見出し画像

「Infini-T Force(インフィニティ フォース)」をより楽しむために知っておきたいこと。

 本来、アニメに限らずなにか作品を観賞するときには”その作品”単体で考えるべきだというのが私の持論である。”その作品”単体で完結し、楽しめるべきである。しかしこのInfini-T Forceの場合には、少々事情が異なる。もちろん元ネタとも言うべき40年も前のアニメ自体やその設定を知らずともこの作品のみで楽しめるように考えられ作られているはずではあるが、しかし、元は全く違う作品の主人公たちを集めて新たな作品にしたものである。

 それぞれのキャラクターは元作品と完全に同一(過去のTVアニメ作品における主人公の未来の姿など)ではなく、先行して月刊ヒーローズhttp://www.heros-web.com にて連載されている漫画版とも設定が異なる部分もある。とはいえ、大元の設定やキャラクター造形は当然今作にもある程度反映されているために、それを知ることで今作品もより楽しめるであろうと思う。

Infini-T Force(インフィニティ フォース)公式サイト
http://www.infini-tforce.com

鷲尾 健(わしお けん) / ガッチャマン (G-1号)
 原作と言えるTVシリーズでは最終的に世界征服を企む秘密結社ギャラクターの首領を倒したが、今作ではその戦いのさなかに謎の敵と戦い、今作品世界へと導かれた設定である。元作品の設定通りであれば、時間経過を考慮してもせいぜい20代前半であるためか言葉自体の意味がわからなかったのか「オッサン」と呼ばれ困惑する場面もある。元作品の時代背景(1972年~)を反映してか、スマートフォンやIH調理器を知らず「料理なんてしたこともない」という今作の主人公”界堂 笑(かいどう えみ)”に対して「女なら~」などと発言し、顰蹙を買っている。元の世界から(強制的に)移動させられて日が浅いためか、元の世界に戻りたい気持ちが強い。正義感に溢れ秩序と規律を重んじる、いかにもというヒーロー

鎧 武士(よろい たけし)/破裏拳ポリマー
 今作では、物語開始一年前に作品世界にやってきたため世界に馴染んでいる。原作同様に探偵事務所の助手という立場は今作でも変わらないが、今作では所属探偵事務所の所長が”長期リタイア中”で自由に活動できるためかスマートフォンを複数台や自家用車を所持し、元作品よりも生活に困らないほどには依頼もあり稼いでいるようである。いかにもヒーロー然としたガッチャマン/健に対して自らの判断で悪党を鉄拳制裁する、いわゆるクライムファイター。

南城二(みなみ じょうじ)/テッカマン
 今作では、元の世界を滅ぼされたが母艦的存在であるブルーアース号に備わったリープ航法(これは原作通り)により偶然、次元移動する方法を発見した。仲間(スペースナイツのことか)を冷凍睡眠させて定住できる世界を探している。原作での敵であるワルダスター勢力を倒せた後であるかは不明。ガッチャマンの例を考えれば闘争中とも思えるが、世界が滅ぼされたということは結果的にワルダスターも滅ぼされたか。長い旅の果てに今作品世界にたどり着いたせいか達観ともいえる境地に達しており、元世界を気にして焦るガッチャマン/健に「喧嘩できる仲間が居る幸せ」を説く。次元を渡る旅のさなかに得た情報か”新造人間”や今作の敵である”Z”のことも多少は知っている様子。敵を倒すことも必要だが、そういったことよりも人類の存続を考えているのか一歩引いて仲間内の仲裁、調停役に回ることが多いか。もちろん必要とあれば”敵”に対して容赦はしない。

新造人間キャシャーン / 東 鉄也(あずま てつや)
 反乱を起こしたロボット・アンドロ軍団を倒すために望んで機械の体・新造人間となった少年。原作では敵首領を倒し世界に平和をもたらすが、今作ではその戦いで新造人間の開発者である父親を(原作とは異なり)亡くし、人間に戻るあてもなく虚脱の時を無為に過ごすうちに人間としての感情が希薄になりつつある。今作ヒーローのなかでで唯一”人間”ではなく、味覚を感じられない。他の三人の誰とも違う、影のあるヒーローとして描かれている。

 Fantastic……じゃないInfini-T Forcは”Z”を倒し、世界の平和を守れるのか?自らの世界に戻れるのか?55周年記念作品タツノコレジェンズ、開幕!

第一話はこちらから
ニコニコ動画見逃し配信
http://www.nicovideo.jp/watch/1506920126
オンエア情報はこちらから
http://www.infini-tforce.com/onair/index.html


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?