【完全ガイド】ハニワ奥深いぞ…!東京国立博物館 特別展「はにわ」見どころ【国宝・挂甲の武人も】
「ハニワって、『どうぶつの森』に出てくるアレでしょ?」
どうぶつの森に登場するハニワのイメージが強く、そう思っていました。
でも実は、埴輪の世界ははるかに奥深く、実に様々な種類があるんです…!!
東京国立博物館で開催中の特別展「はにわ」を訪れて、
その多様な魅力に触れてきたのでレポートしていきます。
そもそもハニワとは?
古墳時代(3世紀後半~7世紀)に、古墳の周りに並べられた土でできた置物、それが「埴輪(はにわ)」です。
最初は筒状の単純な形(円筒埴輪)から始まり、やがて人物や動物、建物など、様々な形の埴輪が作られるようになりました。
埴輪の役割は主に2つ。
1つは古墳の土が崩れるのを防ぐ実用的な目的。
もう1つは、亡くなった有力者の「あの世」での暮らしを支える儀礼的な目的です。
人物埴輪は従者や武人、舞人などを表現し、動物埴輪は馬や鳥などが作られました。
1500年以上前に作られた埴輪たちは、素朴でありながら、見る人の心をつかむ不思議な魅力を持っています。
表情豊かな人物埴輪や、リアルに表現された動物埴輪は、古代の人々の観察力と創造力を今に伝えています。
特別展「はにわ」
この展覧会では、国宝「挂甲の武人」が国宝に指定されてから50周年を記念して開催されており、全国各地から集められた約120件の埴輪が展示されています。
■開催期間と場所
会期 2024年10月16日(水)〜12月8日(日)
会場 東京国立博物館 平成館
開館時間 午前9時30分〜午後5時 毎週金・土曜日、11月3日(日)は午後8時まで開館
休館日 月曜日
■観覧料(税込)
一般 2,100円 大学生1,300円 高校生900円
展覧会の見どころ
挂甲の武人
特別展の目玉は、もちろん国宝「挂甲の武人」です。
この埴輪は、群馬県太田市飯塚町で出土したもので、古墳時代の6世紀に作られました。武人が甲冑を身にまとい、威厳ある姿をしているこの埴輪は、当時の技術の高さと芸術性を感じさせます。
展覧会では、挂甲の武人以外にも多彩な埴輪が展示されています。
例えば、埼玉県熊谷市の野原古墳から出土した「踊る人々」や、福島県いわき市の神谷作101号墳から出土した「天冠をつけた男子」など、各地の特色ある埴輪が一堂に会しています。
古代の祈りと願いを形に
展覧会の終盤である「物語をつたえる埴輪」のコーナーでは、人物や動物など複数の埴輪を組み合わせてさまざまな物語を表現した「埴輪群像」に焦点を当てています。
「ひざまずく男子」の埴輪からは、古代の政治儀礼の一端が見えてきます。この埴輪は、亡くなった王への追悼と新しい王への忠誠を誓う厳かな場面を表現しています。
また、力強い姿で四股を踏む力士の埴輪からは、古墳建設に先立つ重要な儀式が読み取れます。この力士は、これから古墳が築かれる土地の邪気を払う神聖な役割を担っていたのです。
展示の中でひときわ目を引くのが、愛らしい表情の動物埴輪たち。
これらの動物たちにも、それぞれ重要な意味が込められていました。
権威の象徴として作られた動物埴輪が複数ある一方で、水鳥や魚の埴輪からは異なる一面が見えてきます。これらは権威の象徴というよりも、当時の人々が身近な自然をありのままに表現しようとした作品と考えられています。
これらの埴輪からは、1500年以上の時を超えて、古代人たちの繊細な芸術感覚が伝わってきます。
すみっコぐらしと埴輪展のコラボ商品をご紹介!
特別展「はにわ」では人気キャラクター「すみっコぐらし」とのコラボレーションアイテムも販売しています。
古代の埴輪たちと、かわいいすみっコたちが思いがけない形で出会いました。
展覧会限定グッズには、埴輪をモチーフにしたすみっコぐらしのオリジナルデザインが登場。
とんがり帽子のような形の円筒埴輪をかぶったとんかつや、馬形埴輪に扮したペンギン?など、ユーモアあふれるデザインに思わず笑顔がこぼれます。
まとめ
特別展「はにわ」は、古墳時代の文化や生活を深く知ることができる貴重な機会です。
国宝「挂甲の武人」をはじめとする多彩な埴輪が展示されており、その造形美や歴史的背景に触れることができます。
ぜひ、東京国立博物館で開催されるこの特別展に足を運んでみてください。
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