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映画の世界をイメージするが、結局最終的には人の理性の問題

こんにちは。

今日も気になった記事について書いていこうと思います。

今回気になったの記事は、2030年代のイギリス軍隊には、ロボットが大量に導入されることになるかもしれないという記事。

そう、ターミネーターやガンダムの世界がやってくるというように思えますが、個人的にはそうならないと思います。未だ最後は人の判断で戦闘をするわけですからね。

結局は現状の無人偵察機のようなドローンのことでしたが、人が正しい判断を持っていなければ、映画のような恐ろしいことが起きてしまうと言うことでしょうね。


ニュースの概要

さて、今回題材に上げたニュースの概要ですが、イギリス軍は現状8万人弱程の規模しか無く、やはり高齢化が進んできているのだが、新たに入隊してくる人が少ないという現実がある。

それらを補うために、実際に自律型や遠隔操作型のロボットを導入しようとしているようです。

導入する一つの目的には、ロボット戦隊が居るということで一定の抑止力も働くことを期待しているのでしょうか。

実際に予算を調達して実施に移行するのは、まだまだ大きな障害はありそうですが、確実に検討は進められているようです。

実際に導入が考えられているのは、人間が遠隔操作でコントロールするようなドローン型で、ドローンに兵器は付いていますがドローン単独で攻撃を行うことはなく、必ず人間の判断によって実施される。

これらのドローンは戦闘地で、物陰に敵が潜んでいるような場合に、実際の兵士が突入するにはあまりにもリスクが多いわけですから、これらを回避するのに有効な手段となります。

英国軍の考え方は、兵士の安全性を確保し兵士の死傷者を防ぐことが目的と考えていますが、一般市民からすれば殺人兵器ができるわけだから、おいそれと賛成するわけにもいかず、実際にはキラーロボット反対キャンペーンも起こっている。

介護をするのもロボット出し、ドアを開けるサービスをするロボットもある。兵器としてのロボットがあっても大差は無いと考えているようですね。


戦闘用は単純な動作のみ

兵器型ロボットというと直ぐに浮かぶのが、ボストンダイナミクス社の戦闘型二足歩行型ロボットです。

あのロボットは、人との格闘もできるようになっていますが、複雑な動きと言うよりも、向かってくるものに対して戦う。

倒されても自動で起き上がり動作を再開する。そんなふうに見えています。

実際に現状での産業ロボットを見てもそうですが、複雑な動きをさせることはできないことはないですが、動作的な問題が有ります。

特に、人型ロボットを想定した場合、人間のような関節を多く使用すると、動作時にプログラムが判断できない特異点が多々発生して、ロボットが殆ど動かないと思います。

ロボットを扱った人なら分かると思いますが、人間と同じ動作をさせる場合には、人間の動作を事細かく分解して、その動作一つひとつをプログラムに置き換え、そのプログラムを結合していかなければなりません。

そうした場合、いくらプログラムが高速で動いたとしても、ハードウェアのロボットはメカニカルなので、そんなに早くは動くことはできません。

従って、目的の動作が目的のスピードで動く保証はまったくないのです。同じ速さになるように、動作モーターなりを大型化して巨大なトルクを発生させれば可能かもしれないと思うでしょう。

しかし、先に離した特異点が必ず発生しますので、それを無視することはせきませんから、人間が攻撃を回避できる時間は十分発生すると思いますね。

だから、人型戦闘ロボットには現時点ではかなり無理が有ることは間違い有りません。



現在のAI技術はAIではない

そしてもう一つ、よく言われることはAIのよって知性を持ったら攻撃的なロボットになるのではないか?そう思われますね。

これも現在ならはっきりNOと言えるでしょう。

最近のニュースで良くAIが未来を変えるとか、AIにより○○を管理とか言う言葉を見かけたり聞いたりすると思います。

AI、人工知能というものをウィキペディアでチェックすると

誤解を恐れず平易にいいかえるならば、「これまで人間にしかできなかった知的な行為(認識、推論、言語運用、創造など)を、どのような手順(アルゴリズム)とどのようなデータ(事前情報や知識)を準備すれば、それを機械的に実行できるか」を研究する分野である
ウィキペディア

と書かれている。

現在まで様々な研究が進められてきているが、人口知能にまで至っているものは無い。すべてがビッグデータを元に計算させて、推論的に予測させている。

碁もAIが人間に勝ったと言っているが、膨大な碁師の対戦データを入力して次の一手を計算予測している訳であり、自らが人間のように考えているわけでは無い。ビッグデータを元に計算しているだけである。

つまり、AIではなくAI技術。この内容については、この本で詳しく書かれているので、興味が有る方は是非読んでみて欲しい。東大合格を目指してロボットを作りAI技術で合格させるという話だ。

実際にコンピューターが意思を持ち、自ら考えるということは現段階では有り得ない。

専門家出ないので分かりませんが、基本的にコンピュータは1/0のバイナリーで計算されているが、ニューロン的に考えると2値化されないものが発生した場合には無理なんじゃないでしょうか。

少なくとも、現状のビッグデータをコンピューターに与え続けて、様々なAI技術で解析させたとしても、自我が目覚めて自分で考えるということはありえないでしょうね。



結局は人の強い意思と判断が世界の秩序を守る

結局の所、ターミネーターのような戦闘兵器は以下の2つの理由から現段階では無理だと思います。

1.人型ロボットは特異点が多すぎて人間のようには動けない
2.AI技術のため、単純攻撃にしか対応できない

ニュースを読んだ時に、本当に真面目の考えているのかって思いましたが、ドローンに兵器を積んで人が遠隔操作するというのであれば、現状でもアメリカ軍が多用している無人戦闘機だってドローンですからね。

別に何も新しいことでは無いってことですよ。

あの無人戦闘機だってドローンって言いいますから。あれを大量に導入できれば、戦地に出向かなくても相手に対して大きなダメージくらい十分に与えられますよね。

今もそうですが、結局は司令官の判断次第で相手を攻撃するかしないかという事になります。

この映画がまさのそのもので、司令官の指示によりドローンで攻撃するが、実際には攻撃する相手を間違えており、一般市民を殺害してしまう物語です。

祖国を守る義務が有るのは分かりますが、実際には司令部の人間性に判断を委ねることになりますので、ある意味AIが勝手に判断するより怖いものが無きにしもあらずですよね。

正義の為に、何をやっても良いのか?そう問われると思います。

余談ですが、人型戦闘ロボットよりも現状でも医療介護などで使われているパワードスーツを人の能力アシストに使ったほうが、戦闘力がまずんじゃないですかね。

それを映画化したのが以下だと思います。


夢は広がりますが、やはり科学は平和利用に使われるようになってほしいですね。


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じぇいかわさき@ものづくりアドバイザー兼エッセイニスト
じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。