やった気になる危うさ
こんにちは、じぇいかわさきです。
最近、いつも読んでるネットニュースで、ある記事を読みました。
それは、DXが浸透していないと言う記事でした。
このDX、そう言えば最近チョッと下火になったのか、あまり頻繁にニュースとかで見なくなりました。
ではニュースで見なくなってきたから、現場に浸透してきたかと言うと、実際には未だ道遠くて十分に認知されていないと言うことから、そのようなニュース記事が書かれたのだと思います。
そもそもDXとは、デジタル・トランスフォーメーションの略で、簡単に言うとデジタル化する事でデータの見える化を行い、見える化されたデータを分析して新たな事業を創出するのが目的です。
今まで手作業で行ってきたデータ入力や分析を、デジタル化する事により自動で行い、作業者は浮いた時間で新しい業務に従事できると言うメリットもあります。
また経営層は、分析データより自社の強みを活かした新たな市場への展開などを検討する事ができ、検討内容は新たな事業創出につながるのです。
非常に効率的でデータで定量的に判断する事から、欧米では普及が一気に加速しました。
日本では丁度コロナが始まった頃から盛り上がった感じですね。
また一方では、デジタル化すると言う観点から、Excelなどでデータ管理をするようにした事を、DXを実施していると言うような会社まで出てきました。
そして、このExcelなどのアプリを導入した事が、DXを推進していると勘違いし、当社はDXが進んでいると言うようなバカな会社まで出てきたんです。
ここで言う、アプリを導入したからDXができている実情、これって何かに似ていませんか?
そうです、実践書などの本を読んで、読み終わった時に既に実践できていると思い込んでしまうのと一緒ですね。
恐ろしいモノで、特に本を読んでいると自分がいかにも実践しているような錯覚に陥り、読み終わった時にはその内容が既に実践できており、直ぐにでも効果を出せる状態になっていると、錯覚してしまうのです。
そもそも、知らなかったから学ぼうとして読み始めた本ですが、読んでいるうちに自分はできてしまいノウハウを取得した気持ちになるのですが、実際にやってみると何もできない。
これはおかしいな、なんて真面目に思ったりするんです。
DXも全く一緒で、アプリを導入したからDXが推進され、今月には効果が出るだろうって、真面目に思っている経営者もたくさんいるみたいなんです。
アプリを導入したのはスタートラインに立っただけで、アプリの導入によりデータ解析が楽になっただけであり、そのデータ解析から何を見つけるかは人の仕事なんです。
ましてや、そのデータ解析からどの市場に対して商売の勝機が有るかなんて判断するのは経営層なんですから。
このようにやった気になる病気は、誰もが持っており、いつ発病するか分かりません。
むしろ、発病してからでもわからない方が多いのではないでしょうか。
やった気になる病は非常に恐ろしく、時間とお金を無駄に消費して行きます。やった気になり事を認識できた人だけが防ぐ事ができる難病と言えば難病ですね。
これらを防ぐには、読書であれば読み終わった後にもう一度、何の目的でこの本を読んだのかを自分に問いかける。
問いかけにより目的を見失わないようにする事で、やった気にはならないと思います。
DXの場合などは、計画と中間結果確認を実施し、必ず振り返りを行う事で目的達成に向けた行動をとる事ができると思います。
いづれにしても、やった気になる危うさを防ぐには、必ず定期的な振り返りを行い、目的と立ち位置を確認することですね。
これができないと、やった気になってしまい、気がついたら大きなロスを発生させている事になりますからね。