大手日系ホワイト企業のキャリア採用が急増している件
大手日系ホワイト企業人事部門に所属しているホワイト人事と申します。
このnoteでは、ホワイト企業の見抜き方、転職トレンド、面接の突破方法などを発信していきます。
それでは早速、本題です。
今、日系ホワイト企業のキャリア採用(中途採用)が急増しています。
新卒で入社するのが難しい財閥系総合商社や大手メーカーなどもこぞってキャリア採用をおこなっており、その規模は年間百人を超える会社も多くあります。
大手日系企業のキャリア入社が急増している理由
新卒主義だった大手日系企業がキャリア採用を活性化させている理由は主に下記の3つです。
社内育成できない人材の必要性
中途採用比率の公開義務化
バブル入社組の定年による欠員補充
それぞれの理由について詳しく説明します。
ビジネスモデル転換により社内で育成できない人材が増えているから
様々なメディアで語られていることですが、多くの大企業はDX化やAIの到来によって、ビジネスモデルの転換を迫られています。
例えば、広告宣伝のセクションでは、ひと昔前は電通・博報堂などの大手広告会社に予算を預けて、TVCMをドカンと売ってもらえればOKでした。
しかし今は、費用対効果がすぐに見えるデジタル広告の世界で、緻密な運用をしていくことが求められます。
そのため、社内にデジタル広告運用やSNSマーケティングのノウハウを持った人材が必要となってきています。
そういった人材を社内でイチから育成していくことは難しく、即戦力としてデジタルマーケに強い会社からキャリア採用を行うケースが増えているわけです。
これはあくまで一例です。営業、商品開発、管理部門などあらゆる部門で、新しい時代に必要なスキルを大急ぎで調達し始めているのです。
ちなみに、社内でリスキリングして、デジタル人材を作ろうという動きもありますが、はっきり言って悪手です。
大企業というぬるま湯に浸かりきった中年のオッサンをデジタル人材に生まれ変わらせるというのは夢物語なので、外部から人材を採用するケースが今後も増えていくでしょう。
中途採用比率公表が義務化されたから
2021年4月から常時雇用社員が301人以上いる企業に、直近3年の採用人数に占める中途採用者の割合を、公表することが義務づけられました。これもキャリア採用活性化を後押ししています。
上場している立派な大企業は、株主からダイバーシティ(多様性)の観点からキャリア採用増加を求められおり、経営陣は人事部門に「キャリア採用をして、中途採用比率を上げろ!」と大号令をかけています。そこで人事部は「キャリア採用しないと怒られる!」と必死にキャリア採用を拡大しているわけです。
中途採用人数や比率については、今後データをまとめる予定です。興味のある方はぜひご覧ください。
バブル入社組の退職ラッシュだから
現実的に大きな理由はコレです。1965年~1970年頃に生まれ、日本がバブルに沸いた昭和末期頃に就職した世代が50代後半となっています。実際、私の勤める会社も、ここ数年、大量の社員が定年退職しています。
大企業というのは現状維持バイアスが強いので、バブル入社組の欠員を補充しようします。その際、新卒入社ですべてを賄おうとすると、社員の年齢バランスがガタガタになるので、キャリア採用で30~40代を中心に補充しようしています。
大手ホワイト企業に転職するならこの2~3年が最大のチャンス
これまで、大手日系企業がキャリア採用を拡大している背景を紹介してきました。
新卒時代に憧れだった大手日系ホワイト企業の採用バブルが今来ているわけですが、このトレンドはあと2~3年で落ち着く、ということも予言しておきます。
ホワイト企業は離職率がめちゃくちゃ低いため、この2~3年でキャリア採用された社員も、職場環境と収入面のバランスの良さから、そう簡単に退職しません。
そして、外部から採用された人材が定着すると、彼らが新卒社員の人材育成の体制を整えていきます。その結果、キャリア採用を増やす理由がなくなり、キャリア採用バブルが落ち着くというわけです。
大手日系ホワイト企業への転職はアリ?ナシ?
あなたが30〜40代で、結婚したり子供が生まれたりして、ライフステージが変わってきたと感じているなら、大手日系企業はオススメです。
もちろんいい所ばかりではありません。
意思決定のスピードが遅いです。
無駄な会議が多いです。
働かないオッサンもいます。
しかし、視点を変えてみると、そんなぬるま湯だからこそ、活躍できる場所が多くあります。実際、私もキャリア採用組ですが、高い評価をいただいていますし、要職についているキャリア採用の仲間も多くいます。
一例として、私の労働環境を紹介すると
上司も優しいぬくぬく職場
妻や子供と過ごす時間も確保できるので家庭円満
キャリア採用社員優遇の会社となり、人事評価も上位30%以上
研修制度が充実しており、会社の経費でスキルアップし放題
年収は1500万円超え
副業もOK。投資と副業で副収入1350万円(昨年実績)
といった感じです。ブラック職場の経験もあるので、今の環境に心から感謝しています。
また、大企業の経営陣もバカではありませんし、株主からの外圧もありますから、「大企業病」と揶揄される悪しきカルチャーを変えようとしています。
そんなタイミングで、大企業に飛び込むという選択も面白いのではないか、というのが私の意見です。
今後、こちらのnoteや私のサイト転職DBでは
ホワイト企業をデータで見分ける方法
高学歴じゃないと、日系大手ホワイト企業には転職できないの?
日系大手ホワイト企業の人事面接ではココを見ている
データで算出したホワイト企業247選
などを執筆予定です。
いいね・コメント・フォローが励みになります。今後もよろしくお願いいたします。
ここで宣伝です。このようなホワイト企業185社の平均収入・残業時間・有給取得率・女性管理職比率・有価証券報告書リンク・採用情報などをまとめたホワイト企業データベースを公開しました。
転職検討している方、HR担当者、人的資本経営に興味がある経営層の皆さまに有益なデータになっていますので、ぜひチェックして見ください。