帯揚と帯締。 8/1は帯揚帯締め半額デー
物姿のポイントで気軽にイメージを変えることができるのは
襟元と帯揚げ、帯締めの小物です。
帯揚げ・帯締めの歴史は江戸末期に人気の女形、二代目菊之丞が流行らせた帯結びの「路考結び」がほどけやすく、
それを補うために帯締めが生まれ、
さらにより美しく補正をするために帯揚げが登場したことで
より多くの変り結びができるようになりました。
次第に帯と帯締め、帯揚げの調和やコーディネイトに
凝るようになって帯はいよいよ着物姿に大切は
装飾となっていきました。
帯にセットのように言われますが
帯締め帯揚げが不可欠になったのは
お太鼓結びが完成した明治頃からですから
歴史的には新参者です。
新参者でも その存在感は大きく
自分では見えませんが 帯揚が帯枕から脇を通る部分は
横から見たときに 振りからのぞく襦袢の色柄、
翻ったときの八掛の色目と共に目を引くものです。
そして 帯揚がしわくちゃだったり、くたびれた感じがすると
着物姿全体が貧相に見えてしまうので
色はもちろん、見せ方、結び方にも心配りが必要です。
撮影用には綿を入れたしてふっくらと仕上げますが
普段は脇で良く広げてからきちんと畳んでおけば大丈夫です。
帯締め、帯揚げがすっきりきれいだと
普段着でもきりりと美しく見えるものです。
帯揚げの結び方、出し方はお好みですが
一般的には若い方はたっぷり見せて年齢が上がると共に少なめに。
フォーマルは多めで普段着は少なめ、が基本になります。
それを踏まえて着物と帯の色を考慮して
見せる分量を調節します。
着物と帯をつなぐ大切な小物となりますから
目立たないように馴染ませたいのか
ポイントととして効かせたいのか
いろいろ楽しんでみてください。
お奨めは 縦に染め分けられているて左右で色の違うもの。
普通に結べば 真ん中辺りの色の境目が出ますが
ちょっと位置を工夫すれば 右側の色、左側の色、と
2色だけでなく 後ろで一ひねりすると
左右で色違いにすることが出来て
1枚で3度美味しい? お得で賢い帯揚げです。
そして 身体の真ん中を横切る1本の紐。
洋服ならベルトに当たるのが帯締め。
きものにおける帯締めの位置は とても重要です。
着物や帯から1色を取ってくれば無難で安心ですが
たまには補色、アクセントになる色で冒険してみて下さい。
夏の時期の 細い帯締めなら
色のボリューム感も少ないので抵抗感も少ないと思います。
強い色が着姿のメリハリになって
全体を引き締め すっきり見せてくれる効果もあります。
同じきものと帯でも帯揚げ・帯〆を替えるだけで
季節感を出せたり
気分ががらりと変わったりするのは不思議です。
ときには 正装を洒落着にドレスダウンさせたり。
男性の着物には この楽しみが無いのは
かわいそうな気がするほどです。
紬や小紋でしたら 臆せずにどんどん新しい色使いを
試してみてください。