AIスタートアップニュースレター
2022年12月にChatGPTがリリースされてから約2年が経ち、基盤モデルを活用したアプリケーションレイヤーのAIスタートアップが次々と登場しています。
シリコンバレーではService as Softwareが注目を集めているようです。 このカテゴリーのAIスタートアップは資金調達のニュースで頻繁に取り上げられています。しかし、消費者向けAIプロダクトについては、十分に取り上げられていないように見受けられます。
今回はY Combinatorに採択されてるスタートアップを中心に気になった消費者向けAIプロダクトをいくつかピックアップしてご紹介します。
価格保証AIエージェント: pap!
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pap!は価格保証(プライスアジャスメント)に自動対応するサービスです。ここでいう価格保証とは、簡単にいえば購入済みの商品が購入後に安くなったらその差額分を返金してもらう制度のことです。アメリカでは小売業界以外にも航空券など旅行業界にも価格保証が普及しているようです。
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pap!ではユーザーのレシートを読み込み、購買した商品をトラッキングします。もし商品の価格が下がったらAIと企業がやり取りをして、差額分を返金してくれます。つまり、ユーザーはpap!にSign upするだけで面倒な価格保証の手続きを全てAIに任せて値下げされた差額を受け取れます。
ショッピング業界の払い戻しの自動化から始めて、前月比233%増の$8000の払い戻しに成功したとのことでサービス自体伸びているようです。
ドメイン特化AI検索: Curatle
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PerplexityやChatGPTの検索機能などのいわゆるAI Search領域のプロダクトも散見されました。ECに特化したCuratleをご紹介いたします。
使い方はPerplexityやChatGPTの検索などのAI検索同様で、クエリを投げてAIによる検索結果の要約が表示されます。下記は「best desk for gaming」で調べた結果です。
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他にはSNS検索結果に特化したLumona、SNSを使った人材検索に特化したHappenstanceなどがあります。
動画・音声のAI検索: Overlap
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次に動画や音声の検索に特化したOverlapを紹介します。 ユーザーはクエリに関連するポッドキャストのハイライト部分のみを検索できます。また、上記にもあるようにポッドキャスト(動画、音声)のショート動画も作成できます。
ローンチから200%+のMoM成長を遂げており7000人のユーザーがいるらしいです。
似ているサービスとしてはRemyがあげられます。
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UIがOverlapと違いPerplexity寄りですがRemyでもハイライト部分を検索できます。
AIネイティブなマーケットプレイス: Purple Pages
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AIネイティブなマーケットプレイスを提供するPurple Pagesを紹介します。
特徴としてはやはり出品の容易さでしょう。商品の写真を撮影するだけで、商品名や状態など出品に必要な情報を生成して、出品できます。現状はPurple Pages自体とFacebookに出品できるようです。また、煩雑になりやすい買い手とのやりとりもAIに任せることで自動化できます。
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類似サービスとしてはHeroがあげられます。YCではないですが、Purple Pages同様にAIネイティブなマーケットプレイスを目指しています。写真をスキャンするだけで商品情報を自動入力し出品作業を自動化しているようです。
今回はYC関連の消費者向けAIプロダクトをピックアップしました。今後も定期的にAIプロダクトに関して発信していけたらと思います。それでは!