須磨海浜公園駅から水族館に向かう青い道
JR須磨海浜公園南方面正面から南に向かって伸びる青い一本道は、当店の前を通って、水族館へと向かう。水族館の名前は「須磨海浜水族園」というもので、「スマスイ」の愛称で親しまれていた。「須磨海浜水族園」は2023年5月31日に惜しまれながら閉園となった。およそ1年ほどの工事期間を経て、まもなく2024年6月1日に、「神戸須磨シーワールド」という名前のまったく新しい水族館としてリニューアル・オープンとなる予定だ。
「スマスイ」は、ほのぼのとした水族館だった。市内の家族連れでにぎわう場所で、レトロな遊園地まであった。そんな「スマスイ」に向かう青い一本道には、かわいい海の生きものたちが描かれていました。「スマスイ」がほのぼのしているんだから、もちろん、「スマスイ」に向かう青い一本道に描かれた海の生きものたちだって、ほのぼのしたものだったのだ。
そんな、ほのぼのとした青い道にひとめぼれして、2020年の夏に、青い道沿いにある、今、店(自由港書店)をやらせていただいている場所(小さな物置だった場所)をお借りすることにしたのでした。そして、今から3年前の2021年5月1日に店をオープンしたのでした。
ちょうど、当店の前には「ラッコ」の絵が描かれていました。店の扉は夏でも冬でも全開にしているから、店の外から「ラッコさん!」「ラッコさんや~!」「ラッコさんだね~」というような楽しそうな声がたくさん聞こえてきていました。
そんな、海の生きものたちが描かれた青い一本道が、再舗装・再塗装工事されることになった。3月下旬から工事が始まり、4月上旬には終わるのだそうだ。新しい水族館(神戸須磨シーワールド)開業によって人出が増えるだろう、ということで、歩行者の安全のために歩道を再整備しよう、ということであるようでした。たしかに、両側通行で車が走る、そう広くない道です。みんなウキウキはしゃいで歩いている道ですから、交通安全のための対策が必要なのはわかります。
だけれど。きっと、あのほのぼのとした海の生きものたちは、失われていってしまうのだろう。さびしい。きっと、多くの人が、この道で、海の生きものたちと触れ合った幸せな記憶を持っているはずだ。誰かが、そんな記憶のよりどころを残しておかなくちゃいけない。誰だ。自分か。自分がやろう。
そう思いたち、再舗装・再塗装工事が始まる前に、計14点の「海のいきもの」を写真撮影しておきました。それをまとめたものが、このnoteです。写真に付した番号は、このnoteの一番上に掲載してある、手書き地図上の番号に対応しています。
以上14枚の「海のいきもの」。1~7と8~14で、同じものが同じ順序で繰り返し描かれていました。ほのぼののんびりしているようで、あんがい規則正しく、しっかりしてたんですね(笑)。
2024年6月1日、スマスイ(須磨海浜水族園)だった場所には、スマシー(神戸須磨シーワールド)ができます。店前の道も、変わります。スマスイ、そして、店前の青い一本道を守ってくれた、海の生きものたち、いままでほんとうにありがとう。新しい道は、どんな道に、なるのだろう。新しい道を歩いて、新しい水族館(神戸須磨シーワールド)にお越しになるみなさま、「あの頃のこの道、懐かしいな」って思ったら、ぜひ、こちらのnoteを開いて、思い出してみてください。わたしも、そうします。