8月の熱と嵐〜きみのハートにすてきなひかりを〜
カラカラ 砂漠のような
一滴の 雨もふらない
そんなきびしい 暑さのあと
十日もつづいた 8月のつめたい雨
やっぱり 虫たちも この天候は
きびしかったのだろう
たくさん にぎわっていた 畑の虫たちも
少なくなり 美しい模様を
空間に 紡いでいた
おおきなクモも いなくなった。
パセリにいた キアゲハの青虫たちは
次々と 嵐にたおれ
3匹が 大地に 還った
とても しずかに。
残った3匹のうちの 1匹も 色がくすみ
見るからに 具合が悪そうで
雨嵐のあとの 灼熱の暑さに
かろうじて 耐えている。
あめあがり やってくる 蝶のなかにも
羽が ぼろぼろの子たちが たくさん。
(じゆうな木)「わぁ、ごっそり羽がなくなっちゃったね」
(ツマグロヒョウモン)「そうなの。でもちゃんと とべるんだよ」
そして 真新しい羽を 輝かせて
飛んでくる 蝶たちは
あの きびしい天候のなか
羽化を むかえたのだろう
雨入り前の 蝶たちと くらべると
ひとまわり ちいさな体の子たちが 多いみたい。
(ヒメアカタテハ)「すごい雨だったね! でもぼく、ちゃんと羽化したよ」
かぼすけは また ぐんと おおきくなったけれど
それでも 嵐の前に 膨らみかけていた
いくつかの ちいさな実は
はげしい雨が つづくなか
そのまま大地へ ぐにゃりと おちた。
たくさんの ウリハムシたちが
かぼすけの ざらざらした おおきな葉っぱに たくさんの穴模様を 刻んでいくけれど
それでも 毎日 少しずつ
茎葉を 四方へ ひろげていく。
赤しそちゃんと たわむれながら
かぼすけは 新しい ラッパを 元気に ならし
もうあの雨嵐は 過去のこと!
今日のおひさまを たのしんで
夏の終わりを 歌いながら
また 新しい実を 結んでいるよ。
(かぼすけ)「ラッパ パラッパ! きみのハートに すてきなひかりを!」