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よく『親を諦めましょう』と言われますよね。
親は変えられないし
過去も変えられない
だから諦めていきましょうという言葉を聞いたことがある
もしくは言われたことがあるという方は多いと思います。

そして諦めるためには未完了の感情を癒しましょう、
それもよく言われる言葉ですね。

だからセラピーではこの未完了の感情を丁寧に掘り下げて
表出させていくという事をするのですが

親を諦める方法としてもっと効果のある方法が実はあります。

それが親の現実を見るということです。

私たちはつい人を理想化しがちです。
特に好きでいたい相手に対しては理想化が起きがちです。
だから当然ですが親に対しては理想化は非常によく起きます。

子供は親に愛されなければ生きていけませんよね
だから子供は親に愛されるように頑張るわけです。

これは、親に愛される私ならOKという心理状態が起きているから。
この時点で親が正しく、私は間違いという図が成立しているのです。

これが理想化の始まりです。

親が正しく、私が間違えている。
これが理想化が起きる人の心の原点にあるものということ。
だから親を理想化している人たちは常に人の目が怖くなりますし
自分の中にいつも不安が消えない状態になります。

当然ですよね・・・
正しさはいつも自分ではない他人が持っているのですから。
人が怖くなるのは当たり前です。

人の目が怖いと感じている人たちは自分が正しくない人間だ
と無意識に思っているから人が怖いのです。

こういう人に必要な事は親がいつも正しいわけではないという事実を
きちんと見ることです。
正しいというよりは、親と自分は違うということを見るという事でしょうか。正しいという言葉を使いすぎると戦いになってしまうので、
『あー、親と自分は違うんだな』と受け入れるという感じですね。

違いは悪ではない
と知ることが大事なのです。

親に対する理想化が強い人たちは、人との違いに対しても厳しくなりがちです。それは、正しいか正しくないかのジャッジの目で物事や人を見る癖がついているからです。

違いはただの違いでしかなく悪ではないのに
親と違った時に自分が悪者にされてきた過去があるから
違いに対して恐怖や恥や罪悪感が噴出してしまうのです。
それはそれだけ自分のことも否定してきたということでもあります。

だからとても苦しいのです。

親を諦めることが大事な理由は、
この苦しい状態から自分を助けてあげる為です。
そのためにもちゃんと親の事実を見て
理想化している目を覚まさせてあげましょう。



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