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人的資本経営の実現には、経営人材の育成が不可欠

VUCAの時代と叫ばれて久しい現代。ビジネスの変容はますます激しくなっている。まさに、企業経営者にとっては、嵐の中で船をこがなければいけない状況にある。
経営のプロとしてスピード感のある判断をしないと、いつ転覆するかわからないと言って良いだろう。といっても、経営者に任させていれば良いというものではない。その経営判断が、正しいのかを常にチェックする機能も重要となる。それが、ESG経営の「G」であるガバナンスだ。
日本において、コーポレートガバナンスの権威と言われるのが、東京都立大学大学院 経営学研究科、経済経営学部教授の松田千恵子氏である。今回は同氏に、ガバナンスの視点から人的資本経営について語ってもらった


インタビューの前編では、人的資本の重要性が高まる背景や経営人材育成の必要性を聞いた。

【前編はこちらから】

■前編の目次

  • 曖昧な定義に惑わされても何も行動できない

  • 人のスキルと自社の魅力磨きにもっと投資を

  • 人を経営戦略に結び付けなければいけない時代に

  • 経営人材の多様性はまだ道半ば

  • 人的資本情報を自主的に、そしてストーリーとして語ろう


インタビューの後編では、企業価値の高め方や今後の人事部門の在り方を聞いた。

【後編はこちらから】

■後編の目次

  • ジョブ型雇用という名の論理矛盾が起きている

  • 企業価値には右脳的と左脳的がある。その統合が大切

  • もはや従来からの人事部の建付けでは機能しない


松田 千恵子 氏
東京都立大学 大学院 経営学研究科 教授/経済経営学部 教授
一橋大学大学院特任教授

東京外国語大学外国語学部卒、仏国立ポンゼ・ショセ国際経営大学院経営学修士。筑波大学大学院企業科学専攻博士課程修了。博士(経営学)。
日本長期信用銀行にて国際審査、海外営業等を担当後、ムーディーズジャパンの格付けアナリストを経て、コーポレイトディレクションおよびブーズ・アンド・カンパニーでパートナーを歴任。
現在は、マトリックス代表取締役の他、日本 CFO協会主任研究委員、公的機関や上場企業の社外役員・経営委員等も務める。