深淵なポーカーの世界
僕が本格的にポーカーを専業にしてみようとチャレンジしたのは29歳の時でした、今の時代の子たちに比べればだいぶ、遅い年連のチャレンジだったといえます、ゲーム好きな人がいいゲームに接したときに感じるある感覚があります、それは、(ああ、このゲームは僕が一生を費やしても極めることができないだろうな)です。
例えば将棋や、株、仮想通貨、麻雀とかに出会ったときにそう感じました
そんな中でホールデムというゲームはとりわけ衝撃的でした、誰にでもわかるシンプルなルール、2-10人で同時でできて、いつでも抜けれて、いつでも入れる、しかもゲーム性は人間の能力では極めることは困難なほど複雑、そんなゲームがアナログなたった52枚のカードとチップだけで行われている、将棋や麻雀なども素晴らしいゲームですが、ポーカーが他よりも僕にとって優れていた点は、努力の結果がお金に直結しているという点でした
ほかのゲームは29歳からプロを目指すのは絶望的ですがポーカーは競技人口が多く、必ずしもプロとだけ戦うわけでないというゲームの性質上、食べていけるレベルに行けるのは比較的容易でした。(しかし誰でもできるというほど簡単というわけではないです)
ただ凡人である僕には片手間に強くなれるというわけではなく、多くの時間をポーカーに費やし、ポーカー脳にしていく必要がありました。
まず専業時代に最初にしたのが、ほかのゲームをすることを一切やめました、ポーカーのゲーム性は単純なルールに騙されやすいですが、普通の人では一生かけても極めれないくらい複雑です
当時はスターティングハンドでさえ、レンジ表などというものはなく手探りの状態でした(大雑把なものはありましたが)
実際に専業を始めると、毎日ポーカー漬けの生活になりますが何年たってもはっきりとわからないところが次々と出てきます、それは深い海を潜っていく感覚に似ていました、もう少し深く潜れば、見えそうなんだけど、今の自分の力では見えない、、、でも何となく見えそうでぼやけているそんな感じでした
ハチワンダイバーという将棋漫画があるんですが、イメージは心理を求めて深淵なゲームの海にどんどん深く潜っていく感じです。
そんな生活を続けていくと、だんだん深く潜れていく達成感と同時に、まださらに深いことに気づいて気が遠くなる感じがします
そしてより深く潜ろうとする末期症状になると、多くの時間や努力をゲームに費やしだします、体力をつけるために運動し、精神を安定させるために禅をしてみたり、お酒の席など誘いはほとんど断ったりいろいろです。
最近将棋の永瀬 拓矢プロの記事を見ましたが、藤井壮太に勝つためにはそういう日常的な常識を身に着ける時間さえ将棋に注がないと勝てないみたいなことをインタビューで言ってておそらく人でない道を行く覚悟をしているようでプロの根性を感じました。
僕はもう現役を引退してそこまでポーカーにコミットすることはできませんが、ポーカーの海の浅瀬で遊ぶことはできますし、これから専業を挑戦しようとする人たちに回り道しないようにいい環境を整えることはできます。
それはまさに僕が専業時代に欲しかった環境なのですから。
是非一度フィリピンに遊びに来てください、ポーカーの深海にチャレンジしている仲間たちと待っています。
最後に僕をポーカーの海に引き込んだ天才ステュアンガーの言葉を置いておきますね
Some day, I suppose it's possible for someone to be a better no limit hold 'em player than me. I doubt it, but it could happen. But, I swear to you, I don't see how anyone could ever play gin better than me.
可能性は低いけどいつか僕より上手いホールデムプレイヤーは現れるかもしれないね、でも僕よりうまいジンプレイヤーは現れないよ。
(ジンはトランプを使って役を作っていく非常に難解なゲーム)
ゲームの天才をもってしても極めきれなかったゲーム、
皆さんもチャレンジしてみませんか?
あと、ポーカー好きなら一度は見てほしいなと思う映画
ポーカー映画の中では
これが僕は一番好きです
彼の波乱の人生を描いた『High Roller:The Stu Ungar Story(ハイローラー:スチュアート・アンガー物語)』(公開は 1994年3月30日)
それでは今日ポーカーの海に潜っていく、若い子たちを見てきたいと思います。
good luck for poker challengers