最近の手品は本当にタネも仕掛けもないみたい
最近の手品はタネも仕掛けも本当にない気がしている。タネも仕掛けもなくって、そういうことが出来る人なんだろうと。それくらい自然に不思議なことをさらっとやる。
先ほど見かけた手品は、観客の1人がテーブルと平行に腕を前に伸ばし、おまじないを掛けて腕を引っ込めたら、テーブルに映っている腕の影だけがテーブルに少しだけ居残るっていう、書いても書いても描写がまったく伝わらない、それほど妙な手品。もう影すら、光すら操り始めたのだ手品師は。まったく理解不能ではないか。ハンバーガーのメニューからハンバーガーを取り出す手品なんてなんてことない。今ではもう光を操るのだから。引っ込めた腕の動きの数秒後に、影も慌てて引っ込むのすごい。伝われ〜。稚拙な描写だけど伝われ〜。
トランプの中から1枚選んでもらって、そのカードを残りのトランプの1番下に入れ、指を鳴らすと束の上に上がってくるって手品と、ペンが一瞬で消えるってのは私できるんですけど、それはもうバリバリタネも仕掛けもある。上に上がってくるっていうめちゃくちゃ阿呆の言い方をしてしまった。頭痛が痛いレベルの重言を平気な顔して文中で使っていた。危うくこのまま公開するところだった。先日も原稿で「ひとつ持っていると便利なポーチ」と書くべきところを「ひとつ持っていると便意なポーチ」と書いてあることに納品直前で気付いたのだった。そんなポーチはいらないと思った。
以上、気付いたら話題が変わっているという手品でした。タネも仕掛けもある。