なんだかものすごく殺伐としたCMを見てしまったんだが....【クラシックBGM】
YouTubeにて、ハロプロのOMAKE CHANNELの新作動画を見ようと思ったらハロプロとはまったく関係のない広告が流れたのだが、これまた解釈の難しいものだったので取り上げてみたい。
どうやらその広告はMixChannelというアプリのもので、若い女性に人気のあるものらしい。「予測不能なライブ配信と動画が、楽しめるコミュニティアプリ」とのことである。ただ誠に恐縮ながら、このアプリは存じ上げなかったし使う予定もないので撮影のコツとかよくわからんし、純粋にCMの話しかできない。
普段、YouTubeで自動再生される広告を最後まで見ることなど殆どない筆者だが、今回珍しく最後まで見たのには理由がある。BGMが!『魔笛』の「夜の女王のアリア(2幕)」ではないか....!
ご参考までに。ディアナ・ダムラウの夜の女王、よさみしかない.....。これは本当にそのうちDVDかなにかをポチろうと思ってる。そのくらいによさみが深い。衣装もよい。すべてよい。
それはともかく。この「夜の女王のアリア」、ものっそいざっくり言うと毒親(夜の女王)が娘(パミーナ)に、ザラストロっておっさん(邪悪な君主扱いをされているがじつは偉大な大司祭を)殺してこないと絶縁すっぞ、まじ復讐するしかねぇわ〜、とかガン切れしてる曲なので、MixChannelのCMを、この女の子たちはお互いを蹴落としながらレースをしているけれどもそんなに怒りに震えているのだろうか?とか思いながら見てたのだが、なんか違うっぽい。
で、力強く聴こえる曲だからそのまま使ったんかなという気がしないでもないが、CMの最後の「それでも掴みたい1位がある」に背筋が凍った。夜の女王は、ザラストロを悪役に仕立て上げ、娘に惚れた青年(タミーノ)を利用し殺害しようとした(そしてそれが失敗したので今度は娘に殺させようとした→2幕のアリア)、いわば悪者である。そんな人の曲がBGMで、「それでも掴みたい1位がある」とか言われると、素直にこわい。お、おう.....。って感じである。きっと歌詞、なんなら『魔笛』のあらすじすら知らずに曲を選んだと信じたいのだが(じゃないとこわすぎる)、有名なクラシック音楽を使うとわかる人にはわかるなにかが発生してしまう良い例なのかなとは思った。とはいえ、俺みたいなアプリの利用者とは異なる層に響く必要はないだろうから、すごいっすね....くらいにしか思わないし、ご自由にしていただければ結構であることは間違いない。
あと、もうひとつ謎がある。謎というか、どう解釈すればいいかわからない案件。
突然降りかかる目を疑うトラップの数々。
女たちは、なぜ走るのか?
男たちは、なぜ応援するのか?
とYouTubeにもあったが、CMの構図が、ドロドロになりながら走る女の子に、それを応援するプレゼントを持った男性たち、というものになっており、「彼女たちを応援しよう」というキャッチフレーズ(?)も相俟ってパトロンからの支援を受けようと蹴落とし合いながら1位とやらを目指す女の子たちにしか見えなかったのだが、これってそういうアプリなの?というのと、2018年にこういうCMつくって炎上しない?大丈夫?と思ってしまった。いや、大丈夫ならいいんだ。それに実際女性ファンはいなくて男性ファンしかいないからこういう世界観になったということなら、しょうがないのだろうし、なにも言うことはない。
なお、俺ってまじで察する能力ないからな〜と思いCMの意図を調べたところ、以下の記事が見付かった。
SNSでの交流が当たり前となっている今、特に若者に人気のライブ配信はスマホがあれば誰でも始められ、自分の好きなことや得意なことを手軽に配信できることから利用者数は日々増加しています。
その反面で視聴者のリアルな声や応援が目に見えてわかり、視聴回数、ギフティング等の数字で自分の価値が測れるシビアな世界でもあります。
MixChannel内でライブ配信を行うライバー達は次世代のタレント候補とも言われており、彼女たちが配信を行う理由は、「注目されたい」、「色々な人とコミュニケーションを取りたい」、「有名になりたい」など目的は様々です。
今回公開されたWebムービーは、ライバーのシビアな世界をリアルなバトルとしてダイナミックに表現。さらにライバーを応援する男性も描いた作品となっています。
じゃあやっぱり、あれは夜の女王で合ってるのか。復讐に燃えて、疎ましい相手の殺害を依頼する感じの「シビアな世界」。ハロオタとしてはモーニング娘。'17『ジェラシー ジェラシー』くらいで手を打ったほうが平和的ではないか....?と思うことは秘密にしておこう。
綺麗になりたい
もてはやされたい
私の努力よ
私 讃えて
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