神は見返りを求める
鑑賞:2022年6月@TOHOシネマズ新宿
とても満足しました。感性が合う人なら強めにオススメします。
ユーチューバーの社会性を描いた、現代から逃げない、現代に向き合う良作です。簡単そうで、難しいことを、適した配役とシーンづくり、お話の展開、音楽でつづられています。こんなにもエンタメで人の闇を盛り込めるのか、さすがです。
ムロツヨシさんと岸井ゆきのさん、人間の多面性を見せるのに適しすぎて語彙力を試されます。そこに「いるいる!そういう人!」という若葉竜也さん。
冒頭に淡々と話が進む時間が、後の展開の嫌な予感を誘います。話がしっかり進みます。そうなる、こうなる、それで、ふむふむ、お、そうなるんだ、という、たぶん作り手が面倒な部分もオーソドックスにアプローチしてくれます。もっとセンセーショナルな画づくりができるようなシーンは多いのですが、木曜10時からオンエアされているドラマのような口当たりでエグられます。作り手への信頼感は抜群。
ドアップに耐えられる岸井ゆきのさん。もっと見たくなりました。
追記
よくわからない変なおじさんと絡むのが、ウケ狙いでもありつつ、でもホントにいるな、こんな人、というシーンが複数あって、現実感の怖さがより際立っていました。探偵ナイトスクープにも、ギリギリ出せない感じの変な人。