TAB譜否定論について
たまたま、「TAB譜で弾いていたのではギターうまくなりません!」と言ってるものを見てしまいました。
まぁ人がどのように考えようとも自由なので、「TAB譜で弾いてたらうまくなりません!」なんて断言してくれても良いのですが、
僕はギターTAB譜を販売している人間なので(笑)、やはりここは反論せねばねば(^o^;)。
その方の動画、リンク貼りませんけど、一応見てみました。TAB譜否定の理由としてはやはり「TAB譜では音楽の中身が理解出来ない」「機械的に弾き方をなぞるだけになる」ということのようです。
五線楽譜だと音楽の中身が見えてTAB譜だと中身は見えないでしょうか?確かにTAB譜になれてないとそうなりやすいです。でも、TAB譜に慣れてくると、数字の並びからハーモニーを感じるようになったりするんですよね。これはTAB譜に慣れたエレキギター弾く人なんかはわかるんじゃないでしょうか?五線楽譜に慣れてTAB譜に慣れてないクラシックギター奏者は数字の並びからはハーモニーが見えてこないということなだけなんじゃないでしょうか?
で、その動画では、「音楽の専門学校はTAB譜なんか使わない、プロになるならTAB譜じゃ駄目!」と続きます。はい、これには同意です。プロとしてきちんと音楽理論など理解するには確かにTAB譜しか読めないのでは難しいです。それは音楽理論などを勉強するためのテキストが大抵五線楽譜を使ってるからです。
さて、TAB譜では音楽の中身は理解出来なくて、五線楽譜なら音楽の中身を理解出来る、というのは正しいのでしょうか?
ちょっとここで、関係ないかもしれないけど、関係あるかもしれない例え話を書いておきます。
アショーカ王以前の仏教は全て口伝で教義を伝えていました。進歩的なアショーカ王は文字を導入し、書物によって教義を学べるようにしました。仏教の学びは飛躍的に合理化されました。しかし、そのときに長老たちは嘆きます。書物になど頼って楽をしたのでは仏の教えを正しく深く理解するなど不可能だ!
アショーカ王と長老、どちらが正しいのでしょうね。これは難しい問題です。たぶんどっちも正しいのだと僕は思います。
さて、「TAB譜では音楽の中身は理解出来ない!五線楽譜でしか音楽の中身は理解出来ない!」と言う人は、もし、
「楽譜など使っていては音楽を真に理解することなど出来ない!音楽は全て口伝で伝えられるものだ!」と言われたら、どう反論するのでしょうね。それとこれとは話が違うでしょうか?
僕の意見は、使えるものはなんでも使えばいいじゃない♪て感じです(^o^;)。
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