骨の髄まで「カッケー」男がいるんだよ、若い皆さん。(とっておきの一書・一節⑨)
ミュージシャン繋がりで、もう1冊、ご紹介したい。
と言っても、千里さんや小室さんとは、全く違うタイプのアーティストだが。
私は、カリスマと言ったら、この人を真っ先に思い浮かべる。
顔も。
声も。
そして何より、生き様も。
ほんと、気が引き締まる。
それが今回紹介する書籍。
「氷室京介ぴあ」 (ぴあMOOK) ムック(ぴあ社)
本書は、おそらく絶版だと思います。
ご興味のある方は、詳しくは上記リンクなどで調べてみてください。
氷室さんの言葉をコンパイルした書籍って、実はあまりなかったりする。
まあ、
「屁理屈ごねてるより、語りたいなら歌で語れよ!」
って声が返ってきそうなので。
そう言う生き様そのものが、また、刺激的なのだが。
氷室さんが、自分の本音で、がっつり語ってくれているインタビュー記事。
100問Q&Aもあります。
とにかく、言葉の一言一言が、「響く」。
別に、気取った言葉を弄しているわけじゃない。
さりげない、何気ない言葉だ。
ただ、それが氷室さんの言葉として聞くと、響いてくる。グッと。
その真意というか、言わんとする「魂」みたいなものが、ビリビリと。
氷室さんの名言を、一言でピックアップ、と言うのは、なかなか難しい。
話している言葉の連なりの中に、滲み出るものの中に、その魅力を感じるからだ。
その上で、あえて抜粋しよう。
「痛みを感じていない方達とは、あまり付き合いは長く続かないですね。俺の場合。」
「今まで築き上げたものをぶっ壊しちゃうぐらいのパワーがある何かー。それが「ロック」なんです。
今の若い人たちが追い求める男性像とは、ちょっと毛色が異なるかもしれない。
まあそれは、世代の違いだ。仕方ない。
だけど、この人は、世代や時代を超えて、女性に惚れられる気がする。
また、男性同士なら、言葉にならないリスペクトが湧き起こる気がする。
そう、いわゆる、カリスマだ。
歴史上の人物にしたってだ。
カリスマと呼ばれる人って、幾人か挙げられる。
パッと思いついた例を挙げれば、
織田信長。坂本龍馬。白洲次郎。源義経。
詳しくは知らないのだが、天草四郎とかもそんなイメージで捉えてる。
もちろんこのほかにも、「そうそうこの人も!」って人は探せば思い浮かぶ。
氷室さんと言う人物は、そんなカリスマ達に、何か似たものを感じる。
カリスマってのは、権威とか優秀な指導者というのと、ちょっと違うんだ。
独特の、人を惹きつける力と言うのかな。
氷室さんを見ていると、そう言う資質を感じてしまう。
もちろんご本人は、そんな称揚など求めるどころか、鬱陶しがるかもしれないが。
とにかく、骨の髄までかっこいい。
今ふうに言えば「カッケー」人なのだ。
薄っぺらなかっこよさじゃない。
スカしたクールさじゃない。
根底のストイックさというか、男気のようなもので、半端なく貫かれてる。
だから、見た目以上のゾクゾクする魅力を感じてしまうんだ。
2024.11.22