YMOとエンタメ的アジア観
高橋幸宏さんが亡くなった。
本当に悲しいニュースである。
YMOはあまりにも大きい。
世の中にYMOの遺伝子を持つものが溢れかえっている。
そういったものたちが今のアジア観のようなものを形作る大きな一要因になっているのではないかということを話したい。
日本のあらゆるコンテンツが海外の人からどのように見えているのか。
受け取り手によって様々なのはもちろんだが、分かりやすく海外からの視点を均一化して形を成しているものにゲームがあると思う。
海外のゲームスタジオが作る日本を舞台にしたゲームの世界感は日本ひいてはアジア圏へのリスペクトを感じられこだわりを感じるものである。
アメリカのゲームスタジオである「サッカーパンチプロダクションズ」 が作り出した「ゴーストオブツシマ」というゲームがある
Youtubeかなんかで映像を見てもらえればわかるが世界観の作りこみが凄まじく、非常に面白いゲームです。
しかし日本史である自分から見ると日本だけでなく色んな国のテイストが至る所に目につき「日本」と言うより「アジア」が舞台の世界観になっているように感じる。
アジアの文化は元々さほど大きな差異はなく、時代や戦争を経て各国ごとの文化が土地に根付いていったのだろうと感じている。
しかし、西洋圏の人達から見ると我々が肌で感じている「違い」を彼らの文化の違いからか感じ取るのは難しいのかもしれない。
わたしもアメリカ圏の人やヨーロッパ圏の人達の容姿の細やかな違いはパッと見で分からないし同じ日本人でも見分けのつかないことは度々ある。
昨今、色んなところで色んなものの平等が叫ばれている。
自分もいろんな面でアップデートが必要だと考えてはいるものの、自分は本当に「違い」をわかっているのかと考えてしまう。
「違い」を認識するには実は相当な教養が必要だしそれを分からずなんでも平等だと言うのは危険なことなのかもしれない。
話を戻す。
ゴーストオブツシマを例に挙げたが西洋圏の人たちからみた日本やアジアのイメージのルーツはどこにあるんだろう。
私は幼い頃に父のケータイ電話から流れていた8bitのRYDEENが深く記憶に紐づいている。
音は記憶に残りやすいと実感している。
昔の記憶でも印象的な音がある場面とそうじゃない場面だと前者の方が覚えている割合が圧倒的に多い。
YMOのファーストアルバム「イエロー・マジック・オーケストラ」はアメリカのレコード会社の目に留まりアメリカでリミックスされた上で翌年には海外盤がリリースされている。
ものすごい人気だったようで海外ツアーの際には国内外でも色んなTVに出演しYoutubeに映像が残っている。
彼らの音楽はこれまで誤解されていた日本ひいては東洋の文化を改めさせる力があったんじゃないかと思う。
その力が強すぎる故に現代でも彼らからの視線にはYMO的フィルターがかかっているように感じている。
彼らの音楽はただただカッコイイだけではなく東洋そのものをプロデュースしてしまったのではないか。
やはりYMOは特別でとてつもなく巨大だ。
日本の音楽業界も高齢化している。
応援したいものは応援出来る時に応援をしておけ。
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