ゼロからの挑戦。大江千里さんも、永遠の音楽少年だ。(とっておきの一書・一節⑥)
9番目の音を探して 47歳からのニューヨークジャズ留学(大江千里 著・KADOKAWA)
大江千里さんは、私にとっての「永遠の音楽少年」。
いずれ触れるかもしれない、小室哲哉さんも、かつて「永遠の音楽少年」とNHKの特集番組でそのように形容されたが。
私にとっては、大江さんもまた、そのコトバがよく似合う。
永遠に青年。永遠に青春の人だ。
一言でいうと、「アツい」。
とにかく大江さんは、一言で言うと、「アツい」人。
皆さんとは、印象が異なるかもしれないが。
曲調とか性格は、一見、にこやかで温和。
しかし、生き様そのものは、あつい。
まさに永遠の、青春少年。
人生、楽しみきってる。
なぜか、私には、そう伝わってしまうんだ。
大江千里さんは、ピアノに無縁だった若い頃の私に、その門戸の広さと自由度を、感動とともに教えてくれた。
大江さんのプレイに惹かれたのは、olympic toachというタイトルのビデオ。
「君と生きたい」という曲のピアノ弾き語りを、アンコールステージで披露していた。
カラッと快活な大江さんのイメージとはやや異なる、ナーバスでメランコリックな色彩のアルバム「AVEC」。その1曲目だ。
音楽って、もっと自由なものなんだ。
悩み多き年頃でもあった私にとっては、救いでもあり、癒しでもあった。
いつの間にか、私はピアノスコアを買い溜め流ようになった。
大江千里さんをはじめ、いろんな人の。いろんなジャンルの。
別に弾こうとしていたわけじゃないが、そこには、安心があった。
「いつでもあの音楽に帰れる」って。
そして「いつの日か、あんなふうに音楽を演じて楽しみたい」って。
その憧れの幻影の中に。
大江さんの演奏姿は、必ずいつも、現れたものだ。
ちなみにこの曲、コードを取るのに、なかなか苦労した。
G dur で入ったかと思ったら、途中でB dur が入り、G dur で終わる。
「なんでこんな転調が思いつくのだろう???」
何気なく聞いていたが、自分で耳コピしてみるとその難しさがわかる。
彼の才能の計り知れなさに、慄然とせざるを得なかった。
前置きがずいぶん長くなった。
本書の紹介に入ろう。
その大江千里さんが、なんと、ジャズの世界に挑戦していた!
もうこの表紙だけで、胸アツなのだ。
初めて知った時は、驚きでもあり、さもありなん、でもあった。
彼の名前がしばらく聞こえてこなかった理由も、それで納得できた。
ああ、やっぱり、大江さんこそ、永遠の音楽少年だな。
今改めて、そう思わずにはいられない。
まとめ
実は本書、紹介しておいてなんだが、一度か二度くらいしか読んでない。
とにかくジャズの世界の厳しさに、圧倒されてしまうのだ。
ジャズへの挑戦の経緯。アメリカでの生活。
向こうの学校、らしきところでの生活の様子が描かれていた。
しかし、詳しいことは、恥ずかしながら私からきちっとは語れない。
読んでるうちに、なんだかウズウズしてしまい。
なぜか、いつも途中でぱたっと読むのをやめてしまうのだ。
そして大概の場合、私はそのままピアノに向かってしまう。
なので、申し訳ないが。
詳しい内容は、Amazonのレビュー等にお任せしたい。
私も、今回の投稿を機に、電子版でもう一度読んでみようと思う。
2024.11.20