実写版「リトルマーメイド」が酷すぎた話
配信が500円になっていたので見た話。映画館で観たら違う感想かな?と思うけど、それにしても酷かったので書き連ねる。
■黒人がどうとかじゃなくて、アリエル役の癖が強いんじゃ
ハイルベリーさんの配役はやんや言われておりましたが、動画とかを見る限りは余りある歌唱力の印象でした。ただ、映画の1シーンには癖が強すぎて、例えるなら平原綾香の「ほーら、私こんなに上手く歌い上げられるのー、ウーーワーーー!」みたいな、そんなに歌い上げて聞いてるこっちが引く感じ。最悪、パート・オブ・ユア・ワールドはまだしも、アンダー・ザ・シーは入ってくるな感が強すぎてもう。って感じ。
■逆にアースラの癖が弱いんじゃ
黒人の歌い上げ系アリエルに対比して、アースラは白人の小太りな普通のおばさん。え?ポリコレどうした?みたいな拍子抜け。 歌い上げもしなければ、ガハハ笑うのも今一つ。バランス悪すぎ。 ダイバーシティで行くなら、もともとのモデルと呼ばれるドラァグクイーンで歌うまい人探してくれば良かったじゃん、って。全然悪役感もなく、ラストもあっけなく(アニメ版もそうだけど) 対比が無くてつまんないアースラとしか言いようがない。
■エリックとフランダーは許せる
セバスチャンが宮廷音楽家でない設定とか、スカットルがおばさん声とかそこらへんはさておき。エリックの垂れ目でちょっと抜けてる感じとか、フランダーの声が可愛いのは許せた。むしろこの二人がやっとアニメの良さを体現してる感じ。フランダーが魚すぎるとか言う声もあったけど、これは可愛い範囲。エリックが映画オリジナルソング歌うのも悪くない、欲を言えばウロウロしないで立ち止まって歌って欲しかったぐらい
■全体的に暗い
海のシーンが多いからだからなのか暗い。夜のシーンでもないのになんか薄暗い感じ。こういうのが流行りなのかな?アニメの明るい印象と真逆すぎて、でもストーリーにそれが必要なのかよくわからない。そもそも見づらい。
■エンディングも当然だが泣けない
色々気になりすぎて本当に感情移入できない。アリエルのお姉さん達も、毒々しい魚にしか見えないし、そもそも人種入り乱れすぎて家族感ないし、エリックのお母さん黒人だし、血縁関係にないとかさらっと言ってるし、どこに気持ちを持っていったらいいか迷子。アニメは結婚を祝福して、でもトリトンを父として愛してるって虹が掛かるあのシーンが最高なのにぐちゃぐちゃにされてセリフだけ残してるから意味不明。綺麗なドレスが海に浸かってびしょびしょになってる方が気になっちゃう。
■実写に逃げないでアニメで勝負してほしい
ディズニーというか事業会社として失敗したくないのは良くわかるんだけど、もっと勝負してほしい。リトルマーメイドの実写なんてどう考えてもこういう感想の人間が増えるに決まってる。色々書いたけど、オリジナルソングはいいなと思えたし、比較するものが無ければ好きになりやすいんですよ。監督のロブマーシャルは、メリーポピンズリターンズの監督でもあって、あれもそんなに売れなかったけど自分は好きだし、あのプレッシャーの中よくやってくれたと思えるのは新作だったから。何とかの実写とか、パート2なんて絶対売れないんだから(バックトゥザフューチャーぐらい?)、一発屋でいいから新作で勝負してほしいです。
結論:実写「リトルマーメイド」は見なくても人生損しないです。アニメ版「リトルマーメイド」を見てください。ジュディ・ベンソンさんっていうオリジナルの声優さんの凄さを感じてください。最高です。