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サンクレメンテ サーフィン解禁が決定 今後世界のビーチタウンはどう動くのか


サンクレメンテではレクリエーション用途でのビーチアクセスを解禁

現在日本ではコロナウイルスによる緊急事態宣言を受け、各自治体主導のもとビーチクローズなどサーフィンを自粛する動きが高まっている。
世界を見渡してもビーチの駐車場制限、ビーチクローズ、サーフィン禁止など地域によって差はあるものの、厳しいサーフィン自粛が進められている。しかしそんな中、カリフォルニアではいち早くサーフィン解禁のビーチが増えてきている。
サンクレメンテ市議会は今月21日、サーフィンを含むレクリエーション用途でのビーチへのアクセス解禁を投票により満場一致で可決したとサーフラインが報道した。https://www.surfline.com/surf-news/san-clemente-votes-reopen-city-beaches-recreational-use-including-surfing/83671
レクリエーション用途とは海でのサーフィン、トレイル上のラン、ビーチウォーキングなどのアクティブなエクササイズに限り可能であり、ビーチチェアを持ち出しての日光浴やビーチでくつろぐことは含まれない。サンクレメンテのビーチは今後も駐車場へのアクセスは制限されるが、週末までに住民によるアクティブなビーチでの活動が可能になる見込みだ。


サンクレメンテ市長 ダン・ベーン氏の声明

サンクレメンテ市長ダン・ベーン氏は、ニューポートビーチ(今にいたるまでビーチクローズをしてこなかった)当局と連携し、いかに群衆を規制し正当にビーチを開放できるかについて連絡を取り合っていると述べた。そして海岸を閉鎖しているビーチタウンと規制していないビーチタウンとでは、新型コロナウイルス感染者数の推移に変わりはないと述べた。
「レクリエーション利用のためにビーチを開放する時が来たと思います。人々は家にこもり過ぎて気が滅入ってしまっている。メンタルヘルスの観点から、そして健康のために、今がシティビーチを解禁すべき時だと考えます。私の希望は、人々がソーシャルディスタンスのガイドラインを真剣に受け止めてそれぞれが行動してくれることを切に願っています。ビーチエリアにおける感染者数の推移のデータは、レクリエーションで使用するためにビーチを再開しても問題ないことを裏付けていると考えます。」とオレンジカウンティレジスターに語った。
https://www.ocregister.com/2020/04/22/san-clemente-votes-to-open-beaches-up-maybe-by-weeks-end/ 


閉鎖or段階的解禁についての議論が白熱


世界で最も新型コロナウイルス感染者数の多いアメリカでは、日本とは逆の方向に(規制よりは解禁に)舵が取られている。しかしながら、カリフォルニアでも意見は割れておりオンライン上でも議論がなされている。サンクレメンテなどのビーチ解放に対する賛成意見がある一方で、ビーチをあまりにも早く再開するとコロナウイルスの蔓延につながる可能性がある。市長はただの次期市長選の為の人気取りにこの状況を利用しているなど、反対意見もある。現にサーフラインの記事に対してもコメント欄でビーチ解禁か閉鎖について多くの議論がなされている。


サンクレメンテの現状


サンクレメンテのビーチクローズは4月8日にスタートし、今でも駐車制限はしっかりとなされている。特に人気エリアのピアやTストリートなどでは多くなされている。これは日本の現状と近いのかもしれない。
サンオノフレ、トラッセルズは、カリフォルニア州立公園の一部であるため、閉鎖されたままである。 現在、ビーチでの集まりを制限するために、追加の駐車制限も制定されている。
現時点でカリフォルニアでは閉鎖されていないビーチはドヘニー、ソルトクリーク、ニューポートビーチ、ハンティントンビーチがあり、ベンチュラでは4月22日ビーチを再開した。
ただし繰り返しになるが、駐車状況は厳しく制限されており、特に生活エリアを超えた移動をしない事がカリフォルニア州全体で守られている観念として強く存在する。


いつまで自粛するべきなのか


未曾有の事態に、毎日新しい情報が入り、何が正しいのか、どう行動するべきなのか、正解のない現在。当然ながら世界中で楽観的な考えのもとの行動は自粛されている。日本では湘南に多くのサーファーや家族連れが訪れ、社会問題として一般メディアよりサーファーに対するバッシングが起きた。精神的なストレスを自然の中で解放したい人が多く、「海でも行こう」と数ヶ月前であれば至極健全な動機のもとに集まってしまったのだろう。しかし法規制がなく、都道府県によりガイドラインが違う中、全てに配慮しながらサーフィンを行う事がとても難しくなってきた状況で、私たちはいつまで自粛をすべきなのだろうか。とにかく緊急事態宣言の効力がある5月6日まで様子を見守りたい。

ジョー丸山


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