだとは自認していなかったから、この振り切り方はボクにとっての革命だった。


ボクは、女性ものの下着を全て捨てた。

上半身はノーブラということだ。

正直、胸のサイズは嫌だから測ったことがない。ブラのサイズ的にたぶんBかCカップなのだとおもうけど、大きくても嬉しいどころか邪魔でしかないので、早くこの肉片を取りたい。

とりわけボクはミニマリズムな生活を目指しているので、自身の肉体にも「自分なりの必要最小限」を適応する。ボクに胸のふくらみはいらない。ただただ邪魔だし、好きなメンズ服がちゃんと着られないから。

ハッキリ「ボクは男だ」と自認していない分、女の象徴みたいな胸がイヤでイヤで切り裂きたい、みたいな憎悪はほとんど持ったことがない。だからめちゃくちゃになくしたいというわけじゃないけど、合理的理由から胸はない方が好ましいし、生きやすいとおもえたのだ。

胸がまだある状態でノーブラはとても勇気がいる。周囲の人にあいつノーブラだ、と思われてるんじゃないかとか。女性更衣室で着替えるときも、「日常的にノーブラで過ごす女性」なんてまあいないから、同じような体をもつ女性の視線も気になる。

初日はノーブラという暴挙がボク自身で気になってしょうがなかった。自分らしく生きる、どころではない。他人の目を気にしまくりだ。

『あたしンち』のエピソードであったような、ブラを忘れた女子高生が乳首に絆創膏を貼ってノーブラだとバレないようにする、を実践してみた。乳首が浮き出るからバレやすいのであって、そこだけ隠せたらブラジャー全体なんて気にされないんじゃ.......っていうね。

それは一日でやめた。絆創膏あってもなくても、「ノーブラ」という圧倒的プレッシャーは変わらないから!


でも、この女性下着排除政策は慣れればもはやどうでもよくなった。
最初の一歩を踏みだせば、慣れるが勝ち!



あれからもう一年近く経つ。ずーっとノーブラだ。てか女性下着はすべて捨てちゃったしね。

あるのは、ジム用のスポブラ一つだけ。さすがに走るとなると胸が揺れて痛いから、ブラジャーに支えてもらわなきゃならない。あとはいらない羞恥心などさっさと捨てちゃう。

下半身の方は、締まりのいい生理用パンツだけ残して、メンズのパンツに変えた。
今はもう、生理もこなくなった。だから血みどろの過去のパンツは捨てられる。

けっこう外見の服装からメンズに変えていく人は多いなかで、ボクはまず下着からチェンジしていった。
誰にも邪魔されない、でも何より大事におもえる確固たる芯を、ボク自身の秘部に装備した。

大丈夫、慣れちゃえば問題ないから。

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