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株券等の取得価額の計算 〜 信用取引の場合

これに対し、信用取引により、複数の異なるタイミングで株券等を買い付ける場合、取得価額は、「総平均法に準ずる方法」ではなく、「個別法」により、信用取引により買い付けた株券等(買い建玉)ごとに計算されます。

株券等を複数の異なるタイミングで買い付けた場合、その都度取得コストが異なる点で、通常取引と信用取引で異なる点はありません。

ただ、通常取引の場合と異なり、信用取引の場合、「ならして平らにする」ことは行われません。

裏を返せば、信用取引で買い付けた株券等を売り付ける場合、「売付け時に保有している株券等の総数量のうち一部または全部の数量」を指定して行うのではなく、「いつのタイミングで買った株券等」を指定して行うということになります。

信用取引では、株券等の買付け代金全額が業者から顧客に貸し付けられます。

契約に基づき、貸付金額その他条件は、その時点の株価とその時点の貸付金利により決まり、また、買い付けられた株価等はすべて借入れ債務の担保に入り、業者の名義となります。

信用取引では、個々の貸付契約により、まず貸付債務その他の条件が特定され、買付け株券等は、すべて貸付債務の担保となることから、通常取引の場合のように、「総平均法に準ずる方法」により、平らにならすことができないと考えられます。

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