それは愛じゃなく、ただのカオスだ

ゲイ界隈で人気のジャンルの一つ。

『既婚』

ゲイではない、女性のことを好きな人をノンケと呼ぶが、ノンケはとても人気がある。ファンタジーの世界。
普通では振り向いてもらえないので、レア度が増す。
好きな人もいるがもちろん嫌いな人もいることを忘れてはいけない。

ゲイの部分を隠して結婚を選ぶ人もいるだろうし、初めからカミングアウトした上で互助会のように結婚する人もいるだろうし、気づいたら男が気になっていた人もいるのだろう。

少しの興味から、調べたり、会うようになって歯止めが効かなくなっていたり。モテることを一度知って、自慢するかのように「既婚」を売りにしている人もたくさん見かける。

紹介文に既婚、子あり、彼氏ありなどど書かれてしまうともう、何が何だか。生きる世界が違いすぎるとそっとミュートしてしまう。
それだけの魅力や財力や余裕がある証拠なのだろうし、単純にオスとしては優秀なのだろう。沢山の人に選ばれてきたという実績。

とある映画作品で、いつも既婚者ばかりと付き合っては結局捨てられ別れを繰り返す、性に奔放な主人公の父親が、こう言っていた。

「それは愛などではなく、ただのカオスだ！
    何度繰り返せばお前は分かるんだ！」と。

「エモーショナル・ラブ」より

愛と勘違いしてしまうけど、一瞬のバグというか、複雑な問題やタイミングが重なり合っただけの寂しさ故の衝突事故というか。うまく言えないけど、不倫関係にある男性、女性、どちらも、相談といいつつ、渦中に目を覚ましてくれる人はいない。
そして何年後かにやっと別れたと思ったら、言う通りクソだった時間返してほしいなどと当たり前の事を言う。そんなクソでも沢山幸せな夢も見させてもらってたから、付き合ってたんだろ？お前も大概クソだよと思うけど、価値観は人それぞれなので、そっと静かに存在を人生から消す。delete

価値観の違いにより、喧嘩になってブロックされたり、したり。
悪い人ではないのに。と。

全ての事象についてはどこにフォーカスを当てるかで全く違うストーリーになってくる。
浮気され旦那がゲイだと気づいた嫁。悲劇。
浮気をした旦那。苦悩と自業自得。
既婚者と分かっていて浮気をするゲイ。自業自得。
浮気をしているor父親がゲイだと気づいた子供。悲劇。

誰かの願いが叶う頃、誰かが泣いてるよと宇多田も歌っている。
みんなが幸せなんて有り得ない世界線で、何かしらの犠牲が生じる。

自分も過去にこの既婚者のどうしても満たされない可哀想な部分にフォーカスしてしまって、話を聞いて癒してあげたいと思った時期もあったけど、どうやっても自分も害でしかないと、落ち込み、悩み、死にたくなり、もう関わらないのが一番なんだと。

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今日、本を返しに図書館へ行った。
気になっていた雑誌をいくつか読んでから帰るかとエントランスのポスターが目に入ってきた。
そこにいたのは小学校の時の担任の先生だった。コンサートのお知らせ。

担任でもあり、野球部の顧問でもあった。
私は子供の頃、頭が良かった。その担任の授業は、問題を黒板に書き、解けた人から、先生のところに行き、採点してもらい、全部丸だと、名前のマグネットを黒板に貼り、自由学習というものが多かった。

いつも一番に終わり、マグネットを貼ると、先生は膝をポンポンと叩く。(ここに座りなさいの合図）いつも先生の膝の上か、バックハグのように後ろから抱きしめるのが定位置となっていた。
その際にずっと手を握られる。

子供心におかしいなどとあまり思わなくて、それが日常だった。スキンシップ過多。
野球部の遠征のバスもいつも先生の隣に座らされて、手にキスもされて、可愛いと言われていた。自分が覚えているのは、先輩にも1人だけそういう対象だった人がいたと思う。イケメンの先輩だ。部活を辞めたいと言った際には受理されることもなかった。

先生は既婚者で、息子が2人いた。先生は男にだけ手を出していたわけではなく、女の子にも数人お気に入りがいた。小児性愛だったのだろうか？わからない。

小学校の高学年になると、流石におかしいのでは？？と保険の先生に相談する生徒が多発して、結局先生は飛ばされるんだけど、中学になってからレンタルビデオ屋で一度見かけて、体の震えが止まらなかった。

私は父親からのストレートな愛情表現に飢えていて、そこを先生で埋めていたのかもしれないし、でも目が覚めた時には気持ち悪いと思っていた。
そんな先生がここにきて、また自分の目の前に現れる日が来るなんて思わずびっくりしてしまった。
多分一生見たくなかった生徒も他にも沢山いると思う。

見に行くことはないだろうけど、こんなにも近くで当たり前に生活してるんだなと思うと、すれ違ってもおかしくないんだなと。
小学校までは女の子が好きで、中学あたりから少しずつ男も気になっていったので、多少なりとも、ゲイになるトリガーだった気がする。

当時は、気持ち悪いと思いながらも、結果、男を好きになるなんて本当に不思議だなと思う。

既婚者の全てが悪者なわけじゃないけど、後出しで、実はって言うのは本当に辞めてほしいと思う。
いろんな人がいるけど、カオスに巻き込まれずに、出来ることなら健全に平和な人と恋愛がしたい。