虎ノ門「岡埜榮泉」で「栗饅頭」を買って、母に持って行った!
先日、「霞が関」の方に用事があり、その帰り、「虎ノ門」まで歩いて行った。
以前、書いた「記事」に、登場した「岡埜栄泉」の「栗饅頭」を買う為なのだ!
お店の方に
このお店は、戦前からこの場所だったのですか~?
と尋ねてみた。
すると、店の奥にいらした方が、
虎ノ門にきたのは、昭和25年からで、
その前は本所(東京・墨田区)だったんです。
と返事があった。
これまで、母は、この「お店」に足を運んだことは無い。
だから母は、「新橋辺りにあったんじゃないかしら~」と言っていた。
もし、このお店が、今の場所(東京・虎ノ門)に、もともと在ったのならば、きっと祖父(母の父親)は、幼い母を、一緒に連れて行ったように思う。
でも、「本所」に在ったということは、当時、自宅があった「浜松町」から、わざわざ「電車」に乗っていかなければならない場所だったから、祖父は「一人で、買いに行っていたんだ」と思った。
せっかくなので私も、1つ「岡埜栄泉」の「栗饅頭」を食べてみた。
中に入ってる栗餡が、しっかりしていて、上品な味だ。
「栗」が一粒入っている感じで、ボリュームがある。
さっそく、高齢者施設にいる母のもとに、「栗饅頭」を届けると、
「おばちゃん(母の兄嫁)にも、食べさせてあげたかったわ~」と言った。
「岡埜栄泉」の「栗饅頭」は、上部の記事に書いた通り、
戦時中、徴兵され、天津(中国)に配置された「息子」を心配し、母の父親が毛筆の手紙を添えて、部隊長に送った「栗饅頭」なのだ。
終戦の1年後、外地から戻ってきた「息子」は、既に亡くなった「父親」とは、再会は叶わなかったけれど、父親から送られた「栗饅頭」を、部隊長の部屋で、その「息子」はしっかり食した。
これまで、慌ただしい生活を、ず~と送ってきた母は、この「栗饅頭エピソード」をすっかり忘れていたようだ。
私も、最近、この話を聞いた訳で…
今、高齢者施設で穏やか(?)に過ごす中で、これまでの「出来事」を思い巡らす時間を、母は得たようだ。
母の部屋には「おばちゃん」の「遺影」も飾ってある。
今頃、母は、その「遺影」を見ながら、エピソード満載の「栗饅頭」を食しているのだろう。
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