UFOキャッチャー

 昔から、UFOキャッチャーとかガチャガチャの類をあまりやりたがらない。友達とゲームセンターに行ったときに、やるか悩んでいる友人を、後ろからはやし立てるのは得意だが、いざ自分の番になったら、頑としてやろうとしない。こう聞くととんでもないくそ野郎みたいだけど、そんなことはない。僕は、友人の背中をそっと押してあげて、後悔のない選択を促しているだけなのだ。よく言うではないか。「やらないで後悔するより、やって後悔しろ」などと。むしろ、善行をしているということで、褒めたたえてほしいくらいだ。僕自身はやると後悔どころか、自分を殴りたくなるので、絶対にやらないけれど。
 特に、ゲームや家電製品など、豪華景品が当たる類の筐体は危険だ。強烈な光を見せつけておいて金を巻き上げる様は、宝くじの手法と同じだと感じる。あれ系の筐体で、あたっている人をお目にかかったことはこれまで一度もない。筐体に貼られている当選者の写真も、失礼ながらサクラなのではないかと疑いの目を向けてしまう。もしサクラではないというのなら、僕を当選させてほしい。そうしたら信じよう。
 というか、あんな方法で金を巻き上げることが認められるなら、最近流行のリモートUFOキャッチャーなんて、とんでもないことになっているのではなかろうか。さすがに、景品額の上限はあると思うけど。

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