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広告代理店の実態vol(2)

企業説明会では、「広告分野から離れつつある過渡期」と紹介される広告代理店の業務ですが、実態はどうなのかを今回は説明していきます。

まず、本当に正直なところは、

わかりません!

チームが違えば別会社と言われるほどに他部署の業務内容は見えてこないのが実態です。
業務内容から職場の環境まで「チーム次第」です。

とはいえ全社の売上としては、下記がほとんどを占めています。
枠の売買をメインとするメディア業務
得意先ファーストな制作業務

メディア業務

メディア業務をかなり削ぎ落とした一例として、
CMを流す「枠」をテレビ局から代理店が買うことが挙げられます。
そして、テレビ局が絡む業務は本当に「義理と人情の世界」です。
連日の接待で義理と人情を育んでいく、合う人合わない人がはっきりする世界なので、配属後のミスマッチがとても起こりやすくなっています。
(ちなみに私は初回の飲み会で心が無になりました)

いまだに動くお金が大きく代理店売上の屋台骨ではあるものの、脱テレビの風潮やコロナの影響もあり斜陽業務となっています。
その分の損失を埋めることが、広告代理店の喫緊の課題となっているのです。

制作業務(得意先課題の解決)

CM制作・イベント実施など多くの人がイメージする広告代理店の業務ですが、全社の売上に占める割合は低くなっています。
そのため、自主提案を求められる事も多いです。
また、得意先からの振り出しであっても、「低予算にも関わらず理想は大きく無茶振りが多い」です。
もちろん、こちらも得意先との会食があります。テレビ局は代理店をもてなしてくれる場合もありますが、得意先は確実にこちらがもてなす側なので、たかが飲み会ごときでアジェンダを細かく作らされる得意先もいます。
(ちなみに私はこちらも初回の飲み会で心が無になりました)

制作領域は、得意先とのバトルや、制作会社とのバトル、社内間のクリエイティヴ・営業間のバトルなど揉め事多数です。
「制作業務を通して自己表現をしたい」という熱い思いを持てる人でないと、「こんなに苦労して人々にとって空気もしくは迷惑がられる広告を作ることが虚しい」という結論に達してしまうことがとても多いです。

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以上が広告代理店売上の2軸です。
斜陽産業とはいえ、未だに社内売上の大きな割合を占めるため、多くがこの2つの業務を担当することになります。

しかし、多くの就活生が広告代理店の志望理由は「アイデアで社会課題を解決する」だったのではないでしょうか?
その実態に関しても説明していきます。

社会課題・消費者課題解決

新卒説明会で取り上げられるような社会課題の解決は、多くの部署でまだ業務として確立されていないのが実態です。
その要因の多くが、「予算がつかない・利益に結びつかない」から。

OG訪問で「広告を通して固定観念を変えたい」という志望動機を伝えられることが本当に多いです。
しかし、広告代理店は「配属ガチャ」と言われるように、必ずしも志望の得意先に配属されるわけではありません。
自分の志望の商材を選べないリスク・得意先に断られるリスクその他を考慮すると、本当に一握りしか「アイデアで社会課題を解決」する業務に携われないと覚悟した方が、入社後のギャップは減るでしょう。
もし本当に社会課題の解決を志すならば、それを専門に行う企業や、NGO・NPOに行くことも視野に入れた方が良いでしょう。

あくまで2021年現在の話ですが、数年以内に劇的な変化が起こるとは考えにくいので、よくよく検討してみると良いかと思います。

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今回は、以上となります。他にもたくさんの業務がありますが、配属の割合としては上記が多いのが現状です。
あくまでチーム次第・得意先次第なので一概には言えませんが、
入社後のギャップを生まないように、色々なOBOGに話を事前に聞きに行くことを強くオススメします。

次回は、社内・チームの雰囲気に関して記載する予定です!

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