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noteの向かう先とは

 noteに新機能「共同運営マガジン」が実装され、また先日はこの機能が限定的ではあるがプレミアム登録をしていない一般ユーザーにも使用可能となった。これによってnoteはどのように変わるかという点は、noteに興味を持つ誰もが気になるところであろう。もちろんあって困るものではないし、うまく使えば便利なものなのだろうが、超長期的にはともかく数ヶ月程度の短期間を考えるならば、ただこの機能のみをもってnoteの状況が大きく変わることはないだろうという私の予想は以前にも書いた。

Have you ever seen the rainbow?
https://note.mu/jjunb/n/ndb4883dbccd3

 なぜなら、どんな機能を追加しようともそれはただの「システム」であり、言ってしまえばただの「道具」に過ぎないからである。noteに限らず、人を呼ぶ、あるいは記事を投稿して読んでもらうことを考えた時にまず重要なことはコンテンツの内容である。場合によってはその「コンテンツ」について判断される際に話題性や著作者の知名度が関わってくることもあるが、noteユーザーの大多数はそういったものを持たない一般人であるを考えた場合、それを考えても意味はないだろう。

 特にnoteの場合は、ジャンル形式を問わずなにか表現したいことがあり自分のコンテンツを見てほしいと考えるユーザーが多い。そのため日々多数の素晴らしい作品や記事が投稿されてはいるのだが、そのほとんどは評価の対象になるどころか存在自体の認知もされず、タイムラインの彼方へ流れていくばかりである。

 そのためユーザーはnoteの機能であるマガジンやハッシュタグを使い、また自身でも過去記事の再投稿や宣伝のための投稿をしてユーザーの誘導を行っているが、今までのところ「決して無駄ではないにしろ、そうすることが決定的に有利」とまでは言えないのが実情であろう。

 どんなに素晴らしいコンテンツも、他者に存在を認められなければそこに価値など生まれようはずもない。それを望まぬものは、そもそもnoteに限らずネット上で公開しようとは思わないだろう。今回の新システムは、その助けにはなってもコンテンツそのものではないのだから、根本的な解決にはならないのである。

 ユーザーの側に「お金を払ってもらう価値のあるコンテンツを提供する」という点において、甘さがあったことは事実である。この二年以上の間、いちいち例を挙げてあげつらうことはしないが「一体なぜそれを売ろうと思ったのか?売れると思ったのか?」と首をかしげるしかない投稿も、確かにあった。

 しかしこれとて私の個人的意見に過ぎず、見る人がみれば付けられた値段以上の価値を感じて購入することもあったかもしれない。もちろん何十、何百万人が見ても誰も買わなかったかもしれない。全ては可能性の問題である。多数の目に触れれば正しい評価をされやすいことは当然で、それが現在のnoteで圧倒的に不足し、現状のシステムでは改善が見込めないことはもはや明白ではないだろうか。

 もちろんシステムの改良は常に必要だし、ときには有名人の知名度を当てにして話題作りをすることも有用なのかもしれない。だが、現在の運営方針やシステムの根本的な見直しとを行わぬ限り、noteはこのまま新たなブームなど起こることなく衰退の一途をたどり、特に話題にもならず閉鎖されるか、せいぜいよくて「有名人の有料ブログの集合体」程度としてしか残らぬであろう。

 私は、この予想が外れる日が待ち遠しい。

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