最終回
いよいよ最後になりました!
最終回の投稿が遅くなり、すみません。
実はある程度書けていたのですが、最終回のくせにドラマチックなことがなかったので、公開を躊躇っていました。
しかし!いろんな方が期待してくれているのでありのままでも出してしまって僕のnoteを終わらせようと!
この最終回を読む前に、熱を帯びたまま読んでもらうために、今までのを一気に読み直してからこの最終回を読むことを偉そうにもお勧めします。
では!本編へ!!
全てが目の前から消えた
決勝戦の2日前。
もうすでにコントの台本を提出していた僕は最後アップカミングの漫才の最終ネタ練りに頭を働かせていた。
僕らのコントも、わせおさんのピンネタも、アップカミングの漫才も全部自信があった。
なによりルミネで1番楽しむ自信が。
部会を終え、明日の決起何言おうか考えながら部会教室を出た。
当時コンビのことで悩みを抱えていた後輩とご飯に向かった。
くら寿司。
相方の愚痴や、同期の話など、月並みな演者の悩みを聞き、偉そうにも助言をした。
そして
「とにかく決勝見ててよ。日本一とったらまた今ある悩みとか景色が変わると思うからさ」
って
すると電話が鳴った。
ウーロンパンダ(同期のスタッフで芸会運営)から。
新型の感染症が流行り出していたことは認知していた。
だから少し嫌な予感はした。
席を離れて、トイレで電話に出ると彼女は泣いていた。
「ごめん。決勝無くなっちゃった。」
って
なんでウーパンが謝るんだ。
創大祭期間2人でこそっとルミネでの吉本の寄席を見に行った時、冬ここに立とうって決めた。
準決の日、ウーパンからの手紙にもあの時ルミネに立つ僕を想像したって書いてくれていた。
泣きながら報告してくれた彼女。
全てが悔しかった。
でも、でも僕はカッコつけた。
「教えてくれてありがとう!そうなる気してた!なーんか酒のみてぇな!(笑)」
気にしてないよ。ってこと
思ってもないことを全力で伝えようとしていた。
電話を終えて、後輩の待つテーブルに戻る。
「なんかやっぱり決勝無くなりそうなんだって!(笑)」
「いやぁーそんな気がしてたんだけど、実際になるとムカつくなぁー!(笑)」
なるべく(笑)をつけるようにした。
もしかしたら(失笑)にしかなってなかったかもしれないけど
それでもここでしんどい顔を見せたら、カッコつけてここまで戦ってきた意味がなくなる気がしたから。あと、当事者が悲しんでたら後輩はどうしていいかわからないだろうしね
急いで山桜のグループラインに連絡した。
無くなったらしいということ。
もともとネタ練りの予定だった今日をどう過ごすかなど
とりあえず集まろう。
やえばさんの家にはなぜかわせおさんはいなかった気がする。
とりあえず明日の決起大会をどのようなスタンスで山桜が迎えるかを決めておきたかった。
日本一が目の前で勝ちも負けもなく無くなった。
落研にとってとても大きな事件だからこそ。当事者であり、実長であり、47代部長であり、デスコアラである僕の言葉や山桜の言葉がこの後の落研に大きく左右すると思って。
とにかく明るくしようと、悔しいけど仕方のないことだし、前を向くしかないということ。これまでの感謝を伝えて終わろうとチームで決めた。
けどその集まりの中で僕は一回も笑えなかった。ずっと今にも泣きそうなでも決して泣かなそうな無でもなく暗いとも取れない喪失感に満ちた顔で話を聞いていた。
アップカミングの3人に気を使わせてしまい、3人のお喋りに助けられた。
私たちは4年だからと。
とにかくこのまま家には帰りたくなかったし
全てがどうでもよくなりお酒が飲みたくなった。
ウーパンに連絡して駅前で飲むことにした。
この期間当たり前だがずっと我慢してたお酒。
無心で駅前に向かった。
そんな最中チャンプ(同期スタッフ)から「今どこにいる?」
ってLINEが来てた。
心配してくれてる。
けど明るく振る舞える自信がなかったから、「駅前に行く」だけ伝えて、遠回しに接触できないような空気を伝えた。
「駅前のどこ??」
「ドンキだけどもう出るかも」
ウーパンとの待ち合わせまでドンキで時間を潰してたら
「デスコお疲れ!!」
目の前にチャンプがいた。
感動より驚きが勝ってしまったし
嬉しさよりあんな態度でラインを返していた自分への情けなさが勝った。
このNOROSHI期間、たけしとチャンプと3人で後輩のためにどういう期間にしたらいいかや研鑽などをしていた。たけしと俺が辛い時も黙ってその話を聞いてくれていた。
そんな同志はやっぱり辛い時に突如として目の前に現れてくれた。
多くは言わなかった。
「どうして駅前?」
「この後ウーパンと飲もうと思って」
「えー私も行っていいやつ?」
「全然大丈夫だと思うけどこれ多分朝までだよ?笑」
みたいな会話だったと思う。
そのあとちばちゃんで朝まで飲んだ。
最初はそりゃなんでこんな直前になくなるんだよー!みたいな話をしたけど、ひんとサブも加わって5人でNOROSHIと全然関係ない話題で盛り上がってた気がするな。
翌日寝坊せずに決起に行けた自分を褒めたい。
他の子はちょっと遅刻してた気がするもん。
前日の打ち合わせ通りみんな明るく終わることを心がけたと思う。
正直何言ったかは前日のお酒もあり、あんま覚えてないや
決起大会が終わると、毎年恒例の決勝前の応援ムービーの上映会があった。
決勝がなくなってもやってくれた。
正直この応援Vを作ってもらうことが決勝にいく一つのモチベーションでもあったから。
事前に撮ってくれたみんなからの応援メッセージは、ひとつひとつが響いてきて、ボケてくれてる後輩も負けたのに応援してくれている同期も全てが嬉しかった。
大会期間中に聞いていた豪炎寺修也の登場曲でムービーをはじめてくれたことも嬉しかった。
そのあとはチーム山桜で山桜で飲んだ。
そこにニコちゃんもついて来てくれた。
山桜の質の悪い飲み放題とんでもハイペースで飲んだ。この楽しいチームで戦えたことを思ったら酒が進んでしまった。
そこから出て2次会はカラオケに行き7期の裏方と合流したらしいが、記憶はない。
ただ号泣してたらしい。
ニコちゃんにも今考えると恥ずかしいくらいに熱いことを超至近距離で語っていたって。
気がつくと天徳で油そば食べてて、そのまま数人で竜泉寺にいったなぁ。
最高の八王子飲みだった。
またその日の夜には本来決勝終わりの打ち上げとして用意されてた飲み会があって
落研のみんなと朝まで飲んだ。楽しかったぁ。
けどみんなからの本来決勝前にもらうメッセージを1人居酒屋の前で読みながら
泣いた。
3月頭の深夜の八王子は頬を突き刺すくらい寒いけど、その時だけは身体全身がなんか熱くなった
ニコちゃんは山桜の戦いをずっと見ていてくれたし、こういうチームで勝ちたいと言ってくれた。
デスコさんを自分が勝たせるチャンスが残ったと。
正直自分の相方が自分のユニットじゃないところで勝って、ほったらかしにされてたのにこんなこと言えるのはこの子だけだと思う。
お酒の力を借りて僕はまっすぐ
「ニコちゃんと日本一本気で取るために、ここからまた頑張れるから、一緒に日本一取ろう。」
と言えた。
飲み会中、
ただただ楽しい瞬間
この後輩たちに決勝の舞台を見せてやれなかったって悔しくなる瞬間
ただただ楽しい瞬間
苦しい時間ばっかりだった同期と日本一で報われることが出来なかったと悔しくなる瞬間
ずっとぐるぐるしていた。
正直僕の3年間の物語はこれでおしまい。
大きなオチがあるわけじゃなくて申し訳ない。
あれだけ壮大に書いておいて、ただ決勝がなくなって終わってしまった。
それから一年後
ニコちゃんとルミネに立つと、一年前のリベンジを誓って、僕はスリーメンとレオとチームを組み青組としてNOROSHIを前に覚悟を決めていた。
けどそれも大会自体開かれることはなかった。
僕の落研人生での日本一の旅はあえなく、最後は負けることも出来ずに終わった。
ずっと負け続けて、ちょっと勝ってもまたすごい負けて。
偉そうに部長やって、後輩に指導したり、同期を引っ張ってたつもりだけど
勝てなかった。
だから僕のやってきたことが正しかったのか自信は持てない。
自分に落研で指針をもとに、成長を促してくれた先輩たちに何かを返せたのかはわからない。
日本一が落研の全てではないし、
ゴールではないけど
日本一という目標を共有して戦う仲間がいて僕らの落研人生は青春だった。
後輩の中には今その日本一というものに、様々な角度で悩まされてる人が多いと思う。
苦しいけど、その悩みを共有しながら前に進んでいく青春を是非謳歌して欲しい。
そして本当に日本一をとってださい。
特に8期、9期。
大好きな後輩たちにとってほしい
僕は日本一を見てみたい。
なにより、僕は味わえなかったけどとんでもなく嬉しい瞬間が味わえると思うから。
その感想を後輩から聞きながら僕は笑顔でお酒が飲みたいです。
僕のニコちゃんとの日本一への、勝利への挑戦はプロの舞台へと延長となりました。
いつかルミネの舞台でのネタも披露して、そのままM-1の舞台やキングオブコントで日本一をとったら、このnoteを書籍にしようと思います。
その日まで僕のこのノートは終わりです。
ここまで読んでくださった皆様本当にありがとうございました。
またいつか。