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市井の山居 楽庵 白金から高砂へ

2021
福岡市中央区高砂1-14-14  202
築年不詳 木造2階建て 瓦棒葺き 
専有面積 24.05㎡
市井の建築家の仕事場

市井の山居 楽庵 白金のアパート

2021/02/04
白金のアパートは、大家さんの諸事情で、今年の4月末をもって退居することになりました。
「古民家再生物語」や「街は夢の集まりプロジェクト」の活動の拠点として10数年使わせて頂いた白金のこのアパート。

市井の山居 楽庵 白金のアパートhttps://note.com/jksmura/n/n1aa8e32c713e?magazine_key=m99713d6ca941

楽庵
白金のアパート

方丈記の暮らし

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」の書き出しで始まる「鴨長明の方丈記」をふと思い出す。

2021/02/20
移転先をいろいろ思案してみました。これを機会に自然の中で、「方丈記」のような暮らしも考えましたが、やはり、今の活動状況からみて、街なかの、やはり今居る白金近辺に居て、夢を追うひとの応援をする活動(夢)半ばで、己の夢のためのみに自然の中で暮らすことは出来ないと・・・・。
「市井の山居」で「市井の建築家」で在りたいと思いつつも、チョッとモヤモヤの気持ちも・・・・。

2021/03/01
高砂の女将に会いに。わたしの活動のことをよく理解してもらっていて、そこで聞いた入居の条件は信じられない好条件でした。感激しました。

2021/03/02
高砂の物件を見せてもらいました。

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高砂の長屋
昭和の看板建築

2021/03/03
高砂に決めることにしました。
その旨をD不動屋さんに伝える。D不動産屋さんは相変わらず淡々と己の業務をこなすのでした。

プラン2021002
入居時の間取り

2021/03/05
3月20日に今ある荷物を片付ける旨女将から連絡あり。20日から作業してもいいよとのこと。
D不動産屋さんより4月末退居で了解とのこと。
いよいよ動き出しました。
さて、
どう使うかいよいよ真剣に考えないといけないことになりました。

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2021/03/06
木造の2階建てなのに、
どうみても
コンクリート造のワンルームマンションと同じ景色の室内。
木造であることを微塵も感じない室内の景色。
ビニールクロス貼りで覆われた天井と壁。
フローリング風の化粧合板の床。
ビニールシート貼りの合板製の建具。
どこにも自然素材が見出せない。
この化学物質で覆われた瀕死の木造をどう救えばいいのか。
活かせばいいのか・・・・・、その答えを見つけなさいという、宿題を与えられた気がします。

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ビニールクロスに覆われた室内とロフト(物置)への可動式の階段

市井の山居へ

賃貸物件なので、全て剥がすことが出来ない。
それでも、何とかこの化学物質で覆われた木造の家を救い出したい。
街なかでも、自然の素材の中で暮らせるようにしたい。

古民家に学ぶ暮らし、家づくり
街なかで里山の暮らし
自然素材を活かした暮らし
を提案してきたものにとって、このようなアパートは最も厄介なもので、
どこまで、改善出来るか、可能なのか
試されているような気がします。

2021/03/07

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今回も、自然の素材、古材(建具類)を活かし、出来る限りゴミを出さないで、リノベする?ことにします。さて、どうつくり、どう繕うか、どう設えられるか、格闘しながら、楽しみながら、始めます。

街なかの「市井の山居 楽庵」の高砂での始まりです。

2021/03/16
3月の18日に賃貸契約。20日から作業出来るようになりました。

2021/03/20
残っていた荷物も綺麗に片付けて頂きました。

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ワンルームのマンションのような仕上げ

図録:高砂の仕事場

市井の山居「楽庵」の、これからの進化、変遷を記録することにしました。

2021/06/30の楽庵

高砂の「市井の山居 楽庵」現在の様子。

つづく


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