50人50色、多彩なマネフォPdMの経歴〜Vol.4 根津 陽〜
マネーフォワードビジネスカンパニー(MFBC)CPO室の広瀬です。
『【入社エントリ】マネフォの50人を超えるPdM集団と「最高のユーザー体験を作りたい!」と思い、大手企業を転職した話』を書いて以来、MFBCのプロダクトマネジメントについて問い合わせをいただくことも増えました。
そこでnote記事 第二弾は「異なる経歴を持つ、MFBCの多彩なPdM」に登場してもらい、PdMを目指した経緯や現在の活躍ぶりを、対談・インタビュー形式でお届けしたいと思います。
「50人50色、多彩なマネフォPdMの経歴」シリーズのVol.4となる本記事に登場するのは、大企業・スタートアップと幅広い会社規模で、エンジニア・PdMの業務経験を積み、現在はマネーフォワード クラウドシリーズの共通的な「API」のPdMとして大活躍している根津さん(@nezu)です。
もしVol.1〜3を見てない方は↓コチラもぜひ一読ください。
Vol.4 根津 陽さん
1.キャリアのスタート 「エンジニア」時代
ーー根津さん、本日はよろしくお願いします。
根津さんは様々な経歴を持つマネフォPdMの中でも、特に多様な経験をされた方だと思います。まず今までのキャリアについて教えてください。
根津:新卒でアイ・エム・ジェイ(現アクセンチュア)に入社し、2年間エンジニアを経験しました。元々、ディレクター等の企画職を志望しての入社でしたが、キャリアを振り返ってみれば良いスタートだったと思います。
入社すぐは、オウンドメディアのフロントエンド設計と構築を1メンバーとして担っていたのですが、いつの間にかプロジェクトリーダークラスの仕事を任されることになったんです。当時モバイルゲーム全盛期で、先輩がどんどん同業界へ転職、結果新卒の私に役割が回ってくる、という(笑)
ただ、文系卒だったこともあり、WebやITの知識は入社時にはほぼなくて。必死で自学自習とOJTを繰り返して、エンジニアとしての基礎力を身につけましたね。結果、2年目で、大手飲料メーカーが運営する世界的スポーツ大会用メディアの技術設計・実装のメイン担当を任されるまでになりました。
ーーさすがパワフルな社会人スタートですね。この後、創業期のスタートアップへジョインされますが、大活躍の中でなぜ転職したのですか?
根津:転職した理由は、自身の今後のキャリアを考えた決断でした。
エンジニアとして、今後のキャリアの基礎にもなる開発、設計を実務で経験ができたことは良いスタートでした。ただし、入社当初に企画職を志望するなど、事業を作る・数字を追いかける業務にも高い興味があり、その点で物足りなさを感じていたのも事実です。
そのような中、友人から「ゼロからサービスを立ち上げるので、手伝ってほしい」という話がありました。初めは休日だけエンジニアとして手伝っていましたが、徐々に形になっていく楽しさがあって。
まさに「0→1」のフェーズで、クライアントワークでは体験できなかったエンジニアとしての事業作りが目の前にあったんです。ただ、この時はまだ法人化前で、当初は本格的なジョインは考えていませんでした。
一方、いくつかの企業からエンジニアとしての経験が評価され、スカウトや、面談後にオファーをもらうという機会がありました。結果、これが「失敗したとしても他の企業へチャレンジできる」という後押しになり、スタートアップへ行くことを決断しました。
2.「創業期のスタートアップ」と「大企業でのPdM」の経験
ーースタートアップではどのようなサービスを提供していたのですか?
根津:「留学系の口コミプラットフォーム」でした。私は主にプロダクトサイドで企画〜開発までを幅広く担当しました。
本格的にジョインした3ヶ月後に会社設立をするも、ベンチャーのため潤沢に人はいません。退社するまでの5年間はスタートアップらしく創業メンバーとして幅広く何でもやりました。
売上ゼロの状態から、根気とサービス愛で事業の成長に携わり、プロダクト運営の上流から下流まで幅広い業務を経験できました。
ーーその後、大手PdMへ転身されますが、きっかけは何だったのですか?
根津:事業が伸び悩んだ時期に、その時の私には事業戦略に関する知見がなく、エンジニアとしての追加機能などの提案しかできませんでした。
また、留学業界にいたことでグローバルマーケットの拡大や英語力の必要性を実感しました。事業戦略と英会話、大きく2つのスキルと今後のキャリアに危機感を持ったんです。
そこで退職し、エンジニア・PMとしてのフリーランス活動をしながら、フィリピンとカナダへ語学留学をしつつ、並行して事業戦略性が高い企業で「事業の中核」を担えるポジションのオファーを得るための転職活動を行いました。
結果、株式会社リクルートにオファーいただき、教育事業の新規サービスの推進役兼PdMとしてジョインすることになったんです。
ーー自身の引き出しを増やすために良いキャリアを選んだのですね。
根津:意図した転職でしたが、想定以上に良い経験ができた3年間でした。大学・専門学校向けのバーティカルSaaSのPdMを担当し、プロダクト企画に留まらず、営業推進・企画戦略や、セールスイネーブルメント、経営層へのアラインメントなど、多岐にわたる業務に関わりました。
この3年で、当初考えていたプロダクトの企画、開発の枠を超えた全体の戦略であったり、ビジネスサイドとの協業といった領域まで経験でき、PdMとしてのマインドやビジネススキルなどが身についたと思います。
3.マネフォへのジョイン、APIの取り組み
ーーその後、マネフォにジョインされますが、どういったキッカケでしょうか?
根津:当時、別の事業領域におけるサービスの立ち上げにアサインされたのですが、ちょうどコロナウイルスによる影響で、事業戦略や体制等に変更が出て、改めて自分のキャリアを考える時間ができました。
リクルート自体も非常に面白い企業でしたが、自分がいた事業はマーケット自体が現在進行形で大きく拡大しているわけではなかったため、現在のSaaSのような爆破的な成長というものは難しいんですね。
また、前職でスタートアップにいたこともあり、スタートアップのスピード感がありつつ、企業としての資本、そしてマーケット自体の拡大がある事業を持つ企業に興味を持ち、ちょうど合致する企業の一つがマネーフォワードでした。
マネーフォワードへのジョイン後は、いくつかの事業を経験したのちに、2021年6月からマネーフォワードクラウドのAPI全般のPdMを担うこととなりました。
ーーAPIではどのようなことに取り組まれているんですか?
根津:「API」はマネーフォワードクラウドと他社製品を"つなぐ(接続・連携させる)仕組み"の1つです。
現在、バックオフィス業務においては、提供元の異なる複数の製品を利用されるお客様が増えています。特にSaaSはまさにその一つで、業務ごとに別のSaaS企業のサービス・プロダクトを使うケースも一般的です。
その時、APIによりサービス間でのデータ連携を実現することで、別のサービス・業務フローが1つのUXになった結果、シームレスで円滑なUXを提供することができる、これがAPI利用のメリットです。
マネフォでは金融機関を中心に、APIによる明細データの多くの連携実績があります。ただし、他社サービスとの業務フローにおける連携は、数社のSaaSとの実績のみに留まっているため、これを推進させることが私のミッションです。
4.今後のマネフォで成し遂げたいこと
ーーなるほど。一言でAPIといっても幅広いですよね。
根津:APIの取り組みは、「基盤開発」と「アライアンス推進」の2つがあります。また、これらは相補関係にあり、双方をバランスよく進めなければ、どちらか1つでは成り立たないものです。
まず「基盤開発」では、「マネーフォワード クラウド」各プロダクトのAPI開発や、API利用時におけるセキュリティ確保のための共通基盤整備などを推進しています。
この基盤、"つなぐ仕組み"が稼働した上で、APIの仕組みを使っていただける連携企業があって、初めてお客様に価値を提供できます。
そして、連携先の他社プロダクトとのAPI連携を実現するためには、基盤開発だけでなく、ビジネス面での交渉・調整が必要となり、それが「アライアンス推進」の取り組みです。
ーー根津さんはこの「API」の取り組みを通して何を実現させたいですか?
根津:お客様が我々のSaaSを、1つだけ使っていても、複数使っていても、どちらでも最高の業務体験、UXが提供されていることを実現させたいと考えています。
MFBCでは「マルチプロダクト戦略」を取っており、経理財務・人事労務・法務といったバックオフィスの複数領域で20を超えるプロダクトを提供しています。
また、中堅以上の企業様向けにご提供している「マネーフォワード クラウドERP」は、一部のプロダクトだけでも複数のプロダクトを組み合わせても便利に利用することが可能な、いわゆる「コンポーネント型ERP」です。
ですので、ユーザー企業様では、
他社のERPパッケージの中で、必要な部分のみ「マネーフォワード クラウド」のどれか一つのプロダクトを導入
複数社のSaaSと組み合わせて「マネーフォワード クラウド」の一つのプロダクトを導入
バックオフィス全体で、複数の「マネーフォワード クラウド」を利用
といった、様々なご利用ケースがあります。
そういった、多岐にわたるご利用ケースで、いつでも最高の業務体験、UXを提供するためには、プロダクト個別のUXと、複数利用時のUX、双方を実現する必要があります。
「プロダクト個別のUX」とは「マネフォのプロダクトは1つ」だけ使っている状況ですが、他のプロダクトとあわせてご利用いただいている企業も多くいらっしゃいます。
したがって、マネーフォワードから見ると「プロダクト個別のUX」であっても、API連携によるサービス間の連携を実現させることで、シームレスな業務体験をご提供する必要があると考えています。これは、マネフォのバリューの一つである「User Focus」の取り組みそのものだと思います。
ーー壮大な取り組みですね!最後に、どんな人とマネフォで一緒に"プロダクトつくり"したいか聞かせてください!
根津:ユーザーにとことん向き合う人です!
個別プロダクトだけでなく、私が担う「API」の取り組みのように、「マネーフォワード クラウド」全体に関わる取り組みもあります。個別、全体、両方の最適を考える必要があり難しいですが、それに向き合ってユーザーに最高の価値を届ける方とご一緒したいです!
このnoteを読んで、面白そう!ワクワクする!と思っていただける方にジョインして欲しいですね。
ーー根津さん、ありがとうございました!
総括
いかがでしたでしょうか?
50人を超えるPdM職の中から、幅広い業務経験を積んでいる根津さんに登場してもらいました。まとめると、
toB領域でPdMとして実績を積んだシニアPdMもジョインしている
20を超えるSaaSの共通基盤をつくる、ダイナミックな取り組みも多数ある
など、MFBCには多彩な人材が集まり、自分のスキル・経験を活かして活躍できるカルチャーと制度があり、そしてPdM同士で切磋琢磨・刺激しあえる環境がどんどん拡大している状況なのです。
今日ご紹介したPdMの他にも、多彩なバックグラウンドを持ったPdMがMFBCには多く所属しています。その魅力を届けたいと思い、noteマガジンに記事をまとめてみました。フォローと一読いただけると嬉しいです。
最後に
プロダクトの成長には、PdM人材の成長は欠かせない重要な要素です。
MFBCでは更なる市場拡大を図るために、引き続きPdM職を募集中です。
ぜひ、PdM職に興味を持っていただけた方はコンタクトを取っていただけると嬉しいです!