5/30 美容医療マーケット
世界規模の美容学会「IMCAS」の会合で公開されたデータによれば、美容整形の世界市場は2016年に前年比8.3%成長して85億ユーロ(約1兆円)に達した。ざっとバハマの国内総生産(GDP)に匹敵する規模だ。
さらに2017年には92億ユーロ(約1兆1000億円)、2020年には120億ユーロ(約1兆4500億円)近くに拡大することも見込まれている。
特に成長著しいエリアがアジア。今後4年で12%と最も急速な成長が見込まれているとの発表もあり、’20年には欧州を抜き、市場規模は世界全体の4分の1に相当する3700億円に届くことが見込まれている
「切らない」のがトレンド
レーザーを使った肌の引き締めや「若返り」、毒素の注射によるしわ取り、ケミカルピーリング、脂肪冷凍による痩身(そうしん)といった低侵襲の処置は、伝統的な外科手術を急速に凌駕(りょうが)しつつある。麻酔が不要で、回復までの期間も短く、リスクも小さいため、選択する人が増えているためだ。
今の世界のスタンダートでいえば、“安くて質が良い”のが当たり前となりつつあります。韓国はその最たる例で、ヨーロッパも同様。中国でも、全体の産業の中で美容業界の市場規模は国内でトップ5に入るほどで、業界の質も年々高くなっています。“偉い先生たち”は、『韓国や海外は質が悪い』と言いますが全くそんなことはない。逆にいえば、日本があぐらをかいてこのままの価格設定でいれば、どんどん世界的な基準から取り残されるでしょう
男性の利用客が増加
男性の美容医療利用者は拡大傾向にある。先出の「IMCAS」によれば、現在、美容整形手術を受ける人の中で男性の割合は約10%程度。だが、今後は男性比率が増加するとの見方が強い。世界一の美容整形大国であるアメリカだけをみても、米国美容整形外科学会(ASAPS)の発表によると’97年から’15年まで男性の美容整形は325%上昇しており、今後もその傾向は続くとしている。
男性が特に好む施術内容は、頭髪の延命、植毛手術のほか、レーザーを使った肌の引き締め、注射によるしわ取り、ケミカルピーリング、脂肪冷凍による痩身手術といった、低侵襲の処置。これらは、メスを入れる外科手術よりも心理的なハードルが低い。
美容医療プラットフォーム「新氧」、ミクロの視点が大きな成功につながる 2019年1月23日
テンセントの投資先 中国のNo.1美容整形アプリ「So-Young」がナスダックに新規上場 |
・ナスダックに中国のNo.1美容整形アプリ「So-Young」が上場申請書を提出しました。
・So-Youngの共同創業者であるXing Jin氏は2009年から2011年までテンセントの子会社「Tenpay」でマネージャーを勤めていた
・So-Youngは現在までに2.3億ドルもの資金調達を実施。2016年3月にはテンセントから5,000万ドルの資金調達を実施しています。
・2018年には6.2億元(103.5億円)にまで拡大。2017年から2018年にかけての売上成長率は138%となっています。
・2018年の営業利益は0.5億元(8.3億円)となっています。(営業利益率:8%)
So-Youngのビジネスモデル
・So-Youngは美容整形に関するメディア、SNS、さらには予約プラットフォームを運営しています。
・そのプラットフォームからユーザーを中国の美容整形外科に送客。送客した場合、So-Youngは成約報酬10%を受け取る仕組みになっています。
・さらに美容整形外科などサービス提供者の広告掲載も主な収益源となっています。
・So-Youngが運営するメディア「soyoung.com」の月間訪問者数は1,030万人。2017年の480万人からおよそ2.5倍に増加しています。
・Beauty Diaries」では実際に施術を受けたユーザーがその体験談をSo-Youngに記載。美容整形を体験したユーザーは、施術以前と施術後の体型・顔の変化を写真や動画を交えて解説しています。
・MAUが2018年には140万人に増加しています。さらにSo-Youngを通して実際に課金した人は31.3万人ほどに。
・売上の内訳を見てみると通期売上6.2億元(103.5億円)のうち、広告による収益が4.2億元(70.1億円)と全体売上の67%を占めています。
中国整形市場規模
・中国では今後もオンライン整形プラットフォーム市場が拡大する見込みとなっており、市場規模は2023年までに2,103億円に拡大するとのこと。
・さらに2021年までに中国は世界一の美容整形市場になる見込みとなっており、中でも切らない美容整形市場(レーザーや注射など)が2023年までに161億元(2,687億円)に成長するとのこと。
美容整形外科プラットフォームの「美唄」:シリーズB+で数億円を調達 2019年3月22日
・美容整形外科O2Oプラットフォームの「美唄(Meb)」が、3月7日、シリーズB+で数千万元(数億円)を調達した。
美容整形医療のO2Oプラットフォーム「更美」、D1ラウンドで5,000万米ドルを調達。美図(Meitu)が筆頭 2018年8月13日
・美容整形医療O2Oプラットフォーム更美は、5,000万米ドル(約55億円)のD1ラウンドの調達を完了させた。
・2013年に創業した更美は、美容整形外科、プチ整形、歯科、眼科、アンチエイジングなどのヘルスケアコミュニティ、Eコマース、金融サービス、コミュニティ活動、ユーザー数の増加、人工知能を用いた美容アドバイス、予約カウンセリング、取引決済、分割払い、術後ケアなどをすべて一貫して行う美容整形医療のO2Oプラットフォームだ
・3600万人のユーザーを獲得。7,000以上の美容整形医療機関と20,000人以上の医師が在籍し、医療実績は、390万件にのぼる
・主に中国、日本、韓国、タイ、シンガポールの5カ国に集中しており、世界で300以上の都市をカバー。
・デロイトの「2017年中国の医療美容市場分析レポート」によると、2020年に中国の医療美容市場規模は、4640億元に到達するだろうと予測。平均年間成長率は40%になる計算だ。
美容医療SNSのMeily NOW・YJキャピタル・EastVenturesなどを引受先とした第三者割当増資を実施|株式会社Meilyのプレスリリース
メイリーは美容医療の体験談やQ&Aを通じて、ユーザー同士で交流、情報交換ができる会員制SNSです。
検索エンジンではリアルな経験者の声を得づらい美容医療領域。本サービスでは、美容医療に関心のあるユーザーのコミュニティを提供し、クリニック選びの意思決定をサポートします。
美容整形の写真・口コミSNS「トリビュー」は、クリニックへの入口を広げる | pilot boat(パイロットボート)
・美容整形の写真・口コミSNSだ。美容整形をした人がビフォー/ アフターを日記のように毎日投稿したり、クリニックの口コミなどを書き込む。ユーザの95%は女性で、「ダウンタイムは何日?」「費用はいくら?」「満足度は?」などの情報を閲覧できる
・世界最大規模の美容・アンチエイジング医療学会(IMCAS)によると、2020年にアジアの美容整形市場は世界全体の1/4相当の約3700億円超になる見込みだ。
・トリビューユーザの95%は女性で、10−20代が最多のユーザー層。最近はプチ整形の種類が増えたり低価格化したこともあって、若い方に美容整形をする人が増えたり(はじめて美容整形をするのは18〜20歳くらいの方が多いそうだ)複数回実施する方も増えている。