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角田文人(休)
2015年3月5日 17:38
かつて、私は読書好きの子供であった。 何かきっかけになった本があったわけではない。主張の激しい姉と甘え上手の弟に挟まれた中間子で、病弱とは言わぬまでも体を動かすことが得意でもなく、生来の性格か好きにもなれなかった子供であったから、近所の子供たちと一緒になってそういった遊びをするよりは、家で本を読んでいた時間の方がはるかに長かった。 幼少時から、とにかくなんでも読んだ。両親に買い与えられた絵