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ペルソナの正しい設定とはなにか?

こんにちは。ブランディングカンパニー JIYUJIZAI Inc.の渋谷です。

本日はブランディングなどに興味がある方が一度は聞いたことがある、そして自社なりに作ったことがあるであろう『ペルソナ』に関して書いてみようと思います。

✔️ペルソナって何となく作ってるけど合ってる?
✔️そもそもどういう目的かいまいちわからない..
✔️実際のペルソナはこう作る!

こんなところをお伝えしようかなと思います。
実際の弊社がブランディングで用いるペルソナもお見せするのでかなり有益な情報かと。

それでは〜!


そもそもペルソナとは?

まずそもそもペルソナとはなんだ?から始めていきましょう。

Google先生AIによると、ペルソナとは
⚫︎ラテン語で「仮面」「人格」「人体像」などを意味する言葉 だそうです。

ようするにあるサービスやビジネスを構築、再構築する際に、仮説で人格を設定後、その人に対してサービスを届けるにはどうするか?と考える際に用いられる手法です。人物を想定して設定することにより、より効果的なマーケティングや営業活動ができやすくする行為の一つです。

ここで仮定をするのが曖昧な状態だと、どこの誰に届ければいいかわからなくなることがあるので、ペルソナを設定する感じですね。

ここまでは皆さん社内で『ペルソナ作ってくれい』と上司から言われた人は何となく理解している部分だと思います。自分で調べながら出てくる、たどり着く情報かなと思います。


ペルソナが曖昧だと全てがズレる

ここからが本題。最初に設定するペルソナがあさっての方向を向いている間違ったものであれば、全てがズレてしまうというお話をします。簡単に『こんなものだろう』と皆さんペルソナ作りがちですが、とても大事な工程なんです。

すでに製品化されている自動掃除ロボをリブランディングすると仮定してみましょう。

A.
✔️自宅にあまりいる時間がない忙しいビジネスマン
✔️都内タワマンに住んでいる37歳 課長職 証券会社勤務
✔️年収1,500万円
✔️妻子なし
✔️趣味は車(ポルシェ)
✔️休日という休日は月に4日程度
✔️自炊はせず外食オンリー
✔️とにかく忙しいから掃除の時間から解放されたい

B.
✔️2人を育てる主婦
✔️埼玉県浦和で暮らす33歳 主婦 / パート勤務
✔️世帯年収700万円
✔️子ども(5,3歳)
✔️趣味は料理・お菓子作り・ネットショッピング
✔️近所にある実家の介護も手伝う日々で時間がない
✔️自炊 ただ忙しくて、あまり手の込んだものを作れる状況ではない
✔️子育て・介護の二重苦のため掃除の時間から解放されたい

A.とB.を見てみていかがでしょうか?どちらもお掃除ロボを購入する層に当てはまっているように思えます。そうなんです。どちらも製品単体だけ見ればあっています。

ただここであっているように見えるのは、製品の特性・デザイン性の観点が入っていないのでどちらも正しく見えているのです。単純な話ではありませんが、易しくいうと『スタイリッシュなデザイン』であればA.が近しいですし、『安価ながらも充電長持ち』であればB.が適切かもしれませんね。

このように大まかな製品情報だけでなく、製品の背景やデザイン性、どんな人が受け取ると一番刺さるかなど複合的に考えて導き出すのがペルソナです。

そしてこれがマーケティングや営業まで落ちてくると↓

A.だと男性的なクールなCMや都内でのweb広告、PRも家電売り場での実機でのイベントなどになるかもしれません。

B.では主婦の味方!的なCMや、ママが見るYouTubeでの広告、インフルエンサーを活用してのPRなどが向いていそうですね。

このようにマーケティングやその後の行動も変わってしまうものです。なので安易な設定は考え直すのが吉です◎
製品背景やデザイン、その他のことを複合的に考えてペルソナは設定しましょう。わからなければご連絡くださいね。

またよくある(弊社のお客様でうまくいかないと悩んで飛び込んでくる方の)ペルソナは下記のように何となく作ったようなペルソナがとても多いです↓

✔️2人を育てる主婦
✔️埼玉県浦和で暮らす33歳~40歳 主婦 / パート勤務
✔️世帯年収700万円~1,000万
✔️子ども(5,3歳)

細かな情報がない曖昧なものではいかようにも捉えられるので、社内でも人によっては違う解釈をしてしまいます。

はっきり言ってこれが一番危険です。先ほどのA.B.では捉え方は人によっても概ね同じで行く方向が違いました。『あ、間違っていたね』となれば修正できます。しかしこちらの場合では人によってバラバラなので、マーケティング・PR・SNS・営業など全然違う捉え方をして動いてしまい、全部がぐちゃぐちゃということも起きてしまうのです。

たまに『人物像を固めすぎるとターゲットが狭まるからペルソナは固定し過ぎないでくれ』というような旨をいただくことがありますが、上記の問題が発生することが多いです。ターゲットを絞ってもターゲットの周辺の人は反応するので結果的に曖昧に決めたターゲットのような方に刺さっていることが多い。

売上の面を考えて『固定し過ぎないでくれ』と言ってきているのはわかるのでここは伝え方ですね。

このような曖昧な状態での設定で悩んでしまって…のご依頼も多いのが事実ですので、『簡単だぜ!』と思わずにぜひ次の内容を参考にしていただけたらと思います。

どのように作るのか参考例をお見せしますね。

ペルソナ参考例

まず弊社のペルソナに関しては2段階で考えることが多いです。マーケティングのイノベーター理論から用いたものになります。

⚫︎流行らせる層(イノベーティブ層)
⚫︎流行りに乗る層(マス層)
の2軸でペルソナを構築します。

施策を指しにいくのはイノベーティブ層なのですが、流行った先にいるマス層もイメージしておかないと、かっこいいだけのブランドに成り下がることもあるので、売上が伸びた時にどこの層が反応するかを考え、ペルソナを2段階で立てていきます。

2段階とはこういうイメージ。ブランドターゲットにさしていけばブランドターゲットに憧れる層、流行を察知したマス層が購入するであろう流れを鑑みてペルソナを作ります。

これは流通数が多いブランドでないと、流行るとかないのではと言われますが、流行るまでではなくても『イメージがいいから購入しよう』はあると思います。その『イメージがいいから』を作り出すのが紛れもなくブランドターゲットの発信や、反応だったりします。

下記がイノベーティブ層に当たるブランドターゲットイメージ。この層にサービスをさしていきます。

その次にセールスターゲットを組み立てる。両者は連動しています。ブランドターゲットからセールスターゲットへ。サンプルはあくまでサンプルなので粗がかなり多いですが悪しからず…

そしてより明確にするときは住んでいる街や生活のことなどを具体化していきます。ここまで来ればペルソナがどんな人物像か社内での齟齬もなくなると思います。細かく作るのはこの社内での齟齬をなくすためです。


ここでこんな質問をいただくことがあります。

Q. マス層の方が%も圧倒的に多いからマス層をブランドターゲットにすればいいのではないのか??

お気持ち、すごいわかります。ただこれは強者のやり方と言いますか、マーケティングの資金力勝負になってしまうやり方です。

マス層にうつ=お客様が多い=ライバルが多い

要はライバルが多いので、新規参入やリブランディングでやり直すには資金力資金力勝負で広告をかけるしかなくなるのです。流行る余地がないと言いますか、じわじわと市場に浸透する余地がないのです。

一方ブランドターゲットから地道に始める場合は、ブランドの浸透や認知がある段階でマス層まで届きますので、一定の信頼が確立された状態です。

そのため多額の広告費での殴り合い勝負をすることが少なく、ブランド力を保ったまま勝負できるのです。(もちろんそこから大きく勝負したい場合は、広告費等は必要不可欠です。)


まとめ

⚫︎ペルソナを曖昧に作らない。全部がズレる。
⚫︎アバウトで簡素なペルソナが一番危険。
⚫︎ペルソナひとつで全ての行動が変わってしまう恐れあり。
⚫︎ペルソナは2段階

少し長くなりましたが、ペルソナわかっていただけましたでしょうか?自分が所属している会社や、自分自身の副業のブランドでもペルソナは設定できますよ。ぜひ試してみてくださいね。

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