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全大学生に捧げる。WordでTeX!

 本記事をご覧いただき、ありがとうございます。JJ.Samuraiです。

 本記事では、Wordを使ったTeX入力を全大学生に流布するための記事となっています。Wordをよく使う、けど数式の入力がマジだるい。そこでTeXを使ってみたい。けど、ちょっとそれが億劫。そんな人を対象にしています。それでは早速、導入の方法から始めましょう。ただし、対象としているのはMicrosoft Wordを使っている人です。

1.WordでTeXを使う方法

 初めに数式を入力するためのショートカットキーを習得しましょう。数式を入力するためのショートカットキーは以下の組み合わせです。

Alt + Shift + =

これをまず習得しましょう。いちいち数式タブを開いてポチポチする必要がないようにしましょう。

 式の入力ができたら、

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 数式のタブを開いてることを確認して、図の赤い部分を選択してLaTeXモードにしましょう。これで準備完了です。

2.TeX入力コマンド一覧

 数式入力状態ででTeX入力モードにしたら、いよいよコマンドを入力し始めましょう。ここでは必要なコマンドを示していきます。

 ▷通常の式入力

  TeX入力モードの状態ならば、y=ax+b等入力すればそのまま数式になります。

 ▷乗数や平方根

文字^{肩に乗っかる数}
\sqrt[n乗]{ルートの中身}

 Wordの数式入力でいちいち上付き文字を選択してたのが、「^」を使うだけでいいんです。楽ですよね。

 n乗根については、ルートを表すsqrtを使います。乗数を分数にするのがめんどくさいのでn乗を使うことをお勧めします。

 ▷分数

\frac{分子}{分母}

 例えば、「 \frac{x}{y} 」と入力すればx/yと入力されます。 

 ▷偏微分

\frac{\partial 文字}{\partial 文字}

 偏微分については分数の分子と分母の部分にラウンドディーを表す\partialを入れます。このとき、\partialと文字の間は一文字開けてください。 

 ▷積分

\int_{下限}^{上限} 被積分関数 微小部分

 積分は積分区間を設定することができます。区間を設定しない場合は空欄で、かぎかっこもいりません。また、周回積分などインテグラルに下付き文字だけつけたい場合はint直後の下限だけ入力すればできます。

 ▷ベクトル

\vec 文字

 ベクトルは\vecの後に必ずスペースを打ってください。

 ▷2行2列

\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}

  まず初めに行から入力されます。beginとendの間は「\\」で行が変わります。同じ行では、「&」で左から順番に文字が入っていきます。

 ▷上付き文字と下付き文字

文字^{上につける文字}
文字_{下につける文字}

 上と下の両方につけたいときは、続けて書くだけでOKです。

 ▷対数関数や三角関数

\sin(x)
\log(x)

 文字の前に「 \ 」をつけるには、斜め文字(イタリック)になるのを防ぐためです。式の記述にはイタリックを使うことはないからです。

 ▷Σ記号

\sum_{下の文字}^{上の文字}シグマの中身の式

 基本的な構造は積分と一緒です。

 ▷ギリシャ文字

\alpha   \beta   \gamma   \delta   \epsilon   \eta   \theta  \iota
 \kappa   \lambda \mu      \nu      \xi        \o     \pi     \rho
  \sigma   \tau    \upsilon \phi     \chi       \psi   \omega    

 普段使いしそうなギリシャ文字のコードは上になります。

1段目:α β γ δ ε ζ η θ ι(イオタ)

2段目:κ λ μ ν(ニュー) ξ о π ρ

3段目:σ τ υ(ウプシロン) Φ χ Ψ ω

 なお、大文字にしたい場合は一文字目を大文字にすればOKです。例えば、Σを打ちたければ「 \Sigma 」、Δを打ちたければ「 \Delta 」といったようになります。 

3.式番号をふる方法

 次は式番号の振り方をお伝えします。例えば、三平方の定理を書きたい場合は以下のようになります。

a^2=b^2+c^2 #(1)

 式番号を振るのには「#」マークが大事なります。式の直後にスペースが一度必要になります。その直後に振りたい式番号をいれればOKです。ただし、(1-1)のように式番号を振りたい場合はTeX入力モードなので「 #(1\-1) 」のように入力する必要があります。そうでないと、「-」が正しく処理されないからです。

4.実際のコード

 いくつかサンプルコードを示します。例えば、次のような式を打ちたいと思います。

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 すると、実際のコードは以下のようになります。

\int_{a}^{b} f(x) dx = e^x \cos{x}

 次に、以下の式を打ちたいときのサンプルコードを示します。今回は式番号も込みです。

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\frac{\partial \vec E_{p}}{\partial t}=\int_{D}\log{x}\Delta t #(1\-3)

5.最後に

 以上でこの記事を一度おわります。節々わかりにくいところもあったと思いますがすこしでもレポートや卒論作成の一助になれたら幸いです。また、「こんなコード追加してほしい」っていうのがあった場合はぜひコメントをください。また、「こんなとき、どうすればいいの?」もなるべくお答えしたいと思います。

 それではまた!

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