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マンガはワタシの先生。④ゴルフクラブを作ってみた。(小5の思い出)

久々の、思い出話。
小学校5年生の時だったかな。広島に住んでたころ。
マンガのマネをして、手作りゴルフクラブを作った!


今回も、ネタ元は、「プロゴルファー猿」。

主人公、猿丸くんの使ってるドライバーは、なんと、手作り。
木の根っこを掘り出し、そのまんま使ってるという。

「こんな形の根っこ、あるの??」

まあともあれ、なんだかカッコいい。
ワタシにも作れるかも?
なんでもマネしたがる歳なのですよ、小学生の頃って。


でもさすがに、山まで行って掘るのは、タイヘン。

当時住んでた自宅の近くに、黄金山って山が、あったけど。
いやいや、そりゃ、メンドウでしょ。

やたらに木の根っこなんか掘ったら、怒られそう。
うーむ。
もっと手軽に作れないかな。

・・・あ、そういえば!
うちの斜め向かいに、材木屋さんがあった。
あそこで木材を探そう。

その方が、てっとりばやい。

結局、50円だったかな、500円だったかな。
そのお店で、手頃な長さの材木を買った。


さあ、削るぞ!

紙やすりを用意して。
マンガの猿丸くんに、なりきった気分で。

ガシガシガシガシ。
「まだまだや。」
ガシガシガシガシ。
「まだまだや。」

これのマネをしてた。「まだまだや!」って。

ガシガシガシガシ。
「まだまだや」
・・・というか、まてまてっ!

すっごい削りカスの山!

しかもそのわりに。
カタチは、買ってきた時と、ほとんど変わってない。
角が、まーるくなった程度。
長〜い「ういろう」の、ホールサイズみたいだ。

ういろう。

「これいつまで続けんの・・・?」
紙ヤスリだけじゃ、ムリでしょ?


というわけで、ノコギリ登場。

ずぃこ、ずぃこ、ずぃこ、ずぃこ。
・・・ころん。
グリップとシャフトの部分を細く切って。
ヘッドの部分だけ、大きく残す。
おっ、ゴルフクラブっぽい形に、切り出せたぞ。

さあまた、やすりがけだ。
ガシガシガシガシ。
「まだまだや。」
ガシガシガシガシ・・・

・・・だんだん、飽きてきた。
もういいかなあ。
ふう。やーめた。
何となく、ドライバーっぽくなったし。
これで、よしとしよう。


「う、ウチも、ついにできたで、新ドライバーが!!」
ちなみに、広島弁で1人称は、ワシ、または、ウチ。
ういろう感は、たいして変わってないんだけど。
まあいい。ボールさえ、飛べばいいのだ。

「ようし!試し打ちだ!」
ちょうど、うちの集合住宅のウラに、ちょっとした広場がある。
コンテナ置き場みたいな、砂利じきの広い空き地。
ここなら、いいだろう。しめしめ。

でも、ゴルフボールだと、危険だな。
・・・そうだ。スーパーボールがあった!
あれを使おう。


「よーし、打つぞー!」

ぎり・ぎり・ぎり・ぎり・・・(←グリップにぎってる音)
どぴゅっ!

ぼくっ。

「・・・え?」

てーん、てーん、てんてんてん。
ばいーん。

情けなく転がっていく、青緑色のスーパーボール。
50メートルくらい先のコンテナにぶつかって。
その勢いで、どっか、はずんでっちゃった。

え、えーっ・・・・。

マンガのように、
「ドキャっ!ギャンギャンギャーン」って。
いくと期待してたのに・・・。
・・・なによ、「ぼくっ」って。

こんな風にいくと思ったのに・・・・涙。

ういろうドライバーに、託した夢は。
あっけなく、「ぼくっ」と砕けた。
がっくり・・・
消えたスーパーボールを、探す気力もなかった。


以後、そのドライバーを握ることは、二度となかった。


ういろうドライバーは、たった1打で、その使命を終えた。

しばらくの間、ういろう君は。
玄関のすみっこに、申し訳なさそうに佇んでおり。
やがて、いつの間にか、姿を見なくなった。
おそらく、親が、処分したのだろう。
ワタシも、気まずさと切なさで、気づかないフリを通し続けた。


まとめ。

マンガに影響されて、いろいろやってみたけど。
失敗したことも、ずいぶんあった。
でも、ムダだったとは、思わない。
けっこう楽しかったし、ちょっとの間だけ、夢をもらえたから。

でも、これまだ、マシだったよね。
ゴルフクラブくらいで、すんだから。

・・・実は、同じころ。
ワタシね。
「忍法ムササビ」にも、あこがれてたの。

もし、こっちをマネしてたら、どうなってただろう・・・?
・・・やんなくて、よかった。笑

2025.01.02

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ぼっちスト・茶凡頃(ちゃぼんごろ)
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