淳【元証券マンのテクニカル株チャンネル】

株式トレーダー/スクール講師/投資家バー/インジケーター開発

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最近の記事

【レラティブストレングス投資】

レラティブストレングス投資はMACDの開発者であるジェラルド・アペル氏が提唱した手法で、基本原理は ・リーダーを特定する ・リーダーを買う ・先頭を走っているうちはそのリーダーを手放さない ・リーダーが失速すればそれを売って、新たなリーダーを買う の4つ。 つまり、最も勢いのある株を買うモメンタム投資です。 実際のレラティブストレングス投資のやり方は以下の通りになります。 まず、ボラティリティが類似したすべての投資信託の中で、過去3ヶ月間で上位10%のパフォーマンスを上

    • 米国の金融緩和開始に備える

      来週は各国の中央銀行の金融政策決定ラッシュです。 世界の中央銀行は、特に18日に見込まれるFRBのピボットに注目しています。 一般的に利下げは株価にとってプラスという説明がなされることが多いです。 記憶に新しい2020年のコロナショックの後にFRBが大幅利下げを行った際には、米国株は近年稀に見る上昇相場を描きました。 しかし、今回は相場サイクル的にもそうではない可能性が高いですし、遂にこのnoteで何度も紹介しているアレッシオ・ラスターニ氏の言葉の通りになる可能性が高いと思

      • 【第三のブラックマンデーとなるか?週明け月曜日の投資戦略】

        今週の金曜日に雇用統計の発表がありました。 特に注目される非農業部門雇用者数が予想を下回り、NYダウは-410ドル、ナスダックは-436ポイント安と米国市場は大きく下落。 これを受け日経225先物も-1,210円安と、週明け月曜日の東京市場は大きく下がって始まることが予想されます。 先週のニュースレターでもお伝えしたように、もし明日の動きが8/5のような大暴落となればこれは大きなチャンスです。 買い目線で考えている方は、落ちているナイフを掴むことはおすすめできませんが、数

        • 【歴史に残る2024年8月の相場を終えて】

          史上最大の下げ幅と上げ幅を演じた8月の相場が幕を閉じました。 8/2(金)に-2216.63円(-5.81%)、翌8/5(月)には-4451.28円(-12.40%)と、2日間で-18.21%の下落を記録し今年の上げ幅を全て吹き飛ばしてしまいました。 しかし、この翌日から歴史的な上昇を記録。 8/6(火)から最終営業日の8/30(金)までで+7189.33円(+22.85%)と大暴落が起きる前の水準まで株価は回復。 前月比ではたったの-1.16%とほとんど動いていません。

          【誰でも損切りができるようになる方法】

          先日、“「死にものぐるい」だからできる損切り”という表題の記事を株探で見かけました。 そこでは、1円でもマイナスになったら、「有無を言わず損切り」という方針の個人投資家Aさんが取り上げられており、興味深かったので少しご紹介したいと思います。 “Aさんの取材中に何度も聞いた言葉が、「吐きそうになりながら」と「死にものぐるい」でした。 (中略) Aさんが、死にものぐるいで投資に取り組んでいるというのは、「残された時間は限られている」という思いからです。   現在は自営業を

          【誰でも損切りができるようになる方法】

          【日経平均史上最大の下げ幅を経験して】

          2024年8月5日月曜日。 日経平均株価は前日比-4,451.28円の下落。 下落率では1987年10月20日のブラックマンデーに劣るものの、下落幅ではこの日を抜いて史上最大となりました。 797銘柄がストップ安を付けるなど、僕も本でしか読んだことのないようなクラッシュとなりましたが、マーケットには既にいくつかの下落の予兆(シグナル)が現れていました。 このnoteでも 6/23 ヒンデンブルグ・オーメン 7/14、7/21 三川 宵の明星 7/28 金融危機以来の数値

          【日経平均史上最大の下げ幅を経験して】

          【景気後退指標サーム・ルール】

          サーム・ルールとは・・・ 元FRBのクラウディア・サーム氏がアメリカの失業率を元に開発した指標で、以下の計算式により算出されます。 直近3ヶ月の失業率の移動平均 - 過去12ヶ月の3ヶ月移動平均の最低値 この差が0.5%以上の場合、景気後退(リセッション)のシグナルとなります。 今週の雇用統計の結果を受け、 直近3ヶ月の失業率の移動平均 - 過去12ヶ月の3ヶ月移動平均の最低値 = 0.49% となりますが、誤差の範囲内ですからサーム・ルールのシグナルが点灯したと言

          【次の金融危機はいつ起きるのか?】

          今週、日経平均は7/11に付けた高値から11%以上の下落を記録し、約2ヶ月分の上昇を吹き飛ばしました。 また、米国市場も日本株ほどではないものの急落に見舞われている状況です。 そんな中、いくつかの指標が2008年に起きた金融危機以来の数値を記録しています。 1.S&P500は2%以上の下落を伴わない日を356営業日連続で記録。 これは2007年以来最長の記録です。 2.MSCIシクリカル・ディフェンシブレシオが2008年以来最大の下落率(前日比)を記録。 =シクリカル株

          【次の金融危機はいつ起きるのか?】

          【第3回抜き打ちテスト解答】

          第3回抜き打ちテストにご回答いただきありがとうございました。 今週は解答と解説をしていきたいと思います。 問1 7/11に完成した、米ドル/円の日足チャートに出現したチャートフォーメーションをお答えください。 答.ダブルトップ 上昇トレンドが点Aの高値を付けた後に反落し点Bの安値を付ける。 その後点Bから反発するものの、A点を上回れずに再度反落。(点C) 点B(=ネックライン)を下回ったところで完成。 問2 7/12に完成した、日経平均の日足チャートに出現したチャートフ

          【第3回抜き打ちテスト】

          突然ですが、約半年以上振りとなる抜き打ちテストを行わせていただきます。 問1 7/11に完成した、米ドル/円の日足チャートに出現したチャートフォーメーションをお答えください。 問2 7/12に完成した、日経平均の日足チャートに出現したチャートフォーメーションをお答えください。 期限は7/20(土)までとします。 もちろんネットや本で調べていただいてかまいませんので、皆さんの回答をお待ちしております。

          【ポジションを増やせたかどうかが重要な1週間】

          今週、日経平均は約3ヶ月振りに史上最高値を更新。 TOPIX(東証株価指数)も新高値を更新し、歓喜に沸いた1週間となりました。 これまであまりパッとしない相場が続いていましたが、ここ2週間でその様相がガラッと変わりました。 まず、日経平均の大きな契機となったのは6月25日のブレイクアウトです。 終値ベースで39,150円を超えられたのは47営業日振りのこと。 翌日には勢いそのままに500円近く上昇し、ブレイクアウトがより明確になりました。 その後元の39,150円近くまで下

          【ポジションを増やせたかどうかが重要な1週間】

          【2024年上半期の振り返り】

          今月も1ヶ月間お疲れ様でした。 早いもので今年も半年が終了しましたので、前半戦の振り返りをしてみたいと思います。 まず、2024年は近年稀に見る大相場で幕を開けました。 1月から3月までの短期間で日経平均は20%以上も上昇し、史上初の4万円台を付けました。 僕もそうですが、まさかここまで上がるとは夢にも思っていなかったという人がほとんどだと思います。 そのためこの期間で大きく資産を増やした方もいれば、この波に乗れずに悔しい思いをした方とで明暗が分かれました。 チャンスは突然

          【ヒンデンブルグ・オーメン】

          ヒンデンブルグ・オーメンとは米国株式市場で「呪い」と言われる不吉なシグナルで、数学者のジム・ミーカ氏によって考案されたテクニカル指標です。 このヒンデンブルグ・オーメンと呼ばれるシグナルが点灯すると、1ヶ月以内に相場の急落が起こると言われています。 ヒンデンブルグ・オーメンが点灯となる条件は以下の4つです。 1.52週高値・安値更新銘柄がそれぞれその日の値上がり・値下がり銘柄数の2.2%以上 2.NYSE総合指数が50営業日前の水準を上回っている 3.マクレランオシレー

          金融政策ウィークを終えて

          今週は米CPI(消費者物価指数)、FOMC(連邦公開市場委員会)、日銀の金融政策決定会合とイベントが盛り沢山でした。 アメリカでは今後の利下げ、反対に日本では利上げの時期が非常に注目されてされており、マーケットの重大な関心を集めました。 水曜日に発表された米CPIの数値は予想を下回ったものの3.3%と、FRBが目標とする2%を大きく超えています。 これらを踏まえて年内の利下げ回数予想は1回と、前回予想の3回から減少。 しかし、絶好調のアメリカ経済を踏まえると年内に利下げは

          【5月米雇用統計の結果】

          今週の金曜日、米国労働省から雇用統計の発表がありました。 米雇用統計は“経済指標の王様”。 元々、大事な指標の一つですが、現在FRB(連邦準備理事局)の金融政策転換の時期に注目が集まっているため、その注目度はより高まっています。 特に注目される非農業部門雇用者数は前月比27.2万人増と、市場予想の18万人を大きく上回る結果となりました。 これを受け、かなりハト派で7月の利下げ予想をしていたJPモルガンとシティグループはこれまでの予想を撤回。 シティは利下げ予想を9月に先

          【セル・イン・メイ】

          5月も1ヶ月間、お疲れ様でした! 日経平均は前月比+0.21%と小幅に上昇し取引を終えました。 約37,600円〜39,400円のレンジ(値幅)でボックスを作る動きが続き、トレンドが出現しなかったのでほとんど収益機会がなかったように思います。 僕も5月のトレード回数は12回と、4月から半分以下に減りました。 しかし、5/30(木)にはボックスの底から大幅反発。 翌5/31(金)には大陽線を付け続伸と非常に良い流れに変わって来たので、6月は期待出来るのではないかと思っています